開業手帳2015年8月27日
ベビーシッターサービスの開業手帳
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- ベビーシッターは世界中で行われているサービスの一つですが、日本では明確な定義づけはされて折らず、法令でもベビーシッターを指し示す項目は存在しません。
また、公的な資格制度についても行われていません。
ベビーシッターの一般的な認知としては、居住宅へ訪問し育児を行うものとなっています。
日本においてこのようなサービスがスタートしたのは昭和40年代のこととなっており、当時は富裕層が利用するサービスとしてとらえられていました。
現在では共働き世帯が増え、育児を満足に行えない状況となっている環境もあり、需要は高くなりつつあります。 - ベビーシッターサービスを始める際には公的な登録や許可が必要でなく、個人でも事業展開をすることは可能となっています。
そのため正確に事業者数は把握されて折らず、業界団体の全国保育サービス協会へ登録を行っていない業者も少なくありません。
平成24年度のデータでは同協会へ登録している業者数は94となっています。
登録を行っていない事業者を推測すると、全国で800程あるとも考えられます。 - 全国保育サービス協会のデータでは、1事業者あたりの売上は1,000~5,000万円が割合の大多数となっており、1億円を上回る事業者は1割にも満たないものとなっています。
また同協会に登録していない事業者は小規模事業者が多数を占めていると考えられ、その売上規模はそれほど大きくないと推測されます。
事業者の多くは都市部に集中をしており、首都圏や100万人以上の人口を誇る大都市にて展開をされていることが多くなっています。
近年ではベビーシッターの認知度は高くなっており、介護や家事代行などを含めての在宅サービスを展開する事業者も増えてきています。 - 全国保育サービス協会がサービスの利用者にアンケートを行った結果では、利用する目的として、「仕事の都合」が約7割を占めており、以下「保育施設への送迎ができないとき」、「子供の病」、「冠婚葬祭」などとなっています。
週に2~3回の利用が多くなっており、ほぼ毎日利用すると答えた方も1割ほどとなっています。
厚生労働省ではベビーシッター・サービスの利用に際し、1日あたり1,700円の補助を受けることのできる助成事業を実施しており、ベビーシッター育児支援事業や産前産後育児支援事業などを後押しするものとなっています。
このような支援制度では共働き世帯へ勤め先企業を通じて支給されるものとなっており、利用をする際にはこども未来財団に申請をする必要があります。
これらの補助制度の活用によっては高額になりがちなベビーシッター・サービスも利用がしやすくなる場合があります。 - 明瞭な料金設定や割引システムなど、利用者が積極的になれるよう様々なサービスを提供する事業者も多くなっています。
以前は高額なサービス料金となっていましたが、料金の透明化を行うことで信頼や安心へつなげられるメリットもあります。
また以前の利用者は仕事をすることが目的となっていましたが、現在の利用者は仕事以外の目的でベビーシッターを利用することも多くなってきています。
- ベビーシッターは世界中で行われているサービスの一つですが、日本では明確な定義づけはされて折らず、法令でもベビーシッターを指し示す項目は存在しません。
1.開業に必要な手続き
ベビーシッターを事業とする際に必要となる申請書類は存在しません。
一般的な開業手続きの流れで申請するだけで事業を展開することができます。
全国保育サービス協会では業務委託契約書を利用者との契約に必要としており、同協会に加盟する際にはこの契約書の発行が条件として上げられています。
また損害賠償保険に加入をしておくことで、予期せぬトラブルにおいても適切に対応できるようになります。
2.開業にあたっての留意点・準備
サービス内容と料金の設定
ベビーシッターサービスは会員制となっていることが多く、会員制とすることで顧客の管理や細かい要望にも素早く応えることのできる利点があります。
その為、利用料金には入会金、年会費が必要となります。
実際の利用に関しては利用後との料金契約と期間に応じた契約とがあります。
また交通費についても請求の対象となります。
育児だけでなく家事や介護などと合わせてのサービスとなる場合には、付帯業務に関する項目を設け、様々なサービスが提供できるよう工夫を設けることも必要となります。
地域性も考えられるものとなるため、各地域での相場の把握やニーズに応えられるように検討が大切です。
サービスの質
サービスを提供する上で最も重要なのが質です。
どのような品質のサービスとするべきかを検討し、必要に応じて資格の取得をするのも良いでしょう。
資格取得によって一定以上の水準を保っていることを証明することにもなり、顧客からはサービスを選んでもらいやすくなります。
またそのサービスの質を維持することができるよう、スタッフへの教育を徹底する必要があります。
初期の教育だけでなく、定期的な教育システムを持つことによって、より安定的にサービスを提供できるようになります。
販売促進活動
以前のベビーシッターは限られたニーズに対しての提供となっていたため、個人的な紹介や顧客からのアプローチが多かったため、新規顧客を開拓する必要がありませんでした。
ですが現在は多くの事業者がサービスを展開するようになり、事業者から積極的な新規開拓が必要となってきています。
販売促進活動の一つとしてパンフレットの作成・配布は重要な戦略となっており、ホームページやフリーペーパーなどへの広告なども必要なものとなってきています。
また地域性を重視するのであれば新聞の折り込み広告はとても効果の高いものと考えられます。
何よりも自社とそのサービスのPRとして販売促進を行っていくことは必須のものとなっています。
全国保育サービス協会のアンケートでは、利用者が求めるサービスについての集計がされており、「割引や補助の案内によってより安く利用できる」点を求める利用者が多いことがわかります。
また「一定の質が確保され、信頼できる事業者であることがわかる情報提供」も求められています。
「いつ申し込んでも対応してもらえる」、「保育中の子供の様子について報告がある」などについても利用者が重視していることがわかります。
近年ではオンラインで利用予約ができるサービスや、ホームページやSNSサービスと連動してのITを利用したサービスを提供する事業者も現れており、様々な事業者との差別化も事業展開のポイントとなることが予想されます。
3.必要資金例
準備中
4.ビジネスプラン策定例
準備中
5.入っておくべき保険
準備中
6.必要になる契約書
準備中