freeeの基本機能とは?メリット・デメリットやプランもご紹介
クラウド型会計ソフト「freee」の基本機能やメリット・デメリットを解説します
会計ソフトは、個人事業主や企業で会計・経理業務を行う際に便利なアイテムです。とはいえ、会計ソフトごとに機能が異なり、どれを選べばよいか迷われている方も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では、業界でもトップシェアの「freee」をご紹介します。業務効率の向上を期待できる基本機能や、導入するメリット・デメリットをまとめました。
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この記事の目次
会計ソフト「freee」とは?
「freee」とは、個人事業主・法人企業向けに販売されている会計ソフトです。ICTの市場調査を行っている株式会社MM総研によると、2017年、従業員300人以下の中小企業において、クラウド会計ソフトのトップシェアを獲得しました。会計ソフト以外にも、人事労務ソフトを提供しており、人事・経理関係の業務効率の最適化が可能です。
freeeの基本機能
会計ソフトにfreeeを選ぶ前に、基本機能を確認しておきましょう。業務効率の改善を意識した機能が備わっており、「領収書の画像読み込み」や、「外部サービスとのAPI連携」に対応してます。
領収書の画像読み込みに対応
freeeは、領収書や請求書の画像読み込みに対応しています。ファイルボックス機能を用いることで、金額が記載された書類をfreeeに読み込み、自動的に取引内容の帳簿付けが可能です。これまで手入力で行っていた作業の手間を省けるほか、入力ミスを軽減できます。
外部サービスとのAPI連携
APIによって、金融機関の法人口座やクレジットカードなどの外部サービスと連携できます。「残高」、「入出金の明細」、「クレジットカードの支払」といったキャッシュフローが発生するたびに、自動でfreeeに反映できます。
画像読み込み機能に加え、会計業務における効率改善につなげられるのがfreeeの便利なポイントです。
freeeを会計業務に導入するメリット
freeeは、クラウド型サービスを採用しているため、最新の法令に対応している点や、帳簿データをバックアップしておけるのがメリットです。また、AI機能を駆使した自動仕分け機能も搭載し、これまで会計業務にかかっていた作業時間を軽減できます。
常に最新の税制・法令に対応している
freeeでは、税制や法令に改正があり次第、アップデートが自動で行われます。常にオンライン状態のクラウド型のサービスであるため、手動で更新する必要がありません。消費税率や軽減税率なども変更点がすぐに反映し、正確に会計作業を進められます。
AI機能によって会計作業の負担を減らせる
freeeには、仕分け内容を学習するAIを搭載しており、入力作業を大幅に減らせます。たとえば、ネットバンキングやクレジットカードの明細を自動取得すると、過去の仕分け結果に基づきAIが推測し、自動的に基調されます。会計に関する業務の短縮が可能で、ほかの業務に時間を充てられるのがメリットです。
クラウド上にデータをバックアップできる
クラウド型を採用しているfreeeのメリットとして、帳簿のデータをバックアップできる点が挙げられます。また、インポート・エクスポート機能を備えているため、帳簿を間違えて入力してしまったり、誤ってデータを削除してしまったりしてもデータの復旧が可能です。さらに、保存データの暗号化やログイン試行回数に制限を設けるなど、セキュリティ面でも安心できます。
freeeのデメリットとは?
freeeを選ぶ際には、デメリットにも注意しましょう。月額制を採用しているため、毎年固定の経費が発生してしまいます。操作方法や機能に関しても、使いこなせるようにまるまで時間が必要です。
月額の維持費が発生する
freeeを導入する上で気をつけたいのが、月々の維持費が発生する点です。個人向けは月額980円(税抜)、法人企業向けは1,980円(税抜)を最低価格としており、年間に換算すると少なくとも1万円以上かかります。
無料プランも用意されていますが、直近1ヶ月に登録したデータの閲覧しかできないことや、サポートを受けられないなど、会計業務に支障が出てしまいます。
使いこなすまでに慣れが必要
どの会計ソフトでも言えますが、基本的な操作や機能を使いこなすまでに一定の時間が必要です。便利な機能を多く備えていますが、導入初期はマニュアルを見ながら操作を覚えましょう。
freeeのプランと料金
freeeには、「個人事業主向け」と「法人向け」の2種類をラインナップしています。それぞれ料金別に3つのプランを用意しており、予算や機能に応じて選びましょう。
「個人事業主向け」プランと料金
個人事業主向けプランは、スターター・スタンダード・プレミアムの3つです。確定申告書の作成や銀行口座との連携はすべてのプランで対応していますが、レポート、サポート面に違いがあります。
プラン名 | 月額料金(税抜) | 主な機能 |
スターター |
1,180円 (年払いの場合:11,760円) |
・確定申告書の作成・出力 ・銀行口座やクレジットカードとの同期 ・請求書の作成 |
スタンダード |
2,380円 (年払いの場合:23,760円) |
・スターターの機能 ・消費税申告 ・月次推移、資金繰り、売掛、買掛レポート |
プレミアム |
3,316円 (年払いの場合:39,800円) |
・スタンダードの機能 ・電話サポート ・税務調査サポート補償 |
「法人向けプラン」と料金
法人向けプランは、ミニマム・ベーシック・プロフェッショナルの3つに分けられます。ユーザー数や、請求書の定期作成、サポート面に違いがあります。
プラン名 | 月額料金(税抜) | 主な機能 |
ミニマム |
2,380円 (年払いの場合:23,760円) |
・ユーザー上限3名まで ・効率的な記帳機能 ・決算書の作成 ・見積・請求・納品書作成 ・入金・支払管理 ・チャット、メールサポート |
ベーシック |
4,780円 (年払いの場合:47,760円) |
・ミニマムプランの機能 ・ユーザー3名まで無料 ・請求書の定期、一括請求機能 ・従業員の経費精算機能 ・ワンクリック振込 ・電話サポート |
プロフェッショナル |
47,760円 (年払いの場合:477,600円) |
・ベーシックプランの機能 ・ユーザー10名まで無料 ・予実管理機能 ・一括消込機能 ・稟議(ワークフロー)機能 ・部門別給与仕訳連動 ・CRM(Salesforce/kintone)連携 |
まとめ
国内でもトップシェアを誇る会計ソフトの「freee」は、業務効率の向上に適した機能を備えており、創業したばかりの企業にもおすすめです。また、クラウド型サービスであるため、バックアップを残せることや、アップデートを自動で行えるのがメリットです。ただし、買い切りではなく、月ごとに維持費用が発生するため、あらかじめ予算をチェックしておきましょう。
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