
開業手帳2015年8月31日
ビルメンテナンス業の開業ガイド|必要な準備・費用・成功のコツまで解説
「独立してビルメンテナンス業を始めたい」「自分の清掃・設備管理のスキルを活かして起業したい」——そんな方に向けて、ビルメンテナンス業の特徴や開業に必要な準備・費用、成功のポイントをわかりやすく解説します。景気に左右されにくい安定需要があり、資格や経験を活かしたビジネスが可能です。
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この記事の目次
【1】ビルメンテナンス業の特徴とは?
ビルメンテナンス業は、オフィスビル・商業施設・マンション・公共施設などの建物や設備を定期的に維持管理する仕事です。主な業務には、清掃業務・設備保守・点検・修繕対応などがあり、建物の価値維持や安全確保に欠かせない存在です。
ストック型ビジネスのため、定期契約を獲得できれば安定した売上が見込めるのが大きなメリット。法人や管理組合との関係構築が成功のカギとなります。
【2】開業のために必要な準備・ステップ
開業に向けた準備は、大きく分けて以下のステップがあります
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- サービス内容の決定:清掃業中心か、設備保守まで対応するか方針を明確に。
- 必要資格の取得:建築物環境衛生管理技術者・電気工事士など必要に応じて取得。
- 機材・備品の準備:清掃用具・高所作業機器・点検機材など。
- 営業許可の確認:許可・届出が必要な業務もあるため自治体の確認を。
- 顧客開拓:管理会社や不動産業者とのネットワーク作り、営業活動。
サービス品質と信頼性を高めることが、長期契約の獲得につながります。
【3】開業にかかる費用とその内訳
ビルメンテナンス業の開業には、約100〜300万円程度の初期費用が目安となります。以下が主な内訳です
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- 機材・資材購入費:清掃機器・脚立・高圧洗浄機・薬剤などで50〜100万円
- 資格取得費用:講習・受験料など10〜20万円
- 広告・営業活動費:名刺・パンフレット・Webサイト制作費など
- 車両費:移動用軽バン・ワゴン車の購入またはリース費用
規模に応じて費用は増減しますが、個人開業の場合は比較的低コストでスタート可能です。
【4】どんな人が向いている?成功のポイント
ビルメンテナンス業は、誠実な対応と技術力が評価されやすい仕事です。
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- 手を動かす作業が好きな人:体を使った作業が中心のため、体力が求められます。
- 細かい部分まで気配りができる人:仕上がりの丁寧さが信用に直結。
- 安定志向の人:長期契約を積み上げていく地道なスタイルが向いています。
「信頼されて、長く取引が続く」ことを意識してサービスを提供するのが成功のコツです。
【5】よくある失敗と注意点
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- 無資格での受注:許可や資格が必要な作業を無資格で行うと法令違反に。
- 作業品質のばらつき:スタッフ教育が不十分だとクレームにつながりやすい。
- 急激な業務拡大:契約増に追いつけず品質低下や納期遅延を招く。
適切な資格取得・スタッフ教育・無理のない受注計画が重要です。
【6】補助金・融資などの支援制度
サービス業の起業にも、各種支援制度が活用できます。
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- 日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金:無担保・無保証人でも利用可能で、最大7,200万円の融資が受けられる制度です。
- 小規模事業者持続化補助金(創業型):創業後3年以内の小規模事業者を対象に、最大200万円の補助(+インボイス要件クリアで最大250万円)。
- 自治体の創業支援:地域により家賃補助・創業セミナーなどの支援あり。
機材購入や広告費に補助金を活用する事例も多く見られます。
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まとめ|ビルメンテナンス業はこういう人におすすめ!
ビルメンテナンス業は、自分の技術や誠実さを武器にできる仕事です。コツコツ積み上げる営業活動と、日々の品質向上が収益と信頼につながります。
「技術を活かした仕事がしたい」「安定した事業を育てたい」という方におすすめの分野です。