開業手帳2015年8月31日
ビルメンテナンス業の開業手帳
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- ビルメンテナンス業の対象となってくるのは、通常のオフィスビルをはじめ、商業ビルや官公庁ビル、また学校やデパート、更に病院やホテル、マンションや映画館など、多岐に渡ります。
- メンテナンス事の中には多くの業務を手掛けている企業もあれば、清掃業に特化した企業も存在しており、企業ごとによってその内容も異なっています。
業務内容としては、窓ガラス、一般清掃、外壁洗浄、貯水槽清掃、空気環境測定、設備管理、保安警備・駐車場管理などと言ったものになっています。
- 業務別の売上推移を見てみると、一般清掃業務の中のおよそ6割以上になっており、保安警備や設備管理業務、また、駐車場管理業務だけでおよそ9割になっています。
- ビルメンテナンス業の業務は、一般清掃、警備、環境衛生管理、設備管理と多くの種類があります。
1)清掃
建物内での業務は、天井、床、トイレ、内壁、ブラインド、洗面所、給湯室、更には照明器具やエレベーター、エスカレーターなどがあります。その他にも毎月1、2回程度の床面洗浄を実施しています。外部では、外壁、窓ガラス、屋上、建物外部のメンテナンスがあります。なお、窓ガラスや外壁などは、毎年3、4回程度実施します。
2)環境衛生管理
環境衛生管理では、一般的な業務の中に清掃業務があります。その他にも次の業務などがあります。
・空気環境管理(空気環境測定、空気調和装置の清掃)
・給水管理(貯水槽清掃、給水管洗浄、水質検査)
・排水管理(排水槽、湧水槽、浄化槽、排水管清掃など)
・害虫防除(ネズミやゴキブリ駆除)
・廃棄物処理(ゴミの収集、運搬や処理)3)設備管理
設備管理業務では、次の設備についての運転保守業務があります。
・電気・通信設備(電話設備、受変電設備、照明設備、屋内配線設備、非常用発電設備や蓄電池設備など)
・空調調和設備(ボイラー、冷凍機、空調装置、送風機、冷却塔など)
・消防用設備(警報、消化設備、避難設備など)
・給排水設備(貯水槽、浄化槽、給水管、湧水槽、排水管など)
・昇降機(エレベーターやエスカレーター)これら設備の点検や、法律によって規定された定期検査を実施します。
4)警備
防犯の為に実施する業務になりますが、その内容は巡回警備と監視警備に分類されます。この中の監視警備は、人による警備と遠隔監視装置によるシステム警備に分かれます。5)その他
保全業務(設備点検)、駐車場管理(不法駐車や出入り調査)、受付、電話交換、ルマネジメント業務など。
この記事の目次
1.開業に必要な手続き
ビル管理法
次の環境衛生管理あるいは設備管理を実施する際は、建築物における衛生的環境確保に関する法律(通称:ビル管理法)に従い、設備ごとに下記の資格保有者を置く必要があります。
・電気設備:電気事業法規定の主任技術者
・ボイラー:労働安全衛生法によるボイラー取扱作業主任者
・冷凍機 :高圧ガス取締法による冷凍保安責任者
・消防設備:消防法による消防設備点検資格者、ならびに消防設備士、危険取扱責任者など
警備業法
警備業務の起業は警備業法によって、都道府県公安委員会の認定が必要です。更に従業員派遣を実施する場合は、労働者派遣法の規定があります。また、ビル管理法での登録制度もあり、一定要件を満たした事業者は、事業登録が出来ます。
この登録は任意でありますが、官公庁での競争入札などに参加する際に有利になります。
2.開業にあたっての留意点・準備
競合店との差別化
売上高が高くなっているのは一般清掃業務ですが、参入企業も増加しているので競合店も多くなっています。
顧客確保の為には、まず競合店の業務内容を把握する必要があります。その後に自社の方向を決めることになります。業務は元請業者の総合ビルメンテナンス業者、またはビル管理会社より委託されることが多くなっています。
その為、開業当初は、大手業者の管理下に入り、受注の安定化に努めると良いでしょう。発注者の信頼を獲得できれば、取引も安定してきます。
人件費管理と人材教育
経費を抑え効率的な作業を行う為には、アルバイトやパート人員も必要になります。その中で一般清掃業務などは、高齢者や主婦などを雇用するところも増えています。ビルの窓ガラス清掃といった危険な業務は、様々なノウハウや安全対策を講じる必要が出てきます。
その為、教育やマニュアルの充実などが求められます。
3.必要資金例
準備中
4.ビジネスプラン策定例
準備中
5.入っておくべき保険
準備中
6.必要になる契約書
準備中