理容室の開業ガイド|必要な準備・費用・成功のコツまで解説

「自分のお店を持って独立したい」「地域密着型の理容室を開業したい」——そんな方に向けて、理容室の特徴や開業に必要な準備・費用、成功のポイントをわかりやすく解説します。美容室とは違った専門性や固定客を生かしたビジネスモデルが魅力の分野です。

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【1】理容室の特徴とは?

理容室は、ヘアカット・シェービング・ヘッドスパなどを中心に提供するサービス業で、主に男性顧客のリピート率が高い業態です。美容室との違いは顔そり(シェービング)の提供が可能である点で、技術の差別化や独自サービスが展開しやすいのが特徴です。

価格帯も地域性に合わせて設定しやすく、小規模でも安定的な運営が可能です。

【2】開業のために必要な準備・ステップ

開業に向けた準備は、大きく分けて以下のステップがあります

  • 理容師免許の取得:国家資格の取得が必須。開業者自身または雇用者が保有する必要あり。
  • 保健所への届出:理容所開設届出書、平面図、設備の確認などが必要。
  • 店舗設計・設備準備:シャンプー台・理容椅子・タオルウォーマーなど。
  • サービス設計:ターゲット層(価格重視/リラクゼーション重視など)の明確化。
  • 集客導線の整備:Webサイト・Googleマップ登録・SNSなどの準備。

リピーターを意識したサービス設計が、開業時の差別化につながります。

【3】開業にかかる費用とその内訳

理容室の開業には、約300〜800万円程度の初期費用が目安となります。以下が主な内訳です

    • 店舗内装・設備費:理容椅子・シャンプー台・内装工事などで200〜500万円程度。
    • 資格取得費用:理容師養成費用(専門学校など)※取得済みの場合は不要。
    • 広告・販促費:Webサイト制作、SNS広告、チラシなど。
    • タオル類・消耗品費用:タオル・シェービングクリーム・クロス類など。

小規模サロンでは費用を抑える工夫も可能で、中古設備の活用なども選択肢となります。

【4】どんな人が向いている?成功のポイント

理容室は、手に職を活かしつつ、地域で信頼関係を築いていく仕事です。

    • 細かな手仕事が得意な人:技術力がそのまま評価に直結します。
    • コミュニケーションが好きな人:顧客との距離感が近いサービス業です。
    • こだわりのあるサービスを追求したい人:付加価値サービスの展開に向いています。

長年通ってもらえる「ファン」を作る意識が重要なビジネスです。

【5】よくある失敗と注意点

    • 価格設定の失敗:安売り競争に巻き込まれると利益が確保できない。
    • 立地ミス:ターゲットに合わない立地では集客が難航する。
    • 集客導線の不備:WebやSNSを活用しないと認知が広がりにくい。

顧客ターゲットに合わせた立地選び・価格設定・販促がポイントになります。

【6】補助金・融資などの支援制度

理容室開業にも、各種支援制度が利用可能です。

    • 日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金:無担保・無保証人でも利用可能で、最大7,200万円の融資が受けられます。
    • 小規模事業者持続化補助金(創業型):創業後3年以内の小規模事業者を対象に、最大200万円の補助(+インボイス対応で最大250万円)。
    • 自治体の創業支援:家賃補助・創業セミナーなど、地域独自の支援も充実。

設備費用や販促費に補助金を活用する事例が増えています。

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まとめ|理容室はこういう人におすすめ!

理容室は「技術力」と「地域密着」のバランスがとても重要な仕事です。コツコツとファンを増やし、自分の理想のサービススタイルを実現できるのが大きな魅力です。

「独立して自分のお店を持ちたい」「お客様に喜ばれるサービスを追求したい」そんな方にぴったりの分野です。

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