代行業で起業するには?種類・はじめ方・資格・成功のコツまで解説

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代行業の起業で成功するためには「信頼関係」が大切


代行業とは、依頼者に代わって特定の作業や手続きを実行し、報酬を得るビジネス形態です。
詳しい内容は本文で後述しますが、主なフィールドは家事、運転、買い物、事務、SNS、ペット関連といった形で多岐にわたります。
仕事内容も生活支援から事務処理、専門業務まで幅広く、これからは不足している時間や労力を補う社会的役割を担うと期待されています。

共働き世帯や高齢化社会の進展によって家庭・企業の双方でニーズが急速に拡大している代行業についてまとめました。

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代表的な代行業の種類


代行業は生活支援から専門職レベルのスキル提供まで幅広く、個人でも参入しやすい分野です。ここでは、代行業の中から、主要4カテゴリの特徴を整理して紹介します。

生活支援系(家事・買い物・片付け・ペットなど)

代行業のなかでも私たちの生活の身近にあるのが生活支援系の代行業です。共働き世帯や高齢者の増加によって、掃除・洗濯・買い物代行の需要が拡大しています。

生活支援系の代行は特別な資格は不要で、1件あたり1,000〜4,000円程度が相場とされます。
依頼を受ける時間によっても変わるので時間当たりの金額で依頼を受けるのが一般的です。
家事や買い物は日常生活で日々必要になるので、リピート利用が多い点が特徴になります。

地域密着型で口コミやSNSを活用した集客が効果的なので、短期間でも顧客基盤を作りやすい分野です。

ビジネス支援系(事務・営業・SNS・経理など)

事業運営をしていると事務やバックオフィスの部分で手が回らなくなるケースがあります。そういった時に広く利用されているのがビジネス支援系代行業です。
事務代行や経理代行、営業支援は中小企業や個人事業主の外注ニーズが高く、安定した受注が期待できます。
代行の内容によって違いはありますが、在宅でも作業可能で時間を限定して働きたい人にも適しています。

ビジネス支援系の代行は、時給1,500〜3,000円程度が相場となり、スキル次第で高単価も狙える仕事です。
日常的な事務の代行以外にも、繁忙期や特定の業務だけといったスポットの依頼も発生します。
SNS運用代行やクラウドツール活用による効率化が進んでいて、スキルによっては大型の案件を受注できるチャンスもあるでしょう。

専門スキル系(デザイン・ライティング・通訳など)

専門スキル系の代行業には、デザインから通訳、ライティングと幅広い仕事があります。
自分の専門知識や技能を活かす分野であり、独立志向の高い個人が参入しやすい市場です。

デザインや翻訳、ライティングといった代行の多くが成果報酬制で案件単価に幅があります。
経験や実績を積み重ねたり高いスキルを身につけたりすることによって、高収益を狙える分野です。

専門スキル系の代行はクラウドソーシングや自社サイトでの集客が主流で、実績を積めば法人との継続契約や高単価案件獲得も目指せます。

運転・配送系(運転代行・買い物代行・フードデリバリーなど)

配送や運転代行は、地域や時間帯によって需要が安定しており、個人でも短期間で稼ぎやすい代行業です。

初期投資は車両や備品費が必要ではあるものの、稼働次第では時給1,000〜2,000円の収益を目指せます。
しかし、ガソリン代や車両維持費の経費負担が大きい上、競合が多くて価格競争が激しい点がデメリットです。

運転・配送系代行業は、運転だけでなくフードデリバリーや買い物代行をプラスするといった広げ方もあります。
アプリやSNSで簡単に宣伝できるので、リピーターや口コミで顧客を増やしていく戦略も有効です。

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代行業で起業する際のステップ


やりたい代行業の種類が決まったら、早速開業の準備をはじめてください。
以下では、起業する時のステップを項目ごとにまとめています。どのように進めるのか確認してください。

1. ターゲットを明確にする

代行業で起業する時には、まずターゲットを明確に定めてください。誰を顧客とするかを明確にすることで、サービス内容・価格・広告手段の方向性を決定できます。

共働き世帯や高齢者、法人のように、属性や対象層ごとに異なる課題を抱えています。それらのニーズを把握して、課題解決できるビジネスを考案してください。
ターゲットを明確にする時には、国勢調査や自治体の人口統計も参考になります。
その地域の需要を客観的データから分析して、サービス内容に適しているかを検討してください。

2. サービス内容と料金を決める

サービス内容や料金を決める時には、同業他社の料金体系が参考になります。
利用者にわかりやすいよう代行の内容や時間・範囲を明示した明確な料金設定を意識してください。

1時間単位の固定料金やパッケージプランのように業種に適したプランを設定します。
料金設定は交通費・保険料・人件費を含めた原価計算を行い、適正な利益を確保できる金額にします。
初回割引や定期契約プランを導入といった顧客の信頼と継続率を高めやすくなる施策も検討してみてください。

3. 開業届・許認可の確認

個人事業主として開業するには、税務署への開業届と青色申告承認申請を行わなければいけません。法人として開業する場合は、法人登記が必要で登記費用も発生します。

加えて、代行業の種類によっては許認可や届け出、登録などの手続きが必要です。運転代行や廃棄物収集を行う場合は、公安委員会や自治体の許認可を取得してください。
無許可営業は罰則の対象となるため、業種ごとに必要な手続を事前に確認しておきましょう。

次の章では、代行業で必要な許可や資格について詳しく説明します。

4. 集客方法を整える(SNS・口コミ・地域掲示板など)

集客方法は、どのようにして知ってもらうかから考えます。
InstagramやLINE公式アカウントを活用して実績・口コミを発信するのは、費用を最小限に抑えて信頼性を高めるために有効です。

地域密着型の場合は、自治体にある掲示板や商店街の紹介制度を活用可能です。

インターネットからの集客を考えている場合には、Googleビジネスプロフィール登録により、検索経由での問い合わせ増加が期待できます。

5. 契約・トラブル防止の仕組みを整える

代行業をスタートする前に、契約やトラブルを予防するための施策を準備します。
サービス内容や責任範囲を明確にした契約書を作成し、トラブル防止を徹底するようにしてください。

苦情対応や返金条件を文書化し、迅速かつ誠実な対応を行うようにすると、対応のクオリティや信頼性を維持しやすくなります。
万が一の事故や破損に備えて、損害賠償保険に加入しておくほか、セキュリティ対策も必要です。顧客の安心感を高められるように広い視点でトラブルを防ぐようにします。

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代行業の起業で必要になる許可・資格


代行業での起業は、業種によって許認可や免許が必要です。以下では、代行業で必要となる許可や免許を種類ごとにまとめました。

分類 必要な許可・資格 管轄・発行元 備考
運転代行業 普通二種免許/運転代行業認定 都道府県公安委員会 「運転代行業の業務の適正化に関する法律」に基づく認定が必要
家事代行・掃除代行 特別な資格は不要 ただし「損害賠償保険」加入推奨。信頼確保に有効
買い物・おつかい代行 特別な資格は不要 金銭授受トラブル防止のため契約書を明確化する
遺品整理・不用品回収 一般廃棄物収集運搬業許可(または古物商許可) 市区町村(自治体)・警察 回収内容により必要許可が異なるため、事前確認が必須
ペットシッター 動物取扱業登録 都道府県知事 「第一種動物取扱業」として登録義務あり(動物愛護法)
運送・配送代行 貨物軽自動車運送事業届出 運輸支局(国土交通省) 「軽貨物運送業」として届け出。白ナンバーでは営業不可
行政手続き代行(書類作成など) 行政書士資格 日本行政書士会連合会 無資格での代行は「非弁行為」となるため注意

代行業の中には、特に許認可や資格が不要のものもあります。しかし、廃棄や運送、動物関連はほぼ確実に許認可制なので、開業前に自治体窓口で確認しておいてください。
無許可営業は罰則の対象となるケースもあるため、「代行内容がどの法律に関わるか」を明確にしておかなければいけません。

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初期費用・運営コストの目安


代行業は比較的少額で開業できるビジネスです。しかし、業種によって初期投資やランニングコストに差があります。
ここでは、初期費用や運営コストの目安をまとめました。

開業時に必要な主な初期費用

個人事業主として開業であれば開業届を提出するだけで手数料などはかかりません。しかし、業種によっては許可申請費や免許取得費用、保険加入費が発生します。

また、はじめ方としてフランチャイズにするか個人ではじめるかによっても初期費用が変わります。
特に、運転代行・軽貨物配送など車両を用いる業種では、社用車費や車両整備費が大きくなるケースが多いでしょう。
リスクを抑えるためにもできるだけ初期費用を抑えたスモールビジネスで開業するようにおすすめします。

毎月かかる運営コスト

起業は、はじめる段階だけでなく維持するためのコストも発生します。
運営コストは、業種によって異なりますが、一般的に交通費や消耗品、損害保険料、通信費などの実費が主なランニングコストです。

上記に加えて、集客を行う場合には、SNS運用費や広告費が発生します。
運営コストをシミュレーションした上で、どのようにコストカットすればいいか検討してみてください。
例えば、フリーランスとして在宅運営をはじめるのであれば、事務所家賃を抑えられるため固定費が少なく済みます。

フランチャイズ加入時の費用

開業する時に、プロからのアドバイスやフォローを受けたいという人は、フランチャイズで起業する方法もおすすめです。
フランチャイズであれば、開業前からサポートが受けられ設備機器や必要なものを借りられることもあります。
独立開業より集客負担が軽く、早期の黒字化を狙いやすいが自由度は制限される点が特徴です。

フランチャイズ契約では、契約時に加盟金・研修費・保証金などが発生します。業種や企業によって違いはありますが、初期費用は50万〜300万円程度が相場です。

フランチャイズは、ブランド力や営業支援を得られるメリットがあるものの、初期費用だけでなく売上ロイヤリティ(5〜20%)が発生します。
費用がかかり続けることが事業経営に影響を与えることもあるので、その点も考慮しておきましょう。

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代行業の起業で成功するためのポイント


リピートや口コミが収益を左右する代行業では、信頼・安全性・対応力の3点が重要です。
以下では、代行業の起業で成功するためのポイントをまとめました。具体例とともに紹介しているので起業の参考にしてください。

信頼を獲得する仕組みを整える

代行業では顧客の自宅や個人情報に関わるため、信頼を得るための仕組みづくりが最優先です。
具体的には、身元確認書類の提示や実名運営、損害保険加入などが信頼性を高める施策です。

資格不要な代行業であっても、顧客の物品を破損したり顧客の住所・連絡先を流出したりして損害賠償を請求される可能性があるため、事前に対策しておく必要があります。
こういったトラブル対応についての説明も十分に行うようにしてください。

事業が安定してからも定期的な顧客アンケートを実施し、サービス改善を行うことで長期的な信頼を構築できます。

安全性・トラブル対応を徹底する

代行業では損害や紛失などのトラブル発生時に迅速な対応が必要です。事前に想定リスクを洗い出してトラブルに備えるようにします。
また、安全性や対応に問題がなかったかどうかを記録に残すには、作業記録や引渡しチェックリストを保存しておいてください。
トラブルが発生した時の証拠保全となる上、再発防止に役立つ資料になります。

リピート率を高める工夫をする

代行業では、リピーター獲得が成功に欠かせません。一度利用した顧客に継続して選ばれるよう、定期契約やポイント制度を導入してみてください。

口コミやレビュー投稿を促進することで新規顧客獲得のコストを下げつつ、リピーターを生み出すサイクルが作れるようになれば事業運営も安定します。
SNSやLINE公式アカウントを活用して、利用者との関係性を維持する仕組み作りも効果的です。

自分の強みを活かして専門化する

競争が激しい分野では、特定のニーズに特化した専門型代行業が差別化の鍵となります。

例として、高齢者向け家事代行やペット専門サービスのように、明確なターゲット設定をすることでより絞ったサービス提供が可能です。
専門化によって単価を上げやすくなり、顧客からの信頼と紹介も得やすくなる点もメリットです。自社の強みを活用できれば、競合他社との差別化も図れます。

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代行業に向いている人・向いていない人


代行業は顧客対応の多い仕事なので、誠実さ・責任感・柔軟な対応力を持つ人が向いている仕事です。
また、多くの仕事を抱えるケースもあるのでスケジュール管理が得意で、時間に正確な人ほど継続依頼を受けやすく信頼を得やすいでしょう。

反対に、対応にムラがある人や細かい確認を怠る人は顧客満足度が下がりやすく向いていないと感じるかもしれません。
ただし、予約システムや受注の方法は専用ツールを導入して解決するケースがあります。

自分は代行業に向いていないと諦めるのではなく、苦手な分野をアウトソーシングやシステムに任せられないか考えてみてください。

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まとめ:代行業は小さくはじめて広げやすいビジネス

代行業は初期投資が少なく、個人でもはじめやすいスモールビジネスの代表格です。共働き世帯や高齢化社会の進展により、生活・ビジネス両面で需要が拡大しています。
代行業はスモールビジネスではじめやすい点もメリットです。自分の得意分野を生かして地域や顧客層に合わせ専門化できれば、事業の拡大も目指せます。
まずは初期費用を抑えてスタートしてみてください。

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(編集:創業手帳編集部)

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