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エレベータートークとは?

エレベータートークとは、同じエレベーターに乗り合わせた際に話せる程度の短い時間内で、自分の伝えたい内容を相手に分かりやすく話す会話術を意味します。別名として、エレベーターピッチやエレベーターブリーフィングとも呼ばれます。

エレベータートークの由来、具体的な使い方についてくわしく説明します。
元々、エレベータートークは米国のサンフランシスコ、シリコンバレーが発祥です。シリコンバレーはITビジネスの中心地として有名ですが、ITビジネスなどに関する起業家が投資家に対して自身のアイデアを売り込むため、短い時間で内容を伝えることに励んできました。
これを表すエピソードとして、起業家が投資家やベンチャーキャピタルのオフィスのエレベーターの前で待ち、偶然を装って投資家らと同じエレベーターに乗り合わせて、行先階に着くまでの数十秒間に自身のアイデアを伝えたというものがあります。このエレベーターでのトークによって、正式なプレゼンテーションや会議の機会を得て、資金調達まで実現したというストーリーから生まれた名称がエレベータートークです。
シリコンバレーでは無数の起業家とビジネスアイデアが存在しますが、実際に投資家が投資を行うビジネスはわずかなものとなります。そのため、数十秒間から1分以内といったごく短い時間で、アイデアを分かりやすく簡潔に伝える会話術が必要不可欠となります。
また、シリコンバレーや起業家以外においても、幅広いビジネスシーンで分かりやすく簡潔、スピーディな説明が求められることから、エレベータートークは広く普及しました。

ここで、エレベータートークの具体的な内容について紹介します。会話には様々なバターンがありますが、一般的な内容は次の3点に集約されます。

(1) 自己紹介 (肩書き、経歴、商品やサービス)
(2) ベネフィット
(3) クロージング

はじめに、自己紹介は自身の名前や肩書、経歴、商品やサービスについてです。最初の印象やインパクトは重要ですので、相手に興味を持ってもらえるように、何をしている人物なのかを簡潔に伝えます。

次に、ベネフィットは売り込みたい自身や商品、サービスが相手にとってどのような恩恵をもたらすかです。こちらは3点のうち最も重要な要素で、単に商品やサービスの利点ではなく、それらがユーザーや相手にもたらす恩恵を伝える必要があります。そして、恩恵をより強調するための商品やサービスの独自性、興味性、理由についても盛り込みます。

最後に、クロージングでは具体的な行動を促します。自身や商品、サービスに興味を持ってもらえたなら、次に何をして欲しいのかを伝えます。例えば、連絡先の交換や正式なプレゼンテーションの約束などです。

このような3つの要素、流れによって話を伝えることで、短い時間の中でも相手に興味を持ってもらい、理解をしてもらうことが可能となります。
さらに、エレベータートークを成功させるためには、伝え方も工夫しなければなりません。一般的には、結論から先に述べ、分かりやすい表現や言葉遣い、具体的なポイントや数字の強調などが挙げられます。

また、エレベータートークと同じ意味をする別の名称についても補足します。
「エレベーターピッチ」は、直訳するとエレベーターで投げる、となりますが、エレベーターでの移動中に自身やアイデアを売り込む意味とされます。ITビジネスやシリコンバレーでもエレベータートークと並んで同じように使われる言葉です。

一方で「エレベーターブリーフィング」は、直訳するとエレベーターでの簡単な報告となります。こちらは、主に同じ会社や組織の中で、部下が上司に対して短い時間での報告や依頼することを意味します。エレベータートークと使われる場面はやや異なりますが、短い時間内で伝える内容は同じものとなります。

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