
開業手帳2015年9月10日
炭焼き専門店の開業ガイド|準備・費用・成功のコツまで徹底解説
「炭焼き料理で勝負する飲食店を開業したい」——そんな方に向けて、炭焼き専門店の特徴や開業までの準備、初期費用、経営のポイントなどを丁寧に解説します。炭火ならではの香ばしさや食感に根強いファンも多く、個性のある飲食店として地域での差別化も図りやすい業態です。
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この記事の目次
【1】炭焼き専門店の特徴とは?
炭焼き専門店は、炭火を使って肉や魚、野菜などを調理する飲食店です。遠赤外線による火入れで、食材の旨味を引き出すのが特徴です。焼鳥やステーキ、炉端焼き、うなぎなどジャンルはさまざまですが、共通するのは「炭火」という調理法にこだわりを持つ点です。
提供価格はやや高めに設定しやすい分、上質な素材や雰囲気づくりが求められます。食通を狙う立地・価格帯の戦略が重要です。
【2】開業までの準備とステップ
炭焼き専門店の開業までには以下のようなステップがあります。
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- 物件選定:煙対策ができる物件か、内装改修が可能かを確認。
- 厨房・換気設備の整備:炭焼き台、排煙ダクト、空気循環装置などが必要。
- 営業許可の取得:飲食店営業許可に加え、火器の使用届など。
- 仕入れルートの確保:肉・魚・炭など安定供給できる業者の選定。
- 集客・メニュー開発:単価設定、こだわりのメニュー構成、SNS戦略。
【3】開業にかかる費用と内訳
炭焼き専門店の開業費用は、物件取得費を除き300万〜800万円が目安です。主な内訳は以下の通りです。
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- 厨房機器・炭焼き台・換気設備:150〜300万円
- 内装・客席づくり:100〜300万円(カウンター・木材・照明など)
- 食材・炭などの仕入れ費:初期仕入れ20〜50万円
- 販促・広告費:Webサイト、SNS広告、開業チラシなど
炭の保管や火器管理、安全対策の工事も費用に含めて見積もりましょう。
【4】どんな人が向いている?成功のポイント
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- 調理にこだわりがある人:食材と火の扱いに真剣に向き合える方に最適です。
- 高単価でもリピートを生む戦略を考えられる人:料理の質×雰囲気づくりが要。
- 衛生・安全への意識が高い人:火の管理・煙の処理など安全対策が重要です。
【5】よくある失敗と注意点
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- 換気対策が不十分:臭いや煙のトラブルで近隣からのクレームも。
- 仕入れが不安定:炭や希少部位など、調達の不安定さで営業に支障。
- 価格帯と立地のミスマッチ:高級路線で人通りの少ない立地では集客困難に。
素材・調理・空間の「統一感」を大切にし、コンセプトをぶれずに保つことが成功への近道です。
【6】補助金・融資などの支援制度
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- 日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金:最大7,200万円。火器設備など初期費用の資金調達に。
- 小規模事業者持続化補助金(創業型):創業3年以内は最大200万円(特例で最大250万円)まで補助可能。
- 自治体の飲食開業支援:各地で店舗改修費や家賃の助成があるケースも。
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まとめ|炭焼き専門店はこういう人におすすめ!
炭焼き専門店は、「火」「素材」「空間」にこだわりたい飲食志向の強い方に向いています。初期投資はやや高めですが、固定客がつけば安定経営も可能。調理の魅力を最大限に発揮したい方にとって、やりがいのある業態です。