後悔しない税理士の選び方とは?起業家がおさえるべきポイントと探し方を解説
起業家が失敗しないための税理士選びのコツ

起業家など個人事業主が税理士を選ぶ時、「何を基準に選ぶべき?」「税理士のどんな部分に注目して決める必要がある?」などの疑問を抱きながら税理士を選ぼうとしている人も少なくありません。
しかし、その多くは税理士をどんな基準や内容で選ぶのか理解していないため、結果的に「選び方がわからない」という結論に至ることが多くなるのです。
また、税理士というだけで依頼してしまった場合、将来後悔する可能性も高くなるため、税理士選びは重要と認識されています。
そこで、この記事では起業家が失敗しないためにも税理士選びのポイントやコツについて解説します。ぜひ税理士選びの参考にしてください。
この記事の目次
税理士の選び方|事前調査すべきポイント6つ

税理士を選ぶ場合、どのようなことを基準にすれば良いでしょうか。ここでは、税理士を選ぶ際に知っておきたいことを紹介します。
1.依頼したい業務内容を明確にする
税理士は、事業主と一緒に歩いていくためのパートナー的存在であり、何かあった時に信頼できる相手です。
そのため、選び方を知っているだけで良い税理士に出会える可能性が高まります。
税理士に依頼する際には、目的を明確にするために依頼したい業務内容をリストアップして把握し、その上で税理士への依頼を行いましょう。
税理士に依頼できる業務内容は、以下の通りです。
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- 振込み業務や請求書などの発行を行う経理代行
- 会計ソフトへの記帳代行
- 給与計算
- 自計化支援
- 決算申告業務
- 税務調査の立ち会い
- 節税対策や税務相談
- 資金繰りやキャッシュフロー計画改善
- 経営計画の策定
- 会社設立
- 事業継承
- M&Aの支援など
2.費用相場を理解して予算を決める
税理士を決める際には、費用について理解しておくことが必要です。
税理士の費用は依頼する範囲や年間売り上げによっても変わり、年間平均20万円~90万円程度かかると言われています。
細かな金額については法人や個人事業主だけで変わるのではなく、訪問する頻度、業務内容、従業員数などでも変わる仕組みとなっていますが、さらに売上が増えることで税理士料金も増加します。
会社の売上が増えれば税理士に支払う金額も増えるので、これらの費用相場を理解して予算を決めておくとスムーズに税理士を決めやすいです。
3.自社の業種・規模に合った専門性があるか
税理士を選ぶ時には、自社の業種や規模に対しての知識があるかどうかもチェックしておきたいポイントです。
税理士から経営に関するアドバイスを受ける際に、自社が属している業種や業界についての知識や経験がないと専門的な内容を理解してもらいにくく、的確なアドバイスを貰えない可能性があるからです。
税理士の中には飲食業界に詳しい税理士、医療機関が得意な税理士、相続問題を重点的にサポートしている税理士なども存在し、様々な業種の税務について適切なアドバイスをしてもらえます。
税理士を選ぶ際には、自社の業種などに詳しかったり、専門的な知識や経験を持ったりする税理士を探してから依頼するのがポイントです。
4.コミュニケーションの相性・相談のしやすさ
税理士を選ぶ際には、コミュニケーションや相性、相談のしやすさなど困った時に頼れる相手かどうかに注目してみることが大切です。
税理士に不安な点や相談をした場合、こちらが求めている回答を的確にしてくれたり、豊富な経験からアドバイスしてくれたりすると、安心できるだけでなく信頼して相談しやすくなります。
税理士へ依頼した後は長い付き合いになることが多いので、以下のことをチェックしてみてください。
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- 最初の段階でわかりやすく丁寧に話してくれるか
- 専門用語ばかり使わないか
- 気軽に質問できるか
- コミュニケーションは円滑に取れるかなど
税理士の中にはチーム制で対応しているケースもあり、このような場合はチームで問題や課題に対して取り組んでいて、常に対応できる環境が整っているのが特徴です。
コミュニケーションの相性や相談のしやすさについても、税理士を決める際には重要なポイントとなります。
5.クラウド会計・最新制度への対応力
クラウド会計は、企業の財務情報をオンラインで管理するものです。安全性が高く、正確な情報や機能を持つことから多くの事業者が利用しています。
最新の会計システムや最新の制度に対応できる税理士なら、これらのデータから分析を行ってくれたり、専門的な知識を有していたりするため、依頼したい税理士となるでしょう。
もちろん、クラウド会計を使っていても正しく節税したり、法律的なリスク回避をしたりするために税理士が必要です。
6.オンライン対応可能か・面談頻度はどのくらいか
税理士を選ぶ際には、面談頻度やオンライン対応を行っているかどうかも確認したい項目です。
一般的に税理士との面談頻度は創業期なら3カ月に1回程度ですが、その後は月に1回程度が目安となります。
事業が安定しているから税理士が訪問しない・相談もしていないという環境は非常に危険であり、最低でも月1回以上は必要です。
最初に税理士からの訪問を選べる際には、訪問や相談ができる契約にするのが望ましいです。
税理士費用の相場はいくら?顧問料・決算料の目安

税理士を依頼する際には、どれくらいの費用がかかるのか、おおよその目安を把握しておくことも重要です。
ここでは、税理士費用の相場を個人事業主と法人に分けて解説します。
個人事業主の場合の相場
個人事業主が税理士を依頼する場合、月額3万円以下が目安となっています。
ただし、個人事業主でも業務内容や訪問頻度、年間の売上などによって基準とされる税理士費用が変わります。
一般的な計算方法では、「月額顧問料×12カ月=税理士費用」ですが、さらに決算申告費用やオプション費用などがある場合は加算される仕組みです。
金額の詳細は、各税理士や税理士法人で異なってくるので事前に契約に関する見積りで確認してください。
法人の場合の相場
法人の場合、年間の売上と訪問頻度、決算申告、記帳代行などによって料金の相場が変わってきます。
年間1,000万円までの法人では、訪問頻度が3カ月に1回で月額約2万円~となります。決算申告は10万円~、記帳代行月額は5,000円~です。
記帳代行は仕訳の数によっても費用が変わってくるので、法人ならいくつかのパターンで見積もりを比較すると適した費用にしやすくなります。
追加費用が発生しやすいケース
上記でも簡単に説明したように、追加費用は訪問頻度や売上などで変動しやすいです。
売上額が増えれば税理士顧問費用も増えていきますが、従業員数の増加によっても税理士費用が高くなります。
他にも、緊急的な対応や難易度の高い業務などでも追加で顧問料が発生しやすいです。
信頼できる税理士の見極め方

税理士の選び方や費用について解説してきましたが、できれば費用に関係なく信頼できる税理士を見つけたいと考える人もいるでしょう。
ここでは、信頼できる税理士の特徴や見極め方について解説します。
メリットだけではなくリスクも提示してくれる
信頼できる税理士を見極める際には、メリットだけでなくリスクについても教えてくれるかどうかです。
事業主に対して親身に対応してくれる税理士は、都合の良い内容だけでなくリスクについてもきちんと説明するだけでなく、事業主の判断について正してくれます。
どうしても目先の利益を求めがちですが、将来的なリスクの大きさを伝えてくれてアドバイスをする税理士であれば、信頼できる心強いパートナーとなります。
費用体系が明確で追加料金が透明
税理士の料金形態は、基本的に提供する内容や範囲によって変わってきます。
さらに売上や訪問回数などでも基本的な料金が変わりますが、税理士の中には専門性の高さから、市場の相場以上の料金設定にしているケースもあるため、覚えておきましょう。
また、契約後に追加料金が発生する事案があった場合、料金表に記載されておらず言い値で費用を請求するケースもあります。
税理士を選ぶ際には、ホームページなどで料金について詳しく記載されていたり、複数の税理士事務所から相見積もりをしてもらったりすると選びやすいです。
レスポンスが早い
税理士を選ぶ際には、レスポンスの早さについても注目してください。
特に確定申告などはあらかじめ期限が決められているだけでなく、わからない点については早急な相談などを要するケースもあります。
このような場合でも、迅速な対応をしてくれる税理士であれば安心して依頼できます。
一方で、返信が数日間来なかったり、電話してもつながらなかったりする場合は実務に支障が出やすいので注意が必要です。
最新の税制改正に精通している
税金は、頻繫に税改正が行われることがあるため、常に動向を確認しておくと安心ですが、事業運営をしながら最新の法改正にまでチェックするのが難しいケースもあります。
そのため、税については税理士を頼る場面も多くありますが、このような場合に税制改正に精通していない税理士は将来的なパートナーとして不安です。
常に最新の税情報を把握し、正しく税金についての知識があるかどうかを確認しておくと円滑な事業が運営できます。
良い税理士を探す方法

税理士を見つけるなら、少しでも良い税理士と巡り会いたいと考えますが、どのような方法で探すと見つかりやすいのでしょうか。
ここでは、良い税理士を探す方法について紹介します。
知人・経営者仲間からの紹介
良い税理士に出会う可能性が高いのは知人や経営者仲間からの紹介がおすすめです。
すでに税理士と契約しているなどの場合、税理士の人柄やサービス内容、対応などについてリアルな口コミを聞けるからです。
実際にサービスを受けている人からの声や感想は、税理士選びの大きなポイントになります。
ただし、知人や経営者仲間からは好評でも、自分との相性が合うとは限りません。
もし、合わない場合には解約しにくい可能性も視野に入れてから、契約前にサービス内容や金額などを確認しておくと安心です。
金融機関からの紹介
事業を行う際には、金融機関から税理士を紹介されるケースもあります。
この場合、紹介された税理士は銀行と業務提携していたり、お互いに利害関係があったりすることがほとんどです。
慈善事業ではないため、これらのことを視野に入れて検討する必要があります。
インターネット検索・比較サイトの活用
最近は、税理士事務所のホームページや個人サイトで探すのも一般的になってきました。
比較サイトの活用によって、サービス内容、料金、サポート体制、特徴などを一気に比べられるので活用すると見つかりやすいです。
ただし、直接会ったわけではないので相性が合わなかったり、コミュニケーションが思うように取れなかったりという可能性もあります。
文章ではどれだけ良いことも書けてしまうので、オンラインや対面で会ってから判断すると良い税理士に出会いやすいです。
無料の税理士紹介サービスの活用
民間の税理士紹介サービスは、基本的に無料で税理士が探せます。
この場合、ユーザー側からの支払いはないので様々な税理士を検索しやすいのが特徴です。
しかし、これまで税理士へ依頼したことがない場合は判断基準について迷うかもしれません。
創業手帳では、初めて税理士を依頼する際の困りごとをアドバイザーがサポートし、完全無料で税理士を紹介しています。
3.000件以上の創業相談実績のある起業家を熟知したアドバイザーが相談を受けてくれるので、事業者に合った税理士が見つかりやすいです。
創業関連の知識が豊富な専門家も在籍しているので、相談内容などに応じた税理士が紹介できます。
もちろん、断ることもできるだけでなく見つかるまで何度でも無料で紹介可能です。
創業者にとって良い税理士が紹介できるサービスなので、この機会にぜひ活用してみてください。
>専門家・相談員紹介、お悩み事相談窓口 – 起業の「わからない」を「できる」に
税理士を変更すべきタイミングとは?

なんとなく税理士に依頼した結果、徐々に税理士との関係が良くない方向に向いてきたと感じた場合、変更すべきタイミングが訪れている可能性があります。
中には、税理士をどのようなことで変更すべきかわからないという人もいるため、ここでは税理士変更を考えるタイミングについて紹介します。
連絡が遅い・相談しづらい
税理士に連絡するものの返信が来ない、相談した時に嫌なことを言われたり、不信な行動や発言が気になったりした、いつも相談しにくい雰囲気があるなどの場合は変更すべきタイミングです。
税理士との相談や連絡が気軽にできない、テンポが悪くなるなどの関係性は本来受けるべきサービスが受けられていない可能性が高くなっています。
節税提案がない
事業主としては節税対策も課題となりますが、これに消極的な税理士では事業を前向きに進めにくくなります。
本来であれば、決算前や日々の打ち合わせで今期の利益や納税シミュレーションをしながら節税対策をしてくれますが、このような提案がない税理士は経営者の視点になっていない可能性が高いです。
寄り添ってくれる感覚が少なく、不安に感じた機会が変更のタイミングとなります。
事業規模とサポート内容が合っていない
事業を行っていると、成長に合わせて税理士から受けるサービスやサポートも変化していきます。
しかし、以前と同じままのサポートしかしてもらえないという場合、税理士変更のタイミングである可能性が高いです。
フェーズが変われば税理士に求めることも変わってきますが、サポート体制が以前のままだと不安しか残りません。このタイミングで変更を検討するのがおすすめです。
まとめ・信頼できる税理士を選んで事業成長を目指そう
税理士を初めて選ぶ場合、何を基準に選べばいいかわからないことがほとんどですが、事前に税理士の持つ専門的な知識や経験、専門分野などを把握してから選ぶと合った税理士に出会いやすいです。
また、税理士との相性やコミュニケーションのしやすさも大きなポイントであり、合っているかどうかを確認してからの依頼をおすすめします。
創業手帳(冊子版)では、税理士選びのポイントや起業をサポートしてくれる税理士を紹介する内容なども掲載しています。ぜひ税理士選びや起業に関する情報を取得したい場合などにお役立てください。
(編集:創業手帳編集部)
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