【2026年】法人化する時に使える補助金まとめ│申請条件・対象経費・採択率のポイントも紹介

補助金を活用して法人化の負担を抑えよう


個人事業から法人化を検討しているものの、「設立費用や初期コストが気になる」という人も多いはずです。
実は、法人化の際には国や自治体が実施している補助金や助成金制度を活用することで、資金面の負担を大きく軽減できる可能性があります。

これらの制度は、創業支援や雇用促進、地域活性化などを目的としており、条件を満たせば幅広い業種で利用が可能です。
この記事では、法人化する時に使える補助金の種類や、採択率を高めるポイントについて解説していきます。これから法人化を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

この記事の目次

法人化する時に使える補助金5選


国が提供する補助金制度の中には、法人化する時に使える補助金もいくつか見られます。
具体的にどのような補助金制度があるのか、申請条件や対象経費なども併せて紹介していきます。

なお、中小企業新事業進出補助金とものづくり補助金は、2026年5月現在募集中の公募の終了後に制度が統合されます。6月以降に新制度の公募が開始されるとみられますので、以降の申請を希望の方は公式発表を待ちましょう。

中小企業新事業進出補助金

中小企業新事業進出補助金は、企業の成長や拡大に向けて新規事業にチャレンジする中小企業などを対象に、既存事業と異なる新市場や高付加価値事業に進出する際にかかる設備投資などを支援する補助金制度です。
対象経費は以下の区分に分けられます。

  • 機械装置・システム構築費
  • 建物費
  • 運搬費
  • 技術導入費
  • 知的財産権等関連経費
  • 外注費
  • 専門家経費
  • クラウドサービス利用費
  • 広告宣伝・販売促進費

また、申請するためには以下の要件を満たす必要があります。

新事業進出要件 新事業進出指針の中で示されている「新事業進出」の定義に当てはまる事業であること
付加価値額要件 補助事業終了から3~5年の事業計画期間中で、付加価値額の年平均成長率が4.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること
賃上げ要件 補助事業終了から3~5年の事業計画期間中に、水準以上の賃上げを行うこと
事業場内最賃水準要件 補助事業終了から3~5年の事業計画期間中に、毎年事業場内最低賃金が地域別最低賃金よりも30円以上高い水準であること
ワークライフバランス要件 次世代育成支援対策推進法に基づく、一般事業主行動計画を公表していること
金融機関要件 補助事業の実施にあたり、金融機関などから資金提供を受ける際には、事業計画の確認を金融機関などから受けていること

なお、個人事業主が法人化することにより、中小企業新事業進出補助金を法人で行う場合は事前に事務局から承認を得なくてはなりません。

補助金額は従業員数に応じて最大2,500~7,000万円(特例適用で3,000~9,000万円)となっており、下限額は700万円です。
2026年5月現在、6月19日締切の第4回公募が実施されています。

ものづくり補助金

ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、中小企業や小規模事業者が相次ぐ制度変更に対応し、革新的な新製品・新サービスの開発や海外需要開拓を行うための設備投資等を支援する制度です。
対象となるには、以下の基本要件をすべて満たした3~5年の事業計画を策定する必要があります。

  • 給与支給総額を年平均成長率3.5%以上に増加させる
  • 事業場内最低賃金を、毎年地域別最低賃金と比べて30円以上の水準とする
  • 事業者すべての付加価値額の年平均成長率を3%以上増加させる
  • 従業員数21名以上の場合、次世代育成支援対策推進法に基づく「一般事業主行動計画」を策定・公表すること

対象経費は設備投資を行うことが必須であり、単価50万円以上(税抜き)の機械装置などを取得し、適切な管理を行う必要があります。
また、事業に要する経費の3分の2以上であることも重要です。経費の区分は以下のとおりです。

  • 機械装置・システム構築費(必須)
  • 運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費
  • クラウドサービス利用費、原材料費
  • 海外事業関連経費(グローバル枠の海外市場開拓事業のみ):海外旅費、通訳・翻訳費、広告宣伝・販売促進費

2026年5月現在は、第23次公募が5月8日に締め切られました。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、制度変更などに小規模事業者が対応できるよう、経営計画を作成し、それに基づき販路開拓の取組みなどの経費を一部補助するための制度です。
商工会地域の小規模事業者や、法人の場合は資本金または出資金が5億円以上の法人に、直接または間接に100%株式を保有されていないことなどが条件です。

補助率や補助上限額などは各枠によって異なります。

類型 補助上限額 補助率 主な要件・特徴
一般型・通常枠 50万円 2/3※ 経営計画に基づき販路開拓等に取り組む
一般型・インボイス特例 各枠+50万円 2/3※ 免税事業者から課税事業者に転換する事業者
一般型・賃金引上げ特例 通常枠+150万円
(合計 最大200万円)
2/3※ 事業場内最低賃金を50円以上引き上げること
創業型 200万円 2/3 産業競争力法に基づく「認定市区町村による特定創業支援等事業の支援」を受けた事業者

※賃金引上げ特例を選択した事業者のうち、赤字事業者は補助率が3/4に引き上げ

販路開拓に直接つながる幅広い経費が対象です。(機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、借料、委託・外注費)
なお、第19回公募は2026年4月30日に締め切られました。第20回の公募要領は夏頃に公開される予定です。※予定変更の可能性あり

創業型の申請のポイント

法人化のタイミングで「創業型」を活用する場合、認定市区町村による「特定創業支援等事業」の支援を受けた証明書が必須となります。
これは自治体が実施する創業セミナーや個別相談を一定期間受けることで発行されるものです。自治体ごとに実施時期や内容が異なるため、法人設立の準備段階で早めに所在地の自治体へ確認しておくことが成功の鍵となります。

採択率を高める「経営計画書」作成のコツ

審査を通過するためには、現状分析(SWOT分析など)に基づき、自社の強みをどう活かして販路開拓を行うかを論理的に記述する必要があります。
「補助金をもらって設備を買う」ことだけでなく、「その設備投資によってどのように売上が向上し、地域の雇用や経済に貢献できるか」を、客観的なデータや市場動向を交えて説得力のある文章で表現することが重要です。

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)

デジタル化・AI導入補助金は、中小企業・小規模事業者の労働生産性向上を目的に、AIを含むITツール(ソフトウェア・サービス等)の導入費用を支援する制度です。2026年度より現在の名称に変更されました。

対象となるITツールは、事前に事務局の審査を経て登録・公開されているものに限定されます。申請の際は、登録済みの「IT導入支援事業者」をパートナーとして進める必要があります。

申請枠には、業務効率化やDXを推進する「通常枠」や、インボイス制度対応のソフトに加えPC・レジ等のハードウェア購入も対象となる「インボイス枠」などがあります。
補助対象には、ソフトウェア購入費や最大2年分のクラウド利用料、導入設定・マニュアル作成などのサポート費用(役務)も含まれます。

なお、交付申請には直近分の納税証明書(その1またはその2)が必要です。「1期の決算を迎えていること」が求められるため、法人化して最初の決算を終えるまでは申請できない点に注意しましょう。

事業承継・M&A補助金

事業承継・M&A補助金は、中小企業の生産性向上や持続的な賃上げに向け、事業承継やM&Aを契機とした経営革新や設備投資、専門家活用費用を支援する制度です。
現在の公募では、目的に応じて以下の4つの枠組みが用意されています。

枠組み 特徴
事業承継促進枠 親族内・従業員承継を機に、設備投資や店舗改築を行う場合
専門家活用枠 M&Aの仲介手数料やデュー・デリジェンス費用を補助
PMI推進枠 M&A後の経営統合(PMI)に伴うシステム統合や設備投資を支援
廃業・再チャレンジ枠 承継・M&Aに伴う既存事業の廃業費用を補助

5年以内に承継を予定している方が対象です。補助上限額は800万円~1,000万円(一定の賃上げ実施で加算)と高額で、補助率は原則1/2(小規模事業者は2/3)となっています。
対象経費は設備投資や工事費などが中心で、ウェブサイト制作や広告宣伝費などは対象外となる点に注意が必要です。
なお、2026年4月3日に14次公募が終了しました。次の公募要項はこれから発表されるとみられます。

法人化後の雇用・組織拡大に活用できる助成金


法人化して事業を拡大する際、従業員の雇用や教育を検討するケースは非常に多いです。補助金は事業成長のための設備投資などに使われますが、厚生労働省が管轄する「助成金」は主に雇用維持や労働環境の改善を目的としており、要件を満たせば受給できる可能性が高いのが特徴です。

キャリアアップ助成金(正社員化コース)

有期雇用労働者・短時間労働者・派遣労働者といった非正規雇用労働者を正社員へ転換した場合に受給できる助成金です。法人化を機に従業員を正規雇用で迎え入れる際、人件費の負担を抑えながら組織の土台を築くのに役立てられます。

中小企業が有期雇用から正社員へ転換した場合の支給額は1人あたり80万円(40万円×2期)で、以下の加算措置も設けられています。

  • 正社員転換制度を新たに規定した場合:+20万円
  • 多様な正社員制度を導入した場合:+40万円

受給にあたっての主な要件は以下のとおりです。

  • 転換実施日の前日までに「キャリアアップ計画」を策定し、労働局長へ提出していること
  • 就業規則等に正社員への転換規定を設けていること
  • 転換後6か月間の賃金が、転換前と比べて3%以上増額されていること

なお、助成金上の「正規雇用(正社員)」とは、賞与または退職金の制度があり、かつ昇給がある労働者を指します。これらの制度が整っていない場合は支給対象外となるため、事前に確認しておきましょう。

地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)

雇用機会が不足している地域において、事業所の設置・整備を行い、その地域に居住する求職者を雇い入れた場合に支給される助成金です。地方での法人化や新拠点の開設にかかる初期コストの回収に、大きく貢献します。

支給額は、設置・整備費用(300万円以上)と雇い入れ人数に応じて1年ごとに最大3回(3年間)にわたって支給されます。
創業(法人設立等)の場合は支給額が2倍になる優遇措置があり、たとえば300万〜1,000万円未満の設備投資を行い2〜4人を雇い入れた場合、創業時であれば初年度に100万円が支給されます。

受給するには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 工事・購入・賃借の開始前に「計画書」を提出していること
  • 事業所の設置・整備に、1点20万円以上・合計300万円以上(税込)の費用をかけること
  • ハローワーク等の紹介により、その地域に居住する求職者を3人以上(創業の場合は2人以上)雇用保険の被保険者として雇い入れること

対象となるのは「同意雇用開発促進地域」「過疎等雇用改善地域」「特定有人国境離島等地域」などです。自社の所在地が対象地域に含まれているかどうかは、厚生労働省のウェブサイトや管轄の労働局で事前に確認することをおすすめします。

各自治体で法人化する時に使える補助金制度


法人化する時に使える補助金は上記で紹介したものだけでなく、各自治体でも提供している場合があります。ここでは、一部自治体の補助金制度の紹介です。

【北海道札幌市】さっぽろ新規創業促進補助金

札幌市では、創業の視野を広げることを目的に、特定創業支援等事業を活用した人に対して、さっぽろ新規創業促進補助金を用意しています。
補助対象者は以下の要件をすべて満たしている必要があります。

  • 事業を営んでいない個人または開業届を提出してから5年未満の個人事業主で、新たに会社を設立した人
  • 札幌市から特定創業支援等事業の証明を受け、その後登録免許税を支払っている
  • 札幌市内に登記上の本店所在地を置いている
  • 新設した会社以外に代表権を持つ会社がない、またはほかの事業を営んでいない
  • 反社会的勢力および反社会的勢力と関係のある者ではない
  • 札幌市の市税を滞納していない、または市税の徴収猶予の特例制度等の対象である

補助額は株式会社の場合、登録免許税にかかる費用として一律75,000円、合同会社の場合は一律30,000円です。

【宮城県石巻市】石巻市創業支援補助制度

石巻市創業支援補助制度は、市内の産業活性化と雇用確保を目的に、石巻市内で創業・第二創業を行う事業者を支援する補助金制度です。

新規創業と第二創業で補助要件が異なります。新規創業の場合は、申請日時点で創業から1年を経過していない、または創業予定の個人・個人事業主・会社・各種組合・NPO法人が対象です。
第二創業の場合は、申請日時点で事業承継から1年を経過していない、または承継予定の個人事業主・会社・NPO法人が対象となります。なお、いずれも市の特定創業支援事業の支援を受けていることが要件です。

補助対象となる経費は人件費・事業費・委託費です。事業費には、創業時に必要な申請書類作成にかかる経費や店舗等の借入費、設備費、原材料費、知的財産権等関連経費、マーケティング調査費、広報費、外注費などが含まれます。
補助率は2分の1以内、補助金額は100万円以内です。

【山梨県南アルプス市】南アルプス市創業支援補助金

南アルプス市創業支援補助金は、市内で新たな需要・雇用の創出を促進し、市内の産業を振興および活性化を図ることを目的とした補助金制度です。
主に市内で新たに創業(開業または会社設立から5年未満)した人や第二創業(事業承継後5年未満)を行う人、事業拡大・新分野に進出する人が対象となります。

補助対象の経費は以下のとおりです。

  • 機械装置等購入費
  • 広報費
  • Webサイト関連費
  • 展示会等出展費
  • 旅費
  • 開発費
  • 資料購入費
  • 雑役務費
  • 賃借料
  • 専門家謝金
  • 専門家旅費
  • 設備処分費
  • 委託費
  • 外注費

補助率は経費(税抜き)の3分の2で、上限額は50万円です。なお、2026年度は2025年度に引き続き南アルプス市の資源や魅力(フルーツ、観光資源等)を活かした事業を優先的に採択するとしています。

【愛知県小牧市】起業・会社設立支援補助金

小牧市が実施している起業・会社設立支援補助金は、市内で新たに会社を設立する人に向けて、会社設立にかかる費用の一部を補助する制度です。
この制度の対象となるには、会社設立に加え、以下の要件をすべて満たしている必要があります。

  • 市内に本店所在地を置いている
  • 市内に事業所を有する、またはその予定がある
  • 会社の代表者に市税の滞納がない
  • 風営法などに関わる業種、消費者金融業、ギャンブルにかかる業種以外

補助対象となる経費は、定款認証に必要な費用や登記申請にかかる費用、司法書士などに支払う報酬などです。
補助金額は対象経費×1/2で算出した金額で、限度額は20万円までとなります。

【鳥取県鳥取市】鳥取市まちなか・コミュニティビジネス支援補助金

鳥取市まちなか・コミュニティビジネス支援補助金は、「鳥取県みんなで取組む中山間地域振興条例」で定める中山間地域を除く地域を「まちなか」と定義し、そこで実施するコミュニティビジネスの起業をサポートする補助金制度です。
市内に居住する個人事業者や企業などで、以下のすべてに該当する事業を行っている場合に対象となります。

  • 暮らしに関する課題解決を目的に、当該地域のニーズを客観的に把握している
  • 事業の実施に必要な関係法令に規定する許認可を得ている、または得る予定である
  • 宗教活動・政治活動ではない
  • 社会通念上の良識に反する行為や違法行為をともなう事業ではない
  • 国・県・市のほかの助成金などの交付を受けていない
  • 事業は原則有償で行われ、かつ継続性がある
  • 助成が決まってから当該年度内(3月31日まで)に創業できる

対象経費となるのは、事業に必要な施設の改修や整備、機器・設備・器具・備品のリース代または50万円未満の備品を購入するのにかかった経費や、ハード事業と一体的に実施される調査・宣伝などにかかった経費です。
補助率は1/2で、上限額は300万円になります。

補助金の採択率を高めるポイント


補助金は申請すれば必ず受けられるものではなく、審査を通過する必要があります。採択率を高めるには、申請内容の質や説得力が非常に重要です。
ここでは、補助金を得るために押さえておきたい5つのポイントを紹介します。

制度の内容や公募要項をよく確認する

まず大前提として、補助金制度の目的や対象要件をしっかり理解することが欠かせません。
制度ごとに対象となる事業内容・経費・期間が異なり、要件を満たしていない申請は審査前に却下されてしまいます。
公募要項を丁寧に読み込み、自社の事業が制度の趣旨に沿っているかを確認してください。

実際に採択された事例から採択傾向を学ぶ

過去に採択された事例を調べることで、審査で評価されやすいポイントをつかむことができます。
例えば、地域貢献性や新規性、持続可能性を重視する補助金であれば、それらを事業計画にどう盛り込むかがポイントです。
自治体や中小企業庁のサイトには採択事例が公開されていることが多いので、事前にチェックしてみてください。

説得力のある事業計画書を作成する

補助金申請で最も重要なのが事業計画書の完成度です。
単に「やりたいこと」を書くのではなく、「なぜ必要なのか」「どのような成果が見込めるのか」「資金をどう活用するのか」を明確に示すことで採択の可能性を高めます。
数字やデータを用いて根拠を示すことで、審査員に具体的なイメージを持たせることも可能です。

専門用語・業界用語を使いすぎない

審査員は必ずしも業界に詳しい専門家とは限りません。そのため、専門用語や業界特有の言い回しを多用すると、内容が伝わりにくくなる恐れがあります。
できるだけ一般的にわかりやすい表現を使い、誰が読んでも理解できる文章を意識することが大切です。

補助金制度の専門家に相談してみる

自分だけで申請を進めるのが不安な場合は、中小企業診断士や商工会議所の支援員など、補助金申請に詳しい専門家に相談するのがおすすめです。
書類の作成や採択傾向の分析など、専門的なアドバイスを受けることで、採択率を高めることができます。無料で相談できる支援機関も多いため、積極的に活用してください。

法人化に使える補助金に関するQ&A


法人化する時に使える補助金制度について、よくある質問を取り上げてみました。気になることがあれば、こちらもチェックしてみてください。

Q.ひとり法人でも補助金を申請できる?

ひとりで立ち上げ、事業を手がけるひとり法人でも補助金を申請することは可能です。例えば、小規模事業者持続化補助金やデジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)はひとり法人でも申請できます。
ただし、補助金制度によって要件が異なり、中には従業員数が一定数以上でないと申請できない場合もあるため、申請したい補助金があったら要件をよく確認してみてください。

Q.補助金は法人化直後に申請しないといけない?

補助金制度の申請を行う場合、法人化直後でなかったとしても申請できる場合があります。
例えば事業承継・M&A補助金では、5年以内に親族内で事業承継、または従業員承継を予定している人が対象です。
つまり、事業承継後に法人化してから申請しても問題ありません。
また、デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)は生産性向上を目的とする制度であり、交付申請に「法人税の納税証明書」が必要とし、会社設立後すぐに活用できるものではないため、法人化直後のタイミングでなくても補助金を活用できます。

Q.補助金を資本金にすることは可能?

創業する際に資本金を用意することになりますが、補助金は基本的に資本金として活用することはできません。
法人化する時に使える補助金の多くは、対象事業にかかった経費を補助するためのもので、資本金にするために申請したとしても審査で落とされる可能性があります。

ただし、日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金などといった融資は、返済が必要になるものの条件を満たせば申請できるため、資本金として活用できる場合があります。

Q. 法人成りした直後でも補助金申請はできますか?

A. はい、法人設立直後でも申請可能です。むしろ「小規模事業者持続化補助金」のように、創業1年以内の事業者を対象とした「創業型」という有利な区分(補助上限額が通常より高いケースが多い)が用意されている制度もあります。ただし、申請には「履歴事項全部証明書(登記簿謄本)」などの設立を証明する書類が必須となるため、完全に登記が完了している必要があります。

Q. 法人成りで利用する補助金は設立費用にも使えますか?

A. いいえ、一般的に株式会社などの設立登記費用(定款認証代や登録免許税)そのものは補助対象外です。補助金は「交付決定」という通知が届いた後に行う事業(設備購入や広告宣伝など)に対して支払われるのが原則であり、その前に発生した設立費用は「事前着手」とみなされ対象になりません。補助金はあくまで「設立後の事業を軌道に乗せるための経費」に使うものと考えましょう。

まとめ・法人化前後にかかるコストは補助金活用も視野に

法人化には、登記費用や専門家報酬、設備投資など様々なコストが発生しますが、国や自治体の補助金を上手に活用すれば大きな負担を抑えられます。
採択率を高めるためには、公募要項の理解や事業計画書の工夫が欠かせません。
制度を正しく理解し、専門家のサポートを受けながら申請を進めることで、補助金を活用した効率的な法人化を実現できるでしょう。

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(編集:創業手帳編集部)