休眠会社はデメリットばかり! 税金や売買でもマイナスなことが多いです!

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会社を休眠させる、「休眠会社」とは。売買のメリット・デメリットを解説します!

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この記事では、休眠会社とは何かということや、休眠会社にすることのメリット・デメリット、休眠会社を買って開業することのリスクについて解説します。経営者は、知っておいて損はない情報なので、是非ご一読いただければと思います。

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休眠会社とは

休眠会社とは、文字通り「休眠した会社」ということで、登記自体はされているが、実際には経営などの事業活動が長い間なされていない会社のことをいいます。具体的には、最後に登記したあと、12年が経過すると休眠会社となります。実はこの休眠会社、国内で9万社近くが存在しているとも言われています。

休眠会社にするのは、どんな場合?

なぜこのような休眠会社がかなりの数存在するのでしょうか。メリットとデメリットをみていきたいと思います。

メリット|廃業コストと手間が省ける

休眠会社にすることのメリットは、何よりも費用や手間がかからないという点です。高齢化や後継者不足、急な怪我などで会社の活動が一時停止してしまったときに、会社を解散するよりも、「清算決算」を行ったり、「解散登記」などをする手間や費用がかからない休眠会社にする、という選択をする方が少なくないのが現状です。

また、再開するときの手間が省けるというのもメリットでしょう。休眠会社にする際は、市区町村や税務署に休業届を提出します。再開した場合、特に税務署への届けは必要なく、通常通り確定申告するだけで済みます。都道府県と市町村には、休業届を出した時と同じく、「異動届出書」を提出すればOKです。

デメリット|手続きを怠ると色々と面倒

ここまでみると、メリットの方が大きいように思えますが、デメリットも注視しておく必要があります。

まず、休眠会社にしたとはいえ、会社自体は存続している状態なので、毎年税務申告が必要となってきます。売上があってもなくても同じです。もし税務申告を怠ると、青色申告の承認が取り消されます。

2つ目に、税金面でもデメリットがあります。自治体によって異なるので一概には言えませんが、休眠会社にすることで、「法人地方税の均等割」が課される場合があります。休眠会社にしているとはいえ、税金がかかってしまうのです。

3つ目に、事業をしていないとはいえ、一定期間が経過すると、役員変更の登記手続きが必要となります。また、これも怠ると過料(罰金)が課せられます。

最後に、冒頭でも述べた通り、最後に登記したときから12年間登記せず放置すると、みなし解散となり、解散登記がなされます。

このように、休眠会社にすることは注意しなくてはならない点がいくつもあります。専門家ではない起業家にとっては、すべてを把握するのは難しいでしょう。そのような場合は、やはり専門家などに相談するのが一番です。創業手帳の無料会員になれば、専門家の紹介や、創業コンサルティングなどのサービスが受けられます。すべて無料なので、ぜひご活用ください。また、会員登録時に冊子版の創業手帳の資料請求も同時に行えます。

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休眠会社の売買(開業)におけるメリット・デメリット

ここまで、休眠会社にすることのメリットやデメリットを見てきました。続いて、休眠会社を買って、その会社で開業することのメリットやデメリットを考えていきたいと思います。

休眠会社を買って開業することのメリット

休眠会社はサイトのドメイン(****.comなど)と同じように、長く会社を営んでいることの恩恵を享受できる場合があります。例えば、社歴。起業して間もない頃は、社歴が短いためどうしても取引先への信頼度が低くなってしまいます。そこで、休眠会社の社歴を受け継ぐことで、形だけでも社会的信用を得ることができます。

また、信用度でいうと、資本金もそれに該当します。買いたい休眠会社の資本金情報も受け継ぐことが出来るので、そういった面でも社会的信用を形だけですが、得ることができます。

そして、もっと実務的な役に立つメリットでいうと、特定の業種で必要になる「許認可」を休眠会社が得ていた場合です。許認可を得るための手間やコストを省くことが出来ます。

役に立つメリットは他にもあります。買う会社が多額の繰越欠損金を持つ場合、節税になる可能性があります。しかしこれは、青色申告が切れていない場合なので、休眠会社にはあまり望めないメリットとも言えます。

休眠会社を買って開業することのデメリット

さて、続いて休眠会社を買い取って開業することのデメリットです。実は、会社の存続に関わるような項目もあるので、是非きちんと確認いただければと思います。

まず、一番最悪なパターン。それは買う休眠会社が、金融機関のブラックリストにのっているような場合です。休眠会社にするに至った経緯が、「多額の借金を抱えて返済できなくなった」だとか、「借金を踏み倒した」だとかいった場合は、最悪です。もちろん融資を受けることもできません。

また、前述の通り、青色申告が出来ない可能性が高いという点です。休眠会社は、休眠期間中に各種申告を行っていない場合が多いです。そういう場合はもちろん、青色申告が取り消されています。取り消されていた場合、白色での申告を余儀なくされ、繰越欠損の利用や、少額資産の即時償却など、節税に関わる恩恵は受けられなくなります。

まとめ|休眠会社での開業は、おすすめしません!

いかがでしたでしょうか。メリットが多いように見える休眠会社ですが、もし自分が休眠会社にする場合は、手続きなどの煩雑さを加味して、将来会社を復活させる場合は選択肢として考えるのもアリでしょう。一方、休眠会社を買い取って開業する場合は、リスクが多すぎるので、正直おすすめしません。知り合いの会社などの場合は選択肢として入れるのもアリでしょう。もし休眠会社を買い取って開業する場合は、計画性をもち、メリットデメリットを分析評価した上で進めましょう。

それでも休眠会社にする場合

休眠会社にするデメリットを把握したうえで選択すると決めたなら、それでもいいでしょう。ただし、法人が会社を休眠にする手続きがあるため、事前に確認しておいてください。

法人の会社を休眠させるなら、まずは事業を完全に停止させましょう。電話や郵便の受付ができない状態にします。そのうえで、税務署・自治体・労働基準監督署・公共職業安定所・年金事務所での手続きが必要です。

各手続きは書類を提出するだけで、費用はかかりません。税理士など専門家に委託すると手数料がかかるため、費用を確認しておきましょう。

休眠会社にする必要書類

税務署で必要な書類は、異動届出書です。直接税務署に出向き入手するか、国税庁の公式サイトからダウンロードすることができます。自治体でも、同じく異動届出書が必要です。ネットでの入手法は自治体により取り扱いが異なるので、それぞれ確認してください。

あわせて、労働基準監督署で労働保険確定保険料申告書を、公共職業安定所で雇用保険適用事業所廃止届と資格喪失届を、年金事務所で適用事業所全喪届と資格喪失届が必要です。なお年金事務所では、添付書類として事業休業が確認できる書類と健康保険証も持参します。

休眠会社にする手続き

税務署へは、異動届出書の異動事項等の欄に「休業」を記載し、異動年月日の欄に「休業した日付」を記載し提出します。書類の提出で法人の休眠はできますが、青色申告の承認取り消しを避けるなら、引き続き確定申告は必要です。事業の再開予定が全くないなら、無申告で青色申告承認取り消しがされるのみで、罰則等はありません。

自治体へは、税事務所や市区町村役場に休業届を提出してください。税務署と同じく休業届の書式はないため、異動届出書の異動事項等欄に「休業」を記載し、異動年月日に休業日を記載し提出します。

労働基準監督署は、概算で納付していた保険料を確定し清算するための手続きが必要です。休業なら一般的に保険料が過払いになるため、労働保険料還付請求書と合わせて提出します。

公共職業安定所へは、雇用保険適用事業所廃止届とともに、従業員の資格喪失届と雇用保険被保険者離職証明書も提出してください。雇用保険適用事業所台帳は返却しましょう。

年金事務所では、適用事業所全喪届と従業員の資格喪失届を提出します。

起業に必要なノウハウは、このようにわかりにくいものが多いので、専門家の検証を経た記事を参考するとよいでしょう。創業手帳は、数多くの取材、専門家のアドバイス、起業経験を踏まえて、起業に必要なノウハウを提供しています。

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(執筆:創業手帳編集部)

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