小規模企業共済とは。メリット・デメリットや、解約方法などを徹底解説。

資金調達手帳

起業家・個人事業主必見!知らなきゃ損する小規模企業共済制度

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(2016/11/08更新)

小規模企業共済」とは、その名の通り、小規模な個人事業主や法人の役員等が退職したり事業を廃止した場合などに解約し、それまでの積み立ての掛金に応じた共済金を受け取ることができる共済制度である。今回は、小規模企業共済とはなにか、メリット・デメリットや、解約方法などを徹底解説する。

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創業期の起業家にとってはメリットが大きい制度であり、ぜひ検討したい制度である。今回はそんな「小規模企業共済」制度の概要と、そのメリット・デメリットをまとめた。

【2015年8月28日改正】小規模企業共済の改正点の解説はこちら
デメリットが減った?小規模企業共済法が改正されました!

小規模企業共済とは?

小規模企業共済|中小機構へのリンク

(外部リンク)中小機構|小規模企業共済

小規模企業共済は、「経営者にも退職金を!」というコンセプトで、中小機構(独立行政法人中小企業基盤整備機構)が提供している共済制度のことだ。

冒頭でも述べたように、対象は小規模な法人の役員や個人事業主で、退職したり事業を廃止した場合などに解約し、それまでの積み立ての掛金に応じた共済金を受け取ることができる。

創業期のスタートアップベンチャーの起業家や中小企業の経営者には、自社で退職金制度を整備できない場合も多いだろう。そういう場合は、この制度を退職金制度代わりに利用することが多い。

また、個人事業主は自分に退職金を支給できないので、上手く活用している人も多い制度である。

小規模企業共済のメリット

最大120%相当額が戻ってくる

将来共済金が戻ってくるときは、掛金納付期間に応じ最大120%相当額が戻ってくるのが最大の魅力だ。ただし、納付期間が一定以下だと元本割れのリスクもあるので、これに関しては後述する。

掛け金分が節税になる

小規模企業共済の掛け金は、全額が経費(個人事業主の場合は所得控除)となるため、掛けた分だけ節税が可能となる。一言で言ってしまえば「貯金のつもりで積立てると、税金が安くなる」というメリットがある。

退職金代わりで税負担が軽くなる

小規模企業共済は、積立時は節税になるが、解約時には税金を払うこととなる。しかし、受け取る共済金(解約手当金)は、個人事業主であれば「退職所得」になるので、「事業所得」などに比べて税負担が大幅に軽くなる。

※退職所得が事業所得などに比べて税負担が軽くなるワケ

課税対象となる所得金額の計算方法は、

「事業所得」の場合:収益-費用=所得
「退職所得」の場合:(退職金-控除額)×1/2=所得

となる。退職所得の場合、「控除額」や「×1/2」があるため、課税対象となる所得が大幅に小さくなり、税負担が軽くなる。小規模企業共済の共済金は退職所得になるため、事業所得の一部を掛金で積立てて共済金を退職所得として受け取る方が節税できてお得になる。

無理のない額を積立できる

冒頭で述べた通り、掛け金を月1,000円~70,000円の間で自由に設定することが可能(500円刻み)であるため、無理のない範囲で積み立てることができる。起業間もない創業期でお金がない時期でも毎月一定額の積立を続けやすくなっている。

資金繰りに困ったときの資金調達の手段になる

契約者貸付制度」が存在するため、積み立てている金額の範囲内で共済から資金を借りることもできる。もしあなたのビジネスの資金がショートの危機に直面した場合には活用したい。

例えば、月5万円を5年間積み立てていれば、5万円×12か月×5年=300万円 まで借入可能だ。

小規模企業共済のデメリット

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小規模企業共済のデメリット

元本割れのリスク

何と言っても「元本割れのリスクがある」のが最大のデメリットだ。

運営団体である「独立行政法人中小企業基盤整備機構」のホームページでも、掛金納付月数が240ヵ月(20年)未満の場合は元本割れとなることが明記されている。

共済に加入したが数年で(任意)解約してしまった場合などは「節税効果 < 元本割れの金額」となる場合が多いため、慎重な検討が必要だ。

共済金受け取り時に課税される

メリットの項目で述べた通り積立時には節税できるが、戻ってきた共済金に課税される。つまり小規模企業共済は「課税を先送りにできる制度」なのだということはしっかりと認識しておかなければならない。

将来、共済金(解約手当金)を受け取った際には、受け取った年に課税されるので注意が必要だ。受け取った年に一気に税負担が増すのがデメリットだと言えるかもしれない。

ただし、メリットの項目で述べた通り、その共済金受け取り時の税負担は軽減されることとなるため、トータルで考えると大きなデメリットにはならないだろう。

【2015年8月28日改正】さらに小規模企業共済のデメリットが減りました!!解説はこちら
デメリットが減った?小規模企業共済法が改正されました!

小規模企業共済に加入するには?

創業したらすぐに加入を検討すべき理由

小規模企業共済の名の通り、小規模な個人事業主や法人の役員等が加入することができる。

以下が加入要件である。

小規模企業共済制度の加入要件

1.建設業、製造業、運輸業、サービス業(宿泊業・娯楽業に限る)、不動産業、農業などを営む場合は、常時使用する従業員の数が20人以下の個人事業主または会社の役員

2.商業(卸売業・小売業)、サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)を営む場合は、常時使用する従業員の数が5人以下の個人事業主または会社の役員

3.事業に従事する組合員の数が20人以下の企業組合の役員や常時使用する従業員の数が20人以下の協業組合の役員

4.常時使用する従業員の数が20人以下であって、農業の経営を主として行っている農事組合法人の役員

5.常時使用する従業員の数が5人以下の弁護士法人、税理士法人等の士業法人の社員

6.上記1、2に該当する個人事業主が営む事業の経営に携わる共同経営者(個人事業主1人につき2人まで)

(独立行政法人中小企業基盤整備機構のHPより引用)

ポイントは、「事業規模が大きくなる前に加入を検討する必要がある」ことだ。

業種にもよるが、従業員数が一定数以上を超えると「小規模企業」ではないと見なされ、制度を利用できなくなってしまうのだ。

さらに言うと、要件を満たしている時に一度加入しておけば続けることは可能だが、事業規模が加入要件を超えてしまうと、加入することはできなくなってしまう。

このような理由から、制度に興味がある起業家は、創業したらすぐに(会社が大きくなる前に)加入を検討しておくべきだと言える。

加入を検討するなら税理士を活用しよう

小規模企業共済は、創業期の起業家や中小企業の経営者には大きなメリットがある制度だが、デメリットや注意点を踏まえた慎重な検討が必要な面もある。

加入を検討する際には、資金繰り・税金等をトータルでアドバイスできる税理士に相談すると良いだろう。

小規模企業共済を解約するとどうなる?

最後に小規模企業共済の契約を解約した場合についてご説明する。

まず、解約手当金を受け取るには、『共済金等請求書』に必要事項を記入し、中小機構へ送付する必要がある。また、その際は下記資料の添付を忘れずに。また、任意解約をした場合、受け取れる解約手当金が掛金残高を下回る可能性があるので、その点も注意が必要だ。

中小機構の書類

・共済金等請求書
・退職所得申告書
・預金口座振替解約申出書兼委託団体払解約申出書(様式 小 202・321)

添付書類

・共済契約締結証書、紛失の場合は印鑑証明書
(※印鑑証明書は発行後3ヶ月以内の原本)
・マイナンバー(個人番号)確認書類

請求書は、「中小機構の業務を取り扱っている委託機関の窓口」「自動発送サービス」「資料送付請求票(FAX)」
「資料請求フォームを利用する」「共済相談室に電話する」などの方法で入手できる。

詳しくは中小機構の「QA:自己都合で解約したい。」をご参考いただきたい。

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※この記事は、2014年7月1日時点の情報です。

(監修:渋谷税理士法人 中村剛士
(創業手帳編集部)

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