業務改善助成金の導入事例16選!業種別の設備と効果を紹介

業務改善助成金では幅広い設備の導入事例がある

業務改善助成金の導入事例
「業務改善助成金を活用して、どのような設備を導入できるのか知りたい」と考えている人も多いかもしれません。
業務改善助成金では、生産性向上や業務効率化につながる設備・機器の導入など、幅広い取り組みが対象であり、実際にさまざまな業種で助成金を活用した事例があります。

本記事では、業務改善助成金の代表的な導入事例を紹介します。また、対象になる設備・対象外になる設備や、申請方法と流れについても解説します。
具体的な活用方法を知り、自社での設備投資や業務改善に役立てたい人はぜひ参考にしてください。

業務改善助成金とは

業務改善助成金とは、生産性向上につながる設備投資を実施するとともに、事業場内最低賃金を一定額以上に引き上げた中小企業・小規模事業者に対して、費用の一部を支援する制度です。
単に設備を購入するだけでなく、賃金の引き上げと生産性向上のための取り組みを組み合わせることが重要です。
生産性向上につながる設備投資には、機械設備のほかに経営コンサルティングやシステム化なども含まれます。

対象となる事業者

業務改善助成金の対象となる事業者は、主に以下の要件に当てはまっている必要があります。

  • 中小企業事業者
  • 事業場内最低賃金が令和8年度地域別最低賃金未満
  • 解雇・賃金の引き下げ・労働関係法令違反などの不交付事由がない

すべての要件を満たした事業者は、事業場内最低賃金の引き上げ計画と設備投資に関する計画を立て、事業所ごとに申請する必要があります。
例えば工場と事務所があり、両方で業務改善助成金を活用したい場合には、工場と事務所で別々に申請しなくてはなりません。

助成上限額・助成率

助成上限額は、最低賃金の引き上げ額と引き上げる労働者数によって異なります。

コース区分 引き上げ額 引き上げる労働者数 助成上限額
右記以外の事業者 事業場規模30人未満の事業者
50円コース 50円以上 1人 30万円 40万円
2~3人 40万円 70万円
4~5人 70万円 70万円
6~7人 90万円 90万円
8人以上 110万円 110万円
10人以上※ 130万円 130万円
70円コース 70円以上 1人 40万円 50万円
2~3人 50万円 100万円
4~5人 130万円 130万円
6~7人 180万円 180万円
8人以上 230万円 230万円
10人以上※ 300万円 300万円
90円コース 90円以上 1人 90万円 100万円
2~3人 150万円 240万円
4~5人 270万円 270万円
6~7人 360万円 360万円
8人以上 450万円 450万円
10人以上※ 600万円 600万円

※10人以上の上限額区分は、特例事業者が、10人以上の労働者の賃金を引き上げる場合に対象になります。

助成率は、事業場内最低賃金が1,050円未満の場合は5分の4、1,050円以上であれば4分の3になります。

【一覧】業務改善助成金の導入事例

実際に業務改善助成金を導入し、どのような効果が得られたのかは事例を参考にしてみましょう。ここで業種別に業務改善助成金の導入事例を紹介します。

業種 導入した設備 導入前の課題 導入後の効果
農業 自動梱包機、ハウス内計器の警報装置 手作業に長時間要していた。ハウス内で異常が発生していないかを確認する負担が大きかった。 自動梱包機の追加で作業時間の短縮化に成功。警報装置を導入したことで30%程度の作業時間削減を達成。
農薬の自動散布機、ローラーコンベア 手作業で農薬散布や野菜の運搬をしていたが、従業員の高齢化が進んでおり作業効率を損なっていた。 以前は農薬散布に2人で2時間かかっていたが、1人・30分程度で終わるようになった。収穫物の運搬も20~30分程度に短縮。
建設業 新型ショベル機 掘削・旋回・積み込みに時間がかかっていた。 後方超小旋回ショベルの導入により、安全を確保しつつスピーディーな作業が可能となり、30%ほどの時間短縮につながった。
建設業務用ソフト 見積や注文、入金などの管理業務が一元管理されておらず、データ入力や請求書などの作成に時間がかかっていた。 管理業務を一元管理できるようになり、書類も自動で作成できるようになったため、事務員の作業時間が約3分の1に短縮。
製造業 3DCADシステム 新規・改良金型の製作依頼は、毎回金型製作所で図面を出してもらっていため、時間と費用がかかっていた。 弊社対応が可能になり、顧客からの依頼にも素早く対応できるようになった。自社製品の開発にも取り組んでいく予定。
野菜洗浄機 異物除去作業はすべて手作業かつ4人がかりで1日に8時間を費やしていた。 異物除去作業がすべて機械化され、1人がつけば良くなり、生産性は4倍に向上した。
小売業 ラベルプリンター ラベルの発行は専門知識のある人しか行えず、時間もかかっていた。 端末PCを使わなくてもラベル発行ができるようになり、専属スタッフの作業時間が1時間から10分程度まで短縮。売場のレイアウト変更も事前に行えるようになった。
バキュームクレーン 原材料が入った袋を2人で1日に50~100袋運んでおり、社員の身体への負担が大きかった。 吸盤によって持ち上げ、移動できるようになり、社員2人の負担が大幅に軽減。作業時間も1日あたり2時間に減った。
飲食業 スチーム式コンベクションオーブン、IHスープレンジ、マルチ野菜スライサー 仕込みに時間がかかっていたことに加え、調理中は鍋に付きっきりとなることも多く、火加減を見張るために頻繁にガス調理台の確認も行っていた。 スライサーによって仕込み時間は10分の1にまで短縮。包丁で行うより作業の安定性も向上した。各調理機器の導入で調理中放置できるようになり、別の作業に取りかかれるようになった。
予約サイトの開設、店内カウンターの改装 テイクアウトの注文が増え、1件あたり5~15分の時間がかかっていた。厨房から客席まで離れており、提供に時間を要していた。 テイクアウトの注文対応が自動化したことで、対応時間の減少とテイクアウトの売上が35%増加した。カウンターの改装で顧客数が10%、顧客単価が8%に増加。
美容業 施術機器 施術可能な人員が7人いるのに開いている施術機器がなく、機会の損失が大きかった。 施術機器を2台増やしたことで労働生産性の向上につながった。導入後1カ月で、過去5カ月平均より顧客数45人、売上約18万円増加した。
POSレジシステム、パーマ促進機(ローラーボール) 商品管理や売上管理、分析などを一元管理できていなかった。また、作業効率を上げる必要もあった。 様々な情報を一元管理できるようになり、業務時間の有効活用につながった。ローラーボールで仕事効率が上がり、1人にかける時間の短縮に成功。
医療業 レフラクトメーター ほぼすべての患者に実施する屈折度数の測定に使う機器が不足しており、患者の待ち時間が発生していた。 レフラクトメーターの増設で効率的な検査の流れをつくれるようになり、待ち時間の短縮に成功。患者数は1.2~1.5倍に増加。
高度管理医療器、Webカメラ 重症ペットの増加に伴い酸素マスクの必要性が増え、術後は体温調整のために湯たんぽで調整していた。また、ペットの見守りも必要だった。 高度管理医療器の導入で酸素マスクを充てる手間がなくなり、術後の温度管理も容易になった。Webカメラの搭載で他の業務にあたれるようになり、業務効率が向上。
介護業 車いす対応の車両 利用者の送迎を普通車で実施しており、車いすに乗った利用者の移乗・移動に時間がかかっていた。 車いすからの移乗や車いすを片付ける作業がなくなり、作業効率が向上。1日あたり延べ100分の時間短縮につながった。
電動昇降用モーターベッド 低床ベッドで解除する際、しゃがみ込みにより身体的負担が大きく、作業の長時間化と離職者の発生につながっていた。 ベッドの移動や方向転換などの操作性が向上し、介助の時間が削減。身体的負担も軽減され、従業員の職場環境に関する満足度が向上した。

農業の導入事例

・作業時間を約30%削減に成功した事例
自動梱包機を1台保有していたものの、生産量の増加に伴い手作業による梱包も増え、作業に長時間要していました。
また、ハウス内の異常を定期的に計器などで確認していましたが、その確認の負担も大きいという課題がありました。
自動梱包機とハウス内計器の警報装置を取り付けたことで、1日あたりの製造に必要な労働能率が増進し、30%程度の作業時間の削減に成功しています。

・高齢化による作業効率の低下を改善した事例
農作物の栽培にあたり、手作業で農薬散布や収穫した野菜の運搬を行っていましたが、従業員の高齢化に伴い、作業効率が損なっていました。
そこで農薬の自動散布機と収穫物を入れたコンテナを運搬するローラーコンベアを導入した結果、これまで1反あたり2人で2時間かかっていた農薬散布は1人30分程度で終わるようになり、収穫物の運搬も1反分を運ぶのに2時間かかっていたところ、20~30分程度に短縮できました。

建設業の導入事例

・新型ショベル機の導入で繰り返し作業の時間短縮につながった事例
この会社ではショベル機を保有していたものの、掘削・旋回・積み込みの繰り返し作業に時間を要していました。
業務改善助成金を活用して新型ショベル機(後方超小旋回ショベル)を導入した結果、旋回速度がスムーズになったため、繰り返し作業も30%ほどの時間短縮につながっています。
また、マシン情報表示機能を搭載しており、毎回作業開始前に行っていたメンテナンス確認にも時間が取られなくなりました。

・管理業務の一元管理と書類の自動作成で全体の生産性が向上した事例
見積もりや注文、支払い、請求、売上げ、入金などをバラバラに管理しており、データ入力や請求書などの書類作成に時間がかかっていました。
しかし、建設業用業務ソフトの導入で一元管理と書類の自動作成が可能となり、事務員のデータ入力時間と書類の作成時間を約3分の1にまで短縮できました。
また、短縮できたことで営業補助や現場監督のフォローなどに充てられるようになり、企業全体の生産性も向上しています。

製造業の導入事例

・4人がかりから1人対応に変わり、生産性が4倍に向上した事例
食料品製造業の会社では、カット野菜の異物を取り除く作業として毎日4人がかりで交代しつつ、1日8時間を費やして2.4t分の異物除去を行っていました。
野菜洗浄機を導入した結果、従来の異物除去業務が機械化され、一度に1人が野菜洗浄機につけば良くなり、効率も1人あたり8時間で2.4t分を除去できるようになったため、4倍の生産性向上につながっています。

・システム導入で自社対応と製品開発も可能になった事例
プラスチック製品製造業では、これまで3DCADシステムがなかったため、顧客から新規・改良金型の製作依頼が入った際に、金型製作所へ赴いて図面を出してもらい、顧客の要望を説明していました。
業務改善助成金を活用して3DCADシステムを導入したところ、顧客からの依頼にも素早く対応できるようになり、受注増につながっています。
また、自社製品の開発にも取り組めるようになりました。

小売業の導入事例

・スタッフの作業が1日1時間から10分まで短縮できた事例
飲食料品小売業で、商品ラベルの発行は専門知識のある人しか行うことができず、専属で1日1時間は発行・印刷に時間を要していました。
しかし、ラベルプリンターを導入したことで専門知識がない人でも発行できるようになり、スタッフの作業時間も1日1時間から10分程度まで短縮に成功しています。
また、生産者が出荷したい商品をラベルの発行枚数のデータから取得できるようになり、売場のレイアウト変更を事前に行えるようになりました。

・身体的負担の軽減と作業時間の短縮を両方実現できた事例
ポップコーンの原料や砂糖・小麦粉などの原材料を、これまで社員2人が手作業で移動させ、箱詰めを行っていました。
1袋20~30kgの重さがあり、1日50~100袋に達することもあったため、身体的負担も大きかったです。
そこでバキュームクレーンを導入したところ、社員2人の負担が大幅に軽減され、さらに1日あたり2時間も作業時間が短縮しました。

飲食業の導入事例

・仕込みと調理の作業効率がアップした事例
仕込みに時間がかかっていただけでなく、調理中は常に鍋やガス調理台に付きっきりとなっており、別の作業に取りかかるのが難しい状態が続いていました。
そこで仕込みにはマルチスライサー、調理にはスチーム式コンベクションオーブンとIHスープレンジを導入したことで、仕込みは10分の1にまで時間を短縮でき、調理中も別の作業に取りかかれるようになり、全体の作業効率がアップしています。

・電話注文の応対や配膳によるタイムロスを改善できた事例
電話によるテイクアウト注文では1件あたり5~15分の時間を要し、店内業務に支障をきたしていました。
また、厨房から客席までの距離が遠く、料理の提供にも時間がかかっている状態だったのです。
そこでテイクアウト注文用の予約サイトを開設し、店内カウンターを改装したところ、テイクアウトの売上は約35%増加し、店内営業でも顧客数が10%、顧客単価が8%増加しました。
テイクアウトと合わせて、全体で売上が16%増加しています。

美容業の導入事例

・施術機器の増台で労働生産性の向上につながった事例
施術可能な人員が7人いるにも関わらず、使える施術機器がなく、大きな機会損失につながっていました。
そこで施術機器を2台増台したところ、施術対応できる人が増え、労働生産性の向上に成功しています。
また、導入後1カ月で過去5カ月平均より顧客数が45人、売上が約18万円も増加しました。

・一元管理と作業効率アップを実現できた事例
これまでは商品管理や売上管理、分析などをまとめて管理しておらず、データ活用が難しい状態にありました。また、仕事の効率も上げる必要があったのです。
そこでPOSレジシステムを導入し、様々な情報をシステムで管理できるようになった結果、1日の業務時間を有効活用できるようになりました。
また、パーマ促進機(ローラーボール)の導入により、1人にかける時間が短縮され、その分入客数を増やすことができ、売上の向上につながっています。

医療業の導入事例

・患者の待ち時間が減少し、患者数の増加につながった事例
ほぼすべての患者に実施する屈折度数の測定に使うレフラクトメーターが不足しており、患者の待ち時間が発生していました。
そこでレフラクトメーターを増設したところ、後続の検査にスムーズに移行できるようになり、待ち時間の解消と検査時間も1日約1時間減少しています。
検査の効率化に伴い、1日に診察可能な患者数が1.2~1.5倍にまで増加し、売上高も7%向上しました。

・動物病院で業務効率の改善が図れた事例
ペットの高齢化によって重症ペットの対応をする機会が増えたことで、酸素マスクを常に口元に充てたり、温度管理を湯たんぽで行ったりする必要がありました。
しかし、高度管理医療器を導入したことで、酸素マスクを充てる手間がなくなり、温度管理も容易にできるようになったため、業務効率の改善につながっています。
また、Webカメラを導入したことで離れても見守りができるようになり、他の業務にあたれるようになりました。

介護事業の導入事例

・送迎時の作業効率が向上した事例
利用者を送迎する際、普通車で行っていたため、車いすに乗った利用者の移乗をサポートしたり、車いすを片付けたりするのに毎回10分程度時間がかかっていました。
そこで普通車から車いす対応の車両に変更した結果、車いすに乗ったまま利用できるようになったため、移乗・片付けにかかる時間がなくなり、利用者1人あたり10分の作業時間、1日あたり延べ100分もの時間短縮につながりました。

・職員の身体的負担が軽減したことで離職者防止につながった事例
低床ベッドの利用者を介助する際、しゃがみ込みによって従業員に大きな身体的負担がかかっていました。この作業負担の重さが離職者の発生にもつながっていたのです。
しかし、電動昇降用モーターベッドを導入したところ、操作性の向上によって患者の体位変換や排せつなどに要する介助時間が削減され、身体的負担も軽減しました。
その結果、従業員の離職防止にもつながっています。

業務改善助成金の対象になる設備・対象外になる設備

業務改善助成金の対象になり得る設備、条件付きの設備、原則対象外の設備を比較した図
ここまで業務改善助成金の導入事例を紹介してきましたが、ここで紹介した設備も現在の申請で必ず対象になるとは限りません。
対象になる設備の範囲は年度によって変更される可能性もあるため、申請時には最新の公募要領を確認することが大切です。
ここでは、2026年の業務改善助成金で対象になる設備・対象外になる設備を紹介します。

生産性向上や労働能率の増進につながる設備が対象

業務改善助成金の対象となるのは、原則生産性の向上や労働能率の増進につながる設備投資などです。
2026年の交付要綱では、生産性の向上につながる設備投資などの経費区分として、以下の9つを挙げています。

  • 謝金
  • 旅費
  • 借損料
  • 印刷製本費
  • 原材料費
  • 機械装置等購入費
  • 造作費
  • 経営コンサルティング経費
  • 委託費

 

具体的には、業務用の製造機器やPOSレジ、業務管理システム、作業用設備などです。事業者の業務内容に応じて、様々な設備が対象となり得ます。

パソコン・タブレットは特例事業者のみ対象となる場合がある

パソコンやタブレット、スマホなどの汎用性が高い機器は、業務改善に活用できるからといって、常に助成対象になるわけではありません。
一般事業者は対象外であり、特例事業者のうち「物価高騰等要件」に該当する場合のみ、対象となる場合があります。

特例事業者は、以下2つの要件のうち、どちらかに該当すると特例事業者としてみなされます。

賃金要件 事業場内最低賃金が1,050円未満
物価高騰等要件 原材料費の高騰などで、申請前6カ月間平均の利益率が前年度より3%ポイント以上低下している

ただし、端末や周辺機器については新規導入を対象としており、すでに導入している端末・機器を増やすことが目的だと対象外になる可能性があります。

一般的な車両や同等性能の設備への買い替えは原則対象外

業務改善助成金では、あくまで生産性や労働能率の向上を支援する助成制度であることから、一般的な車両やこれまで使っていた設備と同等性能の設備への買い替えとなると、原則対象外になります。
例えば、古くなった車両を同じくらいの性能の車両に買い替えるだけでは、生産性向上につながる設備投資とは認められにくいです。

一方で、業務の効率化や労働能率の増進を図れるよう、特殊な機能を備えた設備であれば、要件を満たすことで対象となる可能性が高まります。
重要なのは、単なる老朽化による更新ではなく、導入によって業務の効率化や生産性の向上が見込めるかという点です。

ただし自動車については、上記の基準とは別に、特殊用途自動車(福祉車両など)に限り対象となり得るという決まりがあります。
一般的な乗用車や送迎用車両は、どのような機能が付加されていても対象経費にはなりません。

業務改善助成金の申請方法と流れ

業務改善助成金の申請方法と流れは以下のとおりです。

1.都道府県労働局へ交付申請する
2.交付決定後に設備の導入と賃金引上げを行う
3.事業完了後に実績報告と支給申請を行う
4.審査後に助成金が支給される

交付申請書や事業実施計画書などの必要書類は、厚生労働省のホームページからダウンロードが可能です。
なお、交付が決定してから設備の導入と賃金の引上げを実施することが重要となります。
万が一交付が決定する前に設備の契約や発注、納品をしてしまうと、助成対象外となってしまうため注意してください。
事業完了後に報告書を提出しますが、事業が完了してから1カ月経過した日もしくは翌年度4月10日のいずれか早いほうが期限になります。

業務改善助成金に関するよくある質問

最後に、業務改善助成金に関するよくある質問にお答えします。

設備はいつ契約・購入すればよい?

業務改善助成金を利用する場合、原則として交付決定前に契約・購入を行わないことが重要です。
基本的には交付決定を受けてから、設備の契約・発注・導入などを進めます。
導入を急いでいる場合でも、先に設備を購入すると助成金を受け取れなくなる可能性があるため、注意してください。

複数の設備をまとめて申請できる?

業務改善助成金の対象となる要件を満たしていれば、複数の設備をまとめて申請することも可能です。
例えば各作業に必要な複数の機器を導入したり、機器だけでなく効率化を図れるシステムを導入したりするケースなどが考えられます。
それぞれの設備が生産性向上や労働能率の増進につながるものか、対象経費として認められるかをよく確認してください。

個人事業主でも利用できる?

中小企業・小規模事業者に該当する個人事業主も対象となり得ます。
ただし、労働者の賃金引上げが要件に含まれるため、従業員を1人も雇っていない個人事業主は対象外です。
また、個人事業主であっても事業規模や事業場内最低賃金、引上げ額、設備投資の内容など、定められた要件を満たす必要があります。

まとめ・導入事例を参考に自社での設備投資を検討しよう

業務改善助成金は、生産性向上につながる設備投資と事業場内最低賃金の引上げを組み合わせることで、費用の一部を助成してもらえる制度です。
実際に、業務効率化や労働負担の軽減につながった導入事例は多く見られます。
上記で紹介した導入事例を参考にしつつ、自社の課題や導入目的を整理し、業務改善助成金を活用した設備投資も検討してみましょう。

創業手帳(冊子版)は、今回紹介した業務改善助成金以外にも、経営や事業運営に役立つ補助金・助成金の最新情報を紹介しています。気になる人はぜひ創業手帳をお役立てください。

(編集:創業手帳編集部)