じゅそうけん|X(旧Twitter)フォロワー数8万人以上!SNSを伸ばすコツ
大人気学歴系インフルエンサー・事業家に聞く、等身大な起業法。銀行を病んで退職してやぶれかぶれで起業
X(旧Twitter)を日常的に見ている方なら一度は見たことあるであろう、クマのアイコンでひたすら学歴ネタを投稿し続けるアカウント、じゅそうけん氏。ユーモラスさと新鮮な切り口から学歴ネタを投稿し、23年11月現在ではフォロワー数は8万人を超えています。
そんなじゅそうけん氏に、SNSを伸ばすポイントや、同氏が起業するまでのキャリアなどについて伺いました。
ネット上で暗躍する学歴研究家。 「受験情報×エンターテインメント」をモットーにtwitterやYoutube上で受験ネタを面白おかしく取り上げる。 2021年に大手金融機関を退職し、人生をかけて学歴と向き合うことを決意。国内のみならず海外の受験事情も勉強中。 じゅそうけん合同会社代表。仮面浪人・再受験生を対象にした「じゅそうけんオンライン塾」を運営する傍ら、TwitterをはじめとするSNSコンサルティングサービスも展開。本名は伊藤滉一郎。
Twitterアカウント@jyusouken_jp
創業手帳 株式会社 代表取締役
大手ITベンチャー役員で、多くの起業家を見た中で「創業後に困ることが共通している」ことに気づき会社のガイドブック「創業手帳」を考案。現:創業手帳を創業。ユニークなビジネスモデルを成功させた。印刷版は累計250万部、月間のWEB訪問数は起業分野では日本一の100万人を超え、“起業コンシェルジェ“創業手帳アプリの開発や起業無料相談や、内閣府会社設立ワンストップ検討会の常任委員や大学での授業も行っている。毎日創業Tシャツの人としても話題に。 創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら
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この記事の目次
大学時代はひたすら学歴にまつわる本を読み、銀行を病んでやめた
大久保:じゅそうけんさんは学歴や教育について発信されているインフルエンサーですが、学生時代も教育系の勉強をされていたのでしょうか。
じゅそうけん:学部は社会学部だったのですが、もともと学歴や受験、教育や社会格差などのテーマに人並み以上の興味があり、大学生時代は図書館にこもってそのような本ばかり読んでいました。サークルにも入ってはいたものの、本を読むのが好きでした。
大久保:独立しようというお考えはあったのですか。
じゅそうけん:特にそういうことはなかったです。普通に就職して一流企業に入って年収1千万円稼げたら良いな、くらいに考えていました。
数字とデータ分析が好きだったので、金融系のリサーチ業務ができそうな企業に的を絞って就活し、「リサーチ業務ができる」と面接のときに言われたとある金融機関から内定をいただき、入社しました。実はそんなこと、まったくやらせてもらえなかったのですが(笑)。
大久保:なるほど(笑)。
じゅそうけん:というのも、リサーチ業務は本部の人のみできる仕事なのですが、最初は支店の法人営業に配属されてしまったんです。
どちらかというと私は本ばかり読んでいる内向的なタイプだったのですが、その法人営業部にいる人たちはみんなゴリゴリの体育会系の人たちで、その雰囲気が肌に合いませんでした。
違和感を感じながらもその部署で働き続けたのですが、2年目の夏でついに限界を迎えて適応障害になってしまい、逃げるように退職しました。
他にも、ハンコの向きの違いなど、少しのミスも許さない文化に我慢ができなかった、ということもあります。
今思えば、あのとき違和感をそのままにせず、スパッと辞めて大正解でした。
「じゅそうけん」の誕生。オンライン塾を開設
大久保:退職してすぐに「じゅそうけん」のアカウントを作られたんですか。
じゅそうけん:いえ、もともと、大学4年生のときから作っていました。最初は「早稲田大学学歴研究会」というアカウントだったのですが、それを受験総合研究所という意味を込めて「じゅそうけん」と改称し、会社員時代も細々と続け、退職時には1万人ほどのフォロワーがすでにいました。
でもそこですぐに事業化・法人化したわけではありません。
大久保:そこでまた会社員に戻られたのですか。
じゅそうけん:退職してからはしばらく失業保険をもらって暮らしていましたが、イベントバーと呼ばれるバーで単発イベントをやるなどして徐々に社会復帰して、声をかけてもらってあるイベントバーの副店長としてしばらく勤務していました。
副店長として3ヶ月くらい勤務した22年1月に、じゅそうけん合同会社として法人登記し、オンライン塾事業を始めました。
大久保:オンライン塾で起業しようと思われたのはなぜでしょうか。
じゅそうけん:実は最初は対面塾とオンラインサロンで起業しようと考えていたのですが、手探りでいろいろやってみたら、すでに2万人近くいたフォロワー数を活用してオンライン塾の方が上手くできそうだったので、成り行きでオンライン塾になった、という感じです。
大久保:事業計画などはあったのでしょうか。
じゅそうけん:一応作ってはいたのですが、あってないようなものでした。
フォロワーに高校生と大学生がたくさんいたので、それを仲介するプラットフォームのような役割をすれば良いのだと気づき、オンライン塾に特化しました。
実際に始めてみると、常に数十人くらいはマッチできることに気づきました。お支払いする額も大きいのでそこまで大きく利益が出るわけではないのですが、最初から1人食べていくには全然困らないだけの金額を稼ぐことができていました。
大久保:SNSコンサルティング事業も展開されているようですが、こちらはいつ始められたのでしょうか。
じゅそうけん:ある会社から「Twitterのアドバイザーになって」と言われてやってみたところ、投稿をいきなりバズらせることができたんです。そこで「これも事業化できるのかもしれない」と思って事業化することになりました。
現在は個人・法人あわせて10社ほどのSNSマーケティングの支援をしています。
X(旧Twitter)を伸ばすためのポイント
画像AIを使ってマンガを描いてみた がんばれGPT3ちゃん 1話「ゼロショットCoT編」 (1/2)
—じゅそうけん (@jyusouken_jp) July 17, 2023
大久保:ビジネスパーソンがX(旧Twitter)のアカウントを活用することにはどのようなメリットがあるとお考えでしょうか。
じゅそうけん:認知拡大・採用競争力強化が大きいですね。あとはその方の信用にもなります。
ただ、Instagramと比べるとX(旧Twitter)は比較的に炎上リスクが高いので、バランスが難しいです。
差別的な表現を避けたり、政治・宗教の話題を避けたりしていれば、概ね問題ありません。
大久保:じゅそうけんさんがお得意の、X(旧Twitter)を伸ばすためのポイントをお聞かせください。
じゅそうけん:まずはテーマを決めることです。私であれば「データ×受験」がコンセプトですが、そのようにテーマを決めて、テーマに沿った投稿をすることがポイントです。テーマから逸れた投稿はしません。他のテーマで投稿したいのであれば、アカウントを分けます。
次に投稿スタンスを決めます。面白い系でいくのか、シリアス系でいくのかなど、スタンスを決めて、2つ以上のスタンスを混ぜないようにして投稿しなければいけません。
決まった頻度で投稿することも重要です。1日に2投稿すると決めたら、それを徹底します。投稿頻度にムラがあるとフォロワー数は増えません。
最後に、トレンドに乗っかることも重要です。例えば、23年上半期は日本国内の出生数が37万人で過去最小だったのですが、このニュースが出たときに私はそのトレンドが続いていくとどうなるのか、「データ×学歴」の切り口から投稿しました。この投稿も大きな反響がありました。
大久保:とても勉強になります。すでに獲得したフォロワーを維持するためにはどうすれば良いでしょうか。
じゅそうけん:私の場合は定期的にネタ募集の投稿をしたり、オフラインイベントを開いたりしてコミュニケーションをとるようにしています。
ゆるゆると稼ぐ起業もある
大久保:お勤めだったときの経験は起業に生かされていますでしょうか。
じゅそうけん:そうですね。法人営業時代の経験は、SNSコンサルでクライアントに提案するときなどに生かされているとは思います。
大久保:現在の課題は何でしょう。
じゅそうけん:今までマネジメントの経験があまりなかったので、そこが課題です。実践の中で学んでいます。
事務作業が苦手なのですが、それは共同創業者に任せられています。
大久保:今後のご計画はいかがでしょう。
じゅそうけん:私の事業はスモールビジネスで、めちゃくちゃ稼げるわけではないですが、ゆるゆる稼ぐにはちょうど良いかなと思っています。
ただ、今後は対面塾も展開したいという思いはあります。
さらに言えば、受験関係の執筆の仕事も最近増えてきていて、私個人としてはそちらの仕事に比重を移していきたいです。SNS運用は得意ではあるのですが、とりわけ好きというわけではないので、私がいなくても回るようにSNS系の業務は私の弟子たちに引き継いでいきたいと考えています。
大久保:これから起業しようとお考えの方にメッセージをお願いします。
じゅそうけん:私は社会人2年目のペーペーの段階で、しかも何のスキルもなく起業しましたが、意外となんとかなっています。
社会人経験がある方であれば、もっといろいろなノウハウをお持ちだと思いますので、とりあえず怖がらずにいろいろ手を出してみれば何かヒットする事業が出てくるのではないでしょうか。ぜひ挑戦してみてください。
(取材協力:
じゅそうけん)
(編集: 創業手帳編集部)