【2026年】東京都の中小企業支援策とは?補助金・助成金の最新情報と採択のコツを徹底解説

東京都の中小企業支援策を積極的に活用しよう


東京都が実施している中小企業支援策は、現在抱えている経営課題を解決し、持続的な成長を遂げるための内容となっています。
これらの支援を積極的に活用することで、経営や技術向上のための支援が受けられるだけでなく、補助金・助成金制度も活用できるため、成長や発展できる機会が得られるでしょう。
特に2026(令和8)年度は、DXや脱炭素を推進する「GX」への投資が加速しており、新技術を実装するスタートアップ支援も強化されています。

本記事では、東京都の重点方針を踏まえた最新の補助金・助成金制度について、目的別にわかりやすく解説します。
東京都の中小企業支援策を活用したいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

【目的別】東京都の主要な中小企業支援策


東京都が実施する中小企業支援策は多岐にわたり、それぞれ目的が異なります。そこで、目的別に東京都が実施する主要な中小企業支援策について紹介します。

1.新規開拓・海外展開を狙いたい(販路拡大)

東京都では、新規顧客の獲得や販路拡大を目指す中小企業向けに、展示会への出展などを支援する制度を設けています。
販促費や広告費などの費用負担を軽減できるため、自社商品の認知拡大や新市場への参入が進めやすくなります。国内外で売上拡大を目指す企業に適した支援策と言えるでしょう。

市場開拓助成事業

東京都中小企業振興公社が実施する助成金事業に、「市場開拓助成事業」があります。
この事業は、販路開拓のために展示会などへ出店する際の費用の一部を東京都がサポートする制度です。

◎対象
・東京都の公社事業で認定、評価、支援などを受けた自社製品やサービス
・東京都が作成したイノベーションマップに示される成長産業分野に属している自社製品やサービス

◎助成限度額
300万円

◎申請方法
Jグランツによる電子申請

2.創業・第二創業に挑戦したい(スタートアップ)

東京都では、創業予定者や新たな事業に挑戦する中小企業向けに、資金調達や事業立ち上げを支援する制度を展開しています。
創業時に必要な費用の一部を補助する制度もあり、事業開始時の負担軽減が可能です。
新規事業や第二創業を後押しする支援策として活用されています。

女性・若者・シニア創業サポート2.0

東京都の女性、若者、シニアによる地域に根付いた創業支援のための経営サポートです。信用金庫や組合を通じ、低金利や無担保の融資を組み合わせて支援します。

◎対象者
・都内の女性、若者(39歳以下)、シニア(55歳以上)で創業計画がある、もしくは創業後5年未満(女性は7年未満)
 ※NPOも含む
・地域の需要や雇用を支える事業(企業の合併・買収などを活用し、新たに事業を開始するケースも含む)

◎融資限度額
・1,500万円以内(女性なら2,000万円以内)
 ※ただし運転資金のみの場合は750万円以内(女性なら1,000万円以内)
・固定金利1.25%以内(無担保、返済期間10年以内、据置期間3年以内)
・保証人は個人事業主なら不要、法人なら必要なケースもある

◎申請方法
ホームページまたは事務局へ電話で問い合わせ

創業助成金(東京都中小企業振興公社)

都内で創業予定もしくは創業5年未満の中小企業者で、一定の条件を満たしている人に対して従業員の人件費、賃借料、広告費など、創業初期に必要となる経費の一部を助成する制度です。

◎対象者
都内で具体的な創業計画をしている個人、創業後5年未満の中小企業者の中で一定の要件を満たしている場合

◎助成限度額
上限400万円(下限100万円)
※事業費および人件費を助成対象とした助成金の限度額は上限300万円
※委託費を対象とする助成金の限度額は上限100万円
※助成率:3分の2以内

◎申請方法
Jグランツによる電子申請

3.生産性向上・人手不足を解消したい(DX・省力化)

業務効率化や人手不足対策を目的に、東京都ではDX推進や省力化設備の導入を支援する制度も設けられています。
例えばクラウドシステムや業務ソフト、IoT機器、自動化設備など、導入費用を補助する制度もあります。
限られた人員でも効率的に業務を進められる環境づくりを支援しているので、生産性向上を図りたい企業にとっては、重要な支援分野と言えるでしょう。

中小企業省力化投資補助金(一般型)

中小企業の売上拡大、生産性向上を促進する目的で実施されている国の補助金です。

◎対象者
中小企業者、小規模企業者、小規模事業者、特定事業者(一部)、特定非営利活動法人、社会福祉法人

◎助成限度額
従業員5人以下:750万円
従業員数6~20人:1,500万円
従業員数21~50人:3,000万円
従業員数51~100人:5,000万円
従業員数101人以上:8,000万円

◎申請方法
GビズID取得後、事業計画作成、機械装置・システム等の選定を行ってから電子システムでの申請

経営力強化に向けた創意工夫チャレンジ促進事業

経営力強化に向けた創意工夫チャレンジ促進事業は、事業環境の変化を課題として捉え、創意工夫のもとこれまで手がけた事業の深化または発展に取り組み、経営基盤の強化につながると認められた際に、この取り組みにかかった経費の一部を助成する制度です。

◎対象者
以下のいずれかに該当し、賃金引き上げ計画を策定する都内の中小企業などを対象としています。

  • 直近決算期の営業利益が前期決算期より減少している
  • 直近決算期で損失を計上している

◎助成内容
助成率:4分の3以内(小規模事業者は5分の4以内)
    ※賃金引上げ計画未達成の場合は3分の2以内に変動
助成限度額:600万円

◎申請方法
Jグランツによる電子申請

4.固定費を削減し、環境対策をしたい(GX・省エネ)

電気代や燃料費などの固定費削減と環境負荷軽減を両立させるために、東京都で省エネ設備や再生可能エネルギー導入を支援しています。
省エネ設備の導入を補助する制度もあり、コスト削減と脱炭素経営を同時に進めやすくなっています。GX対応を進めたい中小企業に注目されている支援策です。

ゼロエミッション化に向けた省エネ設備導入・運用改善支援事業(東京都)

東京都は、2050年にCO2排出を実質ゼロにする「ゼロエミッション東京」の実現を目指しています。
この取り組みを活性化させるために、中小企業などさらなる省エネルギー化を推進させるために、省エネ設備の導入費用と運用改善に必要な費用の一部を助成します。

◎対象者
中小企業、学校法人、公益財団法人、医療法人、社会福祉法人

◎助成限度額

区分 助成上限額
年間CO2排出量が更新前よりも28t-CO2以上削減できる省エネ設備の導入・運用改善を行った場合 4,500万円
※助成率:4分の3以内
省エネコンサルティング・省エネ診断を受診しており、この提案に基づいて年間CO2排出量が3t-CO2または30%以上削減できる省エネ設備の導入・運用改善を実践した場合 2,500万円
※助成率:3分の2以内
助成対象事業者が自分で計画を策定し、年間CO2排出量が更新前よりも3t-CO2または30%以上削減できる省エネ設備の導入・運用改善を実施した場合 1,000万円
※助成率:3分の2以内

◎申請方法
原則電子申請で、各電子フォームから必要な書類を添付し、申請を行います。

中小企業特別高圧電力・工業用LPガス価格高騰緊急対策事業支援金

特別高圧電力や工業用LPガスなどを使用している中小企業者に対して、負担を軽減することを目的とした支援金です。

◎対象者
都内の中小企業・個人事業主、NPO法人等
※医療法人、社会福祉法人、学校法人等は対象外

【工業用LPガスを使用する中小企業者など】
都内で工業用LPガスを活用し、事業を手がける中小企業者など

◎助成限度額
【特別高圧電力を受電する中小企業者など】
都内の施設で特別高圧電力を受電する中小企業者など:500万円/所
特別高圧電力を受電する都内施設にテナントとして入居している中小企業者など:10万円/所

【工業用LPガスを使用する中小企業者など】
10万円/所

◎申請方法
オンライン申請・郵送申請

5.良い人材を確保し、定着させたい(雇用・育成)

多くの業界で人材不足が課題となる中、東京都では正規雇用への転換や業務効率化を支援する制度が用意されています。
研究費用や資格取得、働きやすい職場づくりへのサポートなどを通じて、人材確保と定着を後押ししています。
採用競争力を高めたい企業や、従業員満足度の向上を目指す企業に活用されている支援金です。

東京都正規雇用転換安定化支援助成金

パートや契約社員、派遣労働者などの非正規雇用から正規雇用に転換した従業員一人ひとりが、安心して働き続けられるように、育成計画の策定や退職金制度、結婚・育児・介護の支援制度などの整備、賃上げを実施した企業に対して、助成金を交付する制度です。

◎対象者
【対象の事業者】
以下の項目にすべて該当する中小企業などが対象になります。

  • 東京労働局管内に雇用保険適用事業所がある
  • 2023年4月1日以降に交付対象労働者を転換させ、東京労働局長が「キャリアアップ助成金(正社員化コース)の交付を決めている

【対象の労働者】
以下の項目にすべて該当する労働者が対象となります。

  • キャリアアップ助成金(正社員化コース)の交付対象となっている
  • 2023年4月1日以降に、都内の事務所で転換を受けている
  • 転換時から支援期間が終了するまで、同一の事業主との間で転換または直接雇用後の雇用区分が継続しており、都内で継続して勤務している
  • 3カ月間の支援期間中に、育成計画の策定やメンターによる指導等を受けた
  • 支援期間の終了日に有期雇用労働者ではない

◎助成限度額
対象労働者最大5人まで/1人20万円

【加算制度】
退職金制度整備加算:10万円
結婚・育児支援加算:10万円
介護支援加算:10万円
賃上げ加算:1人12万円(最大5人まで)

◎申請方法
Jグランツによる電子申請、郵送申請

DX推進トータルサポート事業

デジタル技術を活用した企業変革や生産性向上を図る際に、必要な経費の一部を助成する支援事業です。

◎対象者
東京都中小企業振興公社が実施する「DX推進トータルサポート事業」のアドバイザーから支援を受け、提案書の内容に基づいた機器・システムなどの導入を検討する都内の中小企業者など(個人事業主や中小企業団体も含む)

◎助成限度額
生産性向上コース:1,500万円(下限額30万円、大幅賃上げ企業は2,000万円)
DX推進コース:3,000万円(下限額30万円、大幅賃上げ企業は5,000万円)
AI活用コース:2,000万円(下限額30万円、大幅賃上げ企業は3,000万円)
助成率:最大4分の3(小規模事業者は5分の4)※賃上げ達成時

◎申請方法
ポータルサイトの専用フォームから申請

中小企業支援策を活用するメリット3つ


中小企業支援策は、単なる資金援助にとどまらず、企業の成長や経営基盤強化を後押しする重要な制度です。
設備投資や販路拡大、人材育成などを進めやすくなるだけでなく、対外的な信用向上や資金調達面でのメリットにつながるケースもあります。
ここでは、中小企業支援策を活用することで得られる主なメリットを紹介します。

事業成長のスピードアップとリスク軽減

中小企業支援策を活用することで、設備投資や販路拡大、DX推進などに必要な費用負担を抑えながら事業を進められます。
本来であれば自己資金だけでは時間がかかる取り組みも、助成金や補助金を活用することで早期に実行しやすくなります。

また、新しい事業への挑戦には一定のリスクが伴いますが、公的支援を利用することで資金面の不安を軽減できる点も大きなメリットです。
限られた経営資源を効率的に活用しながら、成長スピードを高められるでしょう。

社会的信用の向上とブランディング効果

東京都などの公的機関による支援制度を活用している企業は、一定の審査を通過していることから、対外的な信用力の向上につながる場合があります。
取引先や金融機関、採用応募者に対しても、「成長意欲が高い企業」「将来性のある企業」といった印象を与えやすくなります。

さらに、DX推進やGX対応、人材育成などの取り組みは、企業ブランディングにも効果的です。
社会課題への対応や働きやすい環境づくりを進めることで、企業価値向上や採用力強化にもつながります。

資金調達(融資)における有利な環境作り

中小企業支援策の活用実績は、金融機関からの評価にプラスに働くことがあります。
補助金・助成金を活用して事業計画を実行している企業は、資金計画や成長戦略が明確であると判断されやすいためです。

また、設備投資や新規事業の一部費用を助成金でまかなうことで、自己資金の負担を抑えながら融資を受けやすい環境を整えられます。
結果として、追加投資や事業拡大に向けた資金調達を進めやすくなり、経営の安定化にもつながります。

まとめ・東京都の中小企業支援策を活用して持続可能な経営を

東京都が実施している中小企業支援策は、販路拡大から創業期の開業資金、設備投資、省エネ、人材育成まで、様々な目的に合わせて使える支援策がいくつも用意されています。
中小企業支援策を活用すれば、資金繰りを安定させつつ事業成長を加速でき、将来的に持続可能な経営を目指すことも可能です。
今回紹介した制度も含め、自社に適した中小企業支援策がないか見つけてみてください。

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(編集:創業手帳編集部)