個人事業主がスマホを2台もちするメリットは?1台で電話番号を2つ登録する方法も解説
個人事業主ならスマホの2台もちで節税しよう!
個人事業主としてビジネスを展開している人の中には、仕事とプライベートの電話の使い分けやスマホの2台もちに対して悩んでいる人もいるはずです。
プライベート用のスマホを仕事に使うことは可能ですが、2台もちをすれば節税といった様々なメリットを得られます。
そこで今回は、個人事業主がスマホ2台もちをしないことで生じるリスクや、2台もちで生じるメリットなどを紹介していきます。
スマホを2台もちするポイントや、1台のスマホで電話番号を2つ登録する方法についても解説しますので、スマホの使い分けでお悩みであれば、ぜひ参考にしてみてください。
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この記事の目次
個人事業主がスマホ2台もちしないことで生じるリスク
プライベートで使用するスマホを仕事でも利用する場合には、様々なリスクが生じます。
プライベート用の番号を知られてしまう
個人事業主がスマホを2台もちしないと、個人携帯に仕事先から電話がかかってきます。そのため、プライベート用の電話番号を仕事先に知られてしまいます。
ビジネスでは、取引先とコミュニケーションや連絡を取るためにも電話番号を交換するでしょう。
その際に個人用となるプライベートで使うスマホの電話番号を教えてしまえば、様々なデメリットが考えられます。
例えば、仕事には関係のない電話がかかってくる可能性です。
仕事上のみの関係であっても、相手がそれ以上の関係を求めていれば電話だけではなく、メールやメッセージなどが送られてくる可能性があります。
取引先となれば放置するわけにもいかないため、仕事の時間を終えていた場合でも対応しなければいけません。
休日も電話対応に追われる
スマホを2台もちしなければ、休日も電話対応に追われるかもしれません。
プライベート用のスマホの電話番号を取引先に教えてしまえば、就業時間や休憩時間、休日など、曜日や時間に関係なく電話やメールが届き、見てしまいます。
プライベートの時間でも対応に追われれば精神的な負担が増えてしまいます。仕事用のスマホであれば、休日は電源をオフにすることも可能です。
また、ホームページに個人の番号を掲載すれば、それを見た顧客から電話がかかってくるケースもあります。
プライベートな時間でも、仕事の電話に出なければ顧客からの印象も悪くなってしまうため、電話に出ないわけにはいきません。
プライベートの時間が確保できなければストレスが溜まり、精神的な不調を感じる人も中にはいます。
セキュリティリスクが高まる
プライベート用のスマホを仕事で使っている場合、仕事に関連する情報や取引先となる会社や個人情報が含まれているケースもあります。
個人携帯となれば、パソコンのようにウィルス対策が徹底されているとは限りません。
そのため、万が一ウィルス感染やハッキングといった行為をされれば、仕事で使用する大切な機密情報が外部に漏れてしまう危険性があります。
また、盗難や紛失といったリスクもあります。
中身を見られてしまえば、自分の個人情報が盗まれるだけではなく、取引先の担当者や企業情報なども盗まれてしまうかもしれません。
プライベート用のスマホにもセキュリティ対策を施すことで、このようなリスクを軽減できます。
パスワードや指紋認証の設定、リモートロック機能の有効化やデータの暗号化など、徹底した対策を施すことが重要です。
経費精算が複雑化する
個人事業主がスマホを2台もちせずに1台のみで使用すれば、経費精算が面倒になります。
多くの場合、個人事業主であれば仕事で使用した通信費や通話代などは経費計上することが可能です。
しかし、プライベート用のスマホを仕事で使っている場合は、仕事とプライベートでの通話料やデータ使用量を区別しなければならないため、経費精算が複雑化します。
仕事とプライベートで分けたほうが、手間を軽減できるでしょう。
個人事業主がスマホを2台もちするメリット
ここからは、個人事業主がスマホを2台もちするメリットを紹介していきます。
仕事用とプライベート用でスマホを使い分けようと検討している人は、ぜひチェックしてみてください。
仕事とプライベートを分けられる
仕事とプライベートでスマホを使い分けられる点が大きなメリットです。
前述したように、1台のスマホをプライベートと仕事用に使っていれば、個人の電話番号を取引先や顧客に知られてしまいます。
仕事が休みの日や休憩時間でも仕事に関する連絡に対応しなければいけないため、負担が大きくなることが予想できます。
しかし、スマホを2台もちすれば、仕事とプライベートでスマホを使い分けできます。
休みの日にはプライベート用の電話しか持つ必要がないため、仕事の電話もかかってきません。プライベートな時間をより充実させることにもつながります。
仕事用スマホの料金を全額経費にできる
仕事専用のスマホをもてば、経費精算時に家事按分をする手間がなくなります。仕事用のスマホは全額経費計上可能です。
スマホを2台もちして仕事用のスマホを手に入れる際には、法人契約がおすすめです。
「法人契約」なので個人事業主であれば利用できないと考えるかもしれませんが、必要書類さえ用意すれば個人事業主でも利用できます。
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- 個人事業の開業・廃業届出書
- 確定申告書
- 営業所の住所確認書類
上記の書類を前もって用意しておいてください。
また、契約するキャリアによっては必要書類が異なるケースもあります。事前に確認しておくとスムーズな契約が可能です。
トラブルで使えない時に便利
バッテリー切れなどのトラブルによって、スマホが使えなくなる可能性もあります。
スマホでは通話だけではなく、メールやSNS、調べものや地図アプリの活用など、様々な使い方があります。
そのため、場合によってはバッテリー切れを起こす可能性があります。
その場合でも、2台もちをしていればもう1台となるプライベート用のスマホで地図アプリや調べものができるため、スマホが全く使えなくなる心配がありません。
また、異なるキャリアを使用していれば通信障害時にも対応できます。
1台目と2台目で違う回線を利用していれば、一方が通信障害で使えない時でも、もう一方のスマホを使うことが可能です。
通話中にメモ代わりとして使える
スマホを2台もちしていれば、仕事で通話している最中のメモ取りも手軽になります。仕事内容の通話中にメモを取りたい時も多いはずです。
その際、メモ帳やボールペンをすぐに用意できない状態だと自分で覚えておかなければなりません。
しかし、うろ覚えであったり間違えた内容を覚えていたりすれば、ミスをする可能性もあります。
そのような時でも、スマホが2台あればプライベート用のスマホをメモ代わりとして利用可能です。
また、通話をしながら地図の表示や画像の検索、カレンダーを表示するなど、様々な並行作業が可能です。
取引先や顧客を待たせることなく対応できる点がメリットです。
個人事業主がスマホを2台もちする際のポイント
スマホを2台もちする場合は、以下のポイントを参考にすると多くのメリットを享受できます。使い分けを検討している場合は参考にしてみてください。
2台目は格安SIMで価格を抑える
スマホを2台契約するとなれば費用を問題視する人もいます。毎月発生する通信費や通話料が多くなれば、事業継続にも影響を与えるかもしれません。
しかし、格安SIMとの併用であれば価格を抑えられます。
例えば、「1台目大手キャリア・2台目格安SIM」の組み合わせにするだけでも利用料が大きく削減できます。
ただし、格安SIMでは電話かけ放題のプランを提供している業者が少なく、仕事で電話を多く利用する場合には仕事用のスマホを大手キャリアで契約する必要があります。
特徴や料金を比較しながら最適なものを選んでください。
経費管理しやすいよう支払い口座を分ける
プライベート用と仕事用のスマホがあれば、管理も大変になります。バッテリーやデータの管理は欠かせません。
また、仕事用のスマホを持てば経費管理がしやすくなりますが、同じ口座を使用していると、2台分の料金が一気に引き落とされるため、どちらが仕事用なのかわかりにくくなってしまいます。
すぐに仕事用のスマホ料金だと判断するためには、支払い口座を分けることも検討してみてください。
口座をそれぞれ分けて引き落としすれば、仕事用とプライベート用ですぐに見分けがつくため経費管理がよりしやすくなります。
家族が従業員であれば家族のスマホも法人契約できる
個人事業主の場合、家族を従業員として雇うケースもあります。新たに人材を雇うよりも採用や教育コストを削減できる利点があります。
その場合は、家族が仕事で使うスマホも法人契約が可能です。
まとめて法人契約をしたほうが節税効果もありお得になるため、仕事でスマホを使用する場合には家族分のスマホも法人契約をして経費計上することを考えてみてください。
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1台のスマホで電話番号を2つ登録する方法
個人事業主は、スマホを2台もちをすることで様々なメリットを得られます。しかし、2台持つとなれば管理も増え、その分コストも発生してしまいます。
そのような時には、1台のスマホで電話番号を2つ登録できる「デュアルSIM」や「IP電話アプリ」の活用を検討してみてください。
それぞれの特徴やメリットを紹介していきます。
デュアルSIMを活用する
まずはデュアルSIMを活用する方法について解説します。
デュアルSIMとは
1台のスマホにSIMカードを2つ装着して利用できる機能をデュアルSIMといいます。
SIMカードとは、スマホでデータ通信や通話を行うために必要となる、固有のIDが記録されたICカードのことです。
1枚につきひとつの電話番号が利用できる仕組みです。
通常であればスマホ1台に1枚のSIMカードを利用しますが、デュアルSIMに対応しているスマホであれば2枚のSIMカードを差し込めむことができ、2つの電話番号を使用することが可能です。
そのため、仕事用とプライベート用で電話番号を使い分けられます。
デュアルSIMを活用するメリット
デュアルSIMを活用すれば、電話番号の使い分けができる以外にも様々なメリットがあります。
そのひとつが通信回線の使い分けができる点です。
デュアルSIMであれば、電波のつながりにくい場所でも別のキャリア回線を使用することで、電話や通信ができる可能性があります。
また、複数の料金プランの組み合わせも可能です。キャリアによって料金やプラン内容は異なります。
異なるプランを組み合わせれば月額費用を抑えられ、通信料の節約が可能です。
IP電話アプリを活用する
次にIP電話アプリについて解説していきます。
IP電話アプリとは
従来の電話網の代わりに、通信規格であるIPを用いて音声をやり取りする電話をIP電話といいます。
スマホにIP電話アプリをインストールしてベンダーに申し込むことで、2つ目の電話番号の取得が可能です。
IP電話アプリのメリット
IP電話アプリのメリットは以下の通りです。第一に所有しているスマホを活用できる点です。
スマホを2台もちするとなれば新しいスマホ端末を購入する必要があります。デュアルSIMの場合も、対応するスマホへの買い替えが必要になるケースがあります。
しかし、IP電話アプリであれば、現在使用しているスマホにアプリをインストールするだけなのでコストがかかる心配がありません。
アプリの中には無料で利用できるものもあります。無料通話が可能なアプリも多いので、費用を気にせず使えるでしょう。
また、固定電話番号を利用できるアプリもあります。固定電話番号は日本人にとって馴染み深いものです。
地域を示す市外局番がついているので、社会的にも信用されやすい傾向にあります。
ビジネスをする上では有利となるので、1台のスマホで2つの電話番号を持ちたいと考えている場合には、利用を検討してみてください。
まとめ・個人事業主は自分に合う方法でスマホの電話番号を2つ取得しよう!
個人事業主であれば、仕事用とプライベート用でスマホを使い分けてください。
取引先や顧客に個人用の番号を知られてしまうだけではなく、セキュリティリスクが高まったり経費精算が複雑化したりするなど、様々なリスクが生じてしまいます。
スマホの2台もちでリスクを抑えられますが、デュアルSIMやIP電話アプリの活用といった方法もあります。
それぞれにメリットやデメリットがあるので、理解した上で自分に合うものを活用してみてください。
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(編集:創業手帳編集部)