少額でも資金調達は可能?主な方法・少額融資を受けるためのポイントを解説
少額でも資金調達できる方法はある!

何らかの理由で会社の資金が必要になった時、「少ない金額だから借りるのは難しそう」と悩む人もいるでしょう。
しかし、少額でも資金調達ができる方法は複数あります。最初から無理だと諦めず、可能な方法を使って資金を調達してください。
そこで今回は、少額でも資金調達ができる方法を厳選して紹介すると共に、少額の資金調達をするメリットや成功させるポイントなどを解説していきます。
資金不足や調達方法で悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
少額の資金調達をする主な方法

少額でも資金調達ができる主な方法は以下の通りです。それぞれを具体的に解説していきます。
日本政策金融公庫の小口融資
事業に取り組む人たちを支援する政策金融機関の日本政策金融公庫の国民生活事業では、主に小規模事業者を対象にして小口融資を提供しています。
2024年度末における事業資金の融資先数は115万件となっており、1先あたりの平均融資残高は822万円と小口融資が主体です。活用できる主な制度は以下の通りとなります。
| 融資名 | 対象 | 融資限度額 | 返済期間 |
| 新規開業・スタートアップ支援資金 | 新たに事業をはじめる人や事業開始後7年以内の事業者 | 7,200万円 | 設備資金:20年以内(措置期間5年以内) 運転資金:10年以内(措置期間5年以内) |
| 新事業活動促進資金 | 新たに第二創業を図る人など | 7,200万円 | 設備資金:20年以内(措置期間2年以内) 運転資金:10年以内(措置期間2年以内) |
| 経営環境変化対応資金 | 社会的・経済的環境の変化などの外的要因で一時的に業況が悪化している事業者 | 7,200万円 | 設備資金:20年以内(措置期間3年以内) 運転資金:10年以内(措置期間3年以内) |
| マル経融資 | 商工会や商工会議所、都道府県商工会連合会による経営指導を受けている小規模事業者で、商工会等の長の推薦を受けた人 | 2,000万円 | 10年以内(措置期間2年以内) |
ビジネスローン
ビジネスローンとは、法人や個人事業主向けの無担保ローンです。
ビジネスローンは、様々な機関が提供しており、中には最短即日で融資を受けられるサービスも存在します。
ビジネスローンといっても銀行系とノンバンク系があるので、それぞれの特徴について解説していきます。
銀行系
銀行が提供している融資サービスです。
銀行では、いくつかの融資サービスがありますが、ビジネスローンはプロパー融資と比較すると金利が高めな特徴がありますが、融資の基準が優しいメリットを持ちます。
中には来店不要で融資を受けられるサービスもあり、手軽さも魅力です。それぞれの銀行によって、融資限度額や金利が異なるので確認してみてください。
ノンバンク系
預金業務を行わない金融機関をノンバンクといいます。具体的には、クレジットカード会社や消費者金融、信販会社などです。
銀行のビジネスローンと比較すると、審査に通りやすく融資までの期間が短い特徴があります。
ただし、金利は高めとなっているため、どちらが向いているのかよく確認してから申し込みをするようにしてください。
クラウドファンディング
インターネットを活用して不特定多数の人たちから資金を調達することをクラウドファンディングといいます。
設定するリターンによって種類が分けられる特徴があります。
・寄付型
公開されたプロジェクトに興味を抱いた人が、事業を支援するために金銭を寄付するのが寄付型のクラウドファンディングです。
寄付を目的とするため、支援者に対する金銭的なリターンはありません。
・購入型
公開されたプロジェクトに興味を抱いた人が支援をした場合、その見返りとして商品やサービスを受け取れるのが購入型のクラウドファンディングです。
明確なリターンがあるため人気のある方法です。
・融資型
資金が必要な企業に対して個人投資家から集めた少額の資金を、ファンドを通して大口化して貸付を行う仕組みが融資型のクラウドファンディングです。
企業は、短期間で資金調達ができるメリットがあります。
・投資型
個人の投資家がインターネットを通じて非上場企業やプロジェクトに対して小口出資を行い、事業の売却益や利息といった金銭的なリターンを得る仕組みを投資型クラウドファンディングといいます。
クラウドファンディングは、銀行からの融資のように審査を受ける必要がないため、誰でも使うことができる資金調達方法です。
商品やサービスの宣伝にもなるため、広告費を抑えるためにも有効な手段です。
ファクタリング
売掛金をファクタリング会社に売却して現金化する金融サービスをファクタリングといいます。
売掛金の支払い期日よりも前に資金化できるため、すぐに現金が欲しい時に便利なサービスです。また、借入れとは異なるため信用情報に悪影響を及ぼさない点も魅力です。
ファクタリングと聞くと数百万円規模の資金調達でしか利用できないと考える人もいますが、近年では10~30万円ほどの小口での対応が可能な業者も増えてきています。
ただし、その分手数料が割高になっているケースもあるので注意してください。
補助金・助成金
補助金や助成金も資金調達方法の一種です。社会的な貢献を重視し、国の政策目標に沿った事業を実施する個人事業主や法人に対して支給される資金が補助金です。
原則として返済不要ですが、申請すれば必ず受け取れるわけではなく、審査に通過する必要があります。
一方、助成金は国や地方自治体が個人や企業に対して支給する返済不要の資金を指します。
企業の雇用維持や労働環境の改善を目的としており、景気の悪化にともなって雇用の確保が難しくなった企業や労働環境の整備が難しい企業を対象に支給されます。
条件を満たしていれば受給できるものが多いです。
ただし、補助金・助成金共に、支給されるまでに時間がかかる点がデメリットです。
資金は、事業の取組み後に支給されるため、最初は手元の資金を使う必要がある点も覚えておいてください。
小規模企業共済の一般貸付制度
個人事業主や小規模企業の経営者が、退職や廃業した時のために生活資金を積み立てる経営者のための退職金制度を小規模企業共済といいます。
月々の掛け金は、1,000円~70,000円となっており、500円単位で自由に設定できる点が特徴で、全額を課税対象所得から控除できるので節税効果がある点が魅力です。
小規模企業共済に加入していれば、一般貸付制度を活用して資金調達ができます。
加入後1年以上経過した人が対象となっており、積み立てた掛け金の7~9割を年利1.5%という低金利で借入れできる点が特徴です。担保や保証人も不要となっています。
経営セーフティ共済の一時貸付金制度
取引先の倒産による連鎖倒産を防ぐために、掛け金の10倍まで無担保・無保証で借入れができる中小機構の制度が経営セーフティ共済です。
掛け金は全額損金・経費にすることができ、40カ月以上加入すれば解約時に100%戻るので負担が軽く節税しながら資金繰りに備えられる特徴があります。
そのような経営セーフティ共済では、取引先の事業者が倒産していなくても臨時に事業資金を必要とする人に対して貸付を行う一時貸付金制度を用意しています。
機構解約時に支払われる解約手当金の95%を上限に借入れをすることができ、返済方法は期限一括償還です。
生命保険の契約者貸付
解約返戻金のある保険を解約せずに、解約返戻金の一定範囲内で保険会社から資金を借りられる制度が、生命保険の契約者貸付です。
借りた資金の使途には制限がないため、自由に使うことができます。
また、設定された限度額の範囲内での借入れであれば、何度でも活用できる点も特徴です。
ただし、保険会社からの借金となるため、元金に利息をプラスした金額を返済しなければいけません。
返済期間については明確に定められていないケースが多いですが、保険期間満了時までに返済するのが一般的です。
借入れには一定の利用条件もあるため、申込む際には加入している保険会社に相談をして内容をよく確認しておいてください。
少額の資金調達をするメリット

少額の資金調達におけるメリットをそれぞれについて解説していきます。
スピーディーに調達できる
紹介した資金調達方法の中には、貸付までに時間が必要なものもありますが、中にはスピーディーさが魅力な資金調達方法もあります。
例えば、ビジネスローンでもノンバンク系は前述したように最短即日での融資が可能です。
生命保険の契約者貸付に関しても、解約返戻金内であれば原則として審査なしで貸付を受けられるため、すぐに現金を受け取りたい場合に向いている調達方法です。
少額ずつ借りてリスクを分散できる
ひとつの資金源に依存すると、その手段が使えなくなった時に、より深刻な資金不足に陥る危険性もあります。
しかし、少額ずつ借りればリスクの分散が可能です。安定した資金調達のためにも、少額ずつの借入れを検討してみてください。
少額での資金調達が必要なケース例

少額での資金調達が必要となるシーンを解説していきます。
開業直後の運転資金
起業する際、創業にかかる資金に注目しがちですが、運転資金の確保も重要です。
事業を安定して継続するために必要な資金で、日本政策金融公庫では最低でも3~6カ月程度の運転資金の確保を推奨しています。運転資金の内訳としては以下の通りです。
-
- 水道光熱費
- 宣伝広告費
- 店舗やオフィスの家賃
- 従業員への給与
創業した直後は事業が安定しない時期なので、運転資金の確保が難しいです。そのため、資金調達法で悩むこともあります。
その際には、今回紹介した方法を参考に資金調達を検討してみてください。
一時的な資金ショート対策
手元の資金がなくなって直近の支払いができない状態を資金ショートといいます。
売上の急激な減少やコスト増加、売掛金の入金遅延や災害、資金繰りの管理不測などが主な要因です。
資金ショートを引き起こせば、取引先への支払いや給与支払い、備品購入といったことができなくなってしまいます。
結果として経営が困難になれば倒産の危機に陥るため、早い段階で少額の資金調達を検討してみてください。
少額の資金調達を成功させるポイント

最後に、少額の資金調達でも成功させるためのポイントを紹介していきます。
資金調達計画を作成する
少額の資金調達を成功させるためにも、資金調達計画の作成は有効です。
目的や必要な額を前もって明確にすることで、適切な調達手段の選定に役立ちます。ポイントとしては以下の通りです。
1.資金用途の明確化
2.必要な資金額の算出
3.資金の返済計画
4.資金調達方法を比較
まずは、資金が必要な理由を具体的に示し、どの程度の資金が必要なのか考えます。
また、返済についても明確化させることでキャッシュフローの見通しを立てられます。
資金調達方法に関しては、融資やクラウドファンディング、補助金など、複数の選択肢の中から比較をし、検討してください。
信頼を得られる事業計画書を作成する
事業計画書は、資金調達を実施する上で重要な書類のひとつです。
-
- 事業内容
- 市場分析
- 競合との差別化
- 成長戦略
- 収益予測
といった項目を具体的なデータに基づいて記載していきます。読んだ人が納得できるよう、資金が必要な理由や使い道、回収方法などを整理して記すことが大切です。
自社に合う資金調達方法を選ぶ
前述したように、資金調達といっても複数の種類があります。
例えば、ビジネスローンには銀行とノンバンク系があり、銀行系でもメガバンクや地方銀行、信用金庫やインターネットバンクなど、様々な金融機関でサービスを提供しています。
それぞれ特徴が異なり、設定している条件にも違いがあります。
そのため、自社に合う資金調達方法を見つけるためには、各機関が提供しているサービスの特徴を理解することが重要です。
その際には、ひとつの方法に固執するのではなく、複数の選択肢を検討するのがポイントとなります。
組み合わせでの資金調達や同時相談をして、比較をしながら自社に合う方法を探してください。
まとめ・目的に合った資金調達方法を選ぼう
日本政策金融公庫の小口融資やビジネスローン、ファクタリングなど、少額でも資金調達できる方法は複数あります。それぞれに特徴があり、メリットやデメリットもあります。
事業者によって適切な資金調達方法は異なるので、本記事を参考にしながら目的に合う方法を見つけてみてください。
創業手帳(冊子版)では、様々な情報を掲載しています。資金調達で悩んだ際の参考になる情報も満載なので、事業継続に役立てるためにも、ぜひチェックしてみてください。
(編集:創業手帳編集部)
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