領収書でやってはいけないこと6選!不正がバレる理由や防止するための対策法を解説

創業手帳

領収書には大事な役割がある



商品やサービスの対価として金銭の授受があったことを証明するものが領収書です。
取引の証拠となる書類で、経費精算や税務処理において重要な役割を担っています。
領収書の取り扱い方によっては事業所に対して重大な影響を与える可能性があるため、「やってはいけない行為」や「法的リスク」についてあらかじめ理解しておくことが重要です。

そこで今回は、どういった行為を避けるべきなのか具体的な内容を解説すると共に、不正がバレる理由や会社が受ける不利益、不正を防ぐ対策などを紹介します。
領収書でトラブルを起こさないためにも参考にしてください。

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領収書でやってはいけないこととは


まずは、領収書でやってはいけないことを具体的に紹介していきます。下記の行為をしてしまえば、大きなトラブルに発展する可能性もあります。
リスクを抑えるためにも、事前にやってはいけないことを理解しておきましょう。

領収書に加筆修正する行為

経費精算をするために領収書を作成してもらった際に、不備や不足している場所があった場合、自分で加筆しようと考える人もいるかもしれません。
例えば、7,000円の商品を購入して領収書を書いてもらった際、受け取った領収書が「1,000円」に見えるケースがあります。
経費処理をする人が「1」に見間違えてしまえば実際に払った分を受け取れない可能性があるため、自分で修正をすれば問題ないと考えるでしょう。

しかし、加筆修正はやってはいけない行為の1つです。
自分で勝手に修正すれば、領収書の意味がなくなってしまうため、会社に相談するか発行してもらったお店に訂正してもらうよう依頼してみてください。
また、領収書に「記入誤り」と記載し、別の書類として出金伝票を記入する方法もあります。

白紙の領収書を受け取って自分で記載する行為

領収書は、「誰にいくら支払ったのか」という金銭のやり取りを証明するための書類です。
私的なメモとは異なり、法律上の証拠書類として扱われるものなので、経費処理では重要な役割を持っています。

その領収書を白紙のまま受け取る人も中にはいます。その場合、自分で日付や金額を書くことになりますが、それは偽造行為です。
罪に問われる可能性があるため、絶対にやらないよう注意してください。

架空の領収書を発行する行為

実際には行われていない取引を、架空の領収書を作成して経費申請してしまう行為は不正行為として禁止されています。
架空行為なのですぐに判明すると考えますが、大量の経費精算を連日のように行う企業であれば、一つひとつの領収書が正しいものなのか確認する時間は少ないため、架空だと気が付きにくいです。

「少しの金額であれば大丈夫」だと思っても、積み重なれば大きな額になります。架空をした本人は罪に問われ、会社としても信用を失う行為となるため注意が必要です。

日付を書き換える行為

領収書の日付を書き換える行為もやってはいけないことの1つです。
金額を書き換える行為とは異なるので問題ないと考える人もいますが、領収書は証拠書類なので勝手に変える行為は改ざんと見なされます。

もし、日付が間違っていた場合には、再発行が基本です。再発行は発行者のみが行える行為となるため、受領側が間違いに気付いても勝手に訂正はしないよう注意してください。
そのため、間違いがあることに気付いた際には、発行者に速やかに連絡して修正を依頼するのが正しい方法です。

会社の備品と私物を一緒に購入する行為

会社の備品や消耗品などを購入する際、一緒に私物の購入を検討する人もいるかもしれません。
支払いが別であれば問題ありませんが、一緒に購入して清算し、領収書をまとめて備品や消耗品として請求すれば不正行為となります。

備品や消耗品として申請できるものは、あくまでも業務で使用するものだけです。
従業員が個人的に使うものは会社の経費を使って購入できないため、必ず分けて清算するようにしてください。

出張旅費を不正に受給する行為

出張旅費は飛行機や新幹線などを使うような遠方への移動で利用されるため、交通費よりも大きな金額になりやすいです。
そのため、不正が起こりやすい経費精算の1つに挙げられます。

例えば、実際には在来線を使って移動をしたにも関わらず、費用が高額になる新幹線の切符代を請求するケースです。
中には、実際には出張に行っていないにも関わらず、架空の出張で利用した費用を申請する「カラ出張」と呼ばれる行為を不正に行う人もいます。

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領収書の不正はなぜバレる?主な理由


偽造によってつくられた領収書は自分では「バレないだろう」と思っていても、様々な要因によって発覚する可能性があります。
ここでは、領収書の不正がバレる主な理由を3つ紹介していきます。

税務調査で整合性がとれない

税務署は、企業や個人事業主による申告内容を詳細に調査していきます。
税務調査は精度が高いため、不自然な支出や異常な経費など、不可解な点があればすぐに気が付き調査が進められます。

経費の照合については、領収書の内容と実際の取引内容、取引先の登録情報などをクロスチェックしていき、整合性を確認するため水増し経費や架空取引といった不正はすぐに露見するでしょう。
また、近年ではAIやデータ分析技術を導入して調査が進められるケースも増えているため、不自然な支出パターンや経費の異常な増加といった不正を自動的に検出してくれます。
調査で整合性がとれないのであれば、不正はすぐにバレてしまいます。

内部告発や情報共有で発覚

近年、企業内の従業員による内部告発によって不正が発覚するケースも増えています。これは、「匿名通報制度」を導入している企業が増加しているためです。
匿名通報制度とは、会社で働いている従業員がほかの従業員の不正行為を匿名で報告できるシステムです。

領収書の偽造や改ざんなど、悪意のある行為を知った従業員がいても、自分の名前を使って報告をすれば「反撃されるのではないか」「何かされるのではないか」といった思いから報告できないケースもありました。
しかし、匿名通報制度であれば匿名で報告できるため、不安を払拭できます。
制度を導入すれば報告しやすい環境が整うため、内部告発によって偽造が明るみに出ることも多くなるため、導入していない企業は制度の活用を検討してみてください。

また、内部監査体制を強化している企業も増えています。経費処理の透明性が厳しくチェックされることから、不正な取引や書類が発見されやすくなっています。

インボイス制度・電子帳簿保存法で整合性が残る

電子帳簿保存法の施行により、企業は取引記録を電子的に保存する義務が設けられています。
そのため、取引の記録は自動的に保存され、偽造や改ざんといった行為が発覚しやすくなっています。

例えば、デジタルフォレンジック技術の活用です。電子データの改ざんや不正な操作といった行為は、デジタルフォレンジック技術によって簡単に検出される仕組みです。
デジタル記録が残るので、偽造された領収書があれば高い確率で発見できます。

また、電子インボイスの普及により偽造の余地が狭まっています。
タイムスタンプの付与や訂正や削除履歴が残るシステムを利用することで、偽造の余地が狭まり不正を起しにくい環境を目指せる仕組みです。

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領収書不正が招く法的リスク・会社が受ける不利益


領収書を加筆したり、修正したりといった行為は不正行為にあたり、場合によっては刑事罰を受ける危険性があります。
ここでは、法的リスクや会社が受ける不利益などを解説していきます。

①刑事罰(私文書偽造罪・詐欺罪など)の可能性

領収書は、お店や会社といった発行者が交付する有印私文書です。
そのため、発行権限のない人が勝手に領収書を作成したり、改ざんしたりすれば「有印私文書偽造罪」もしくは「有印私文書変造罪」が成立する可能性があります。
これらの罪に問われれば、3カ月以上5カ月以下の拘禁刑といった刑罰が科されます。

また、領収書を偽造する目的は経費の不正請求や資金の着服が主な目的です。
そのため、詐欺罪に該当する可能性があり、その場合は10年以下の懲役という厳しい罰則が科されます。

②加算税・修正申告などの金銭的リスク

領収書を偽造する行為は、税務面のリスクもともないます。
例えば、偽造した領収書によって経費を水増しして税務調査で発覚すれば、本来納めるべきだった税金を過少に申告していたことになるため、通常の税金に加えて「重加算税」という重いペナルティが課されるかもしれません。
不正に免れようとした税額に対し、35%の高率で追徴される税金となるため企業にとっては大きなダメージとなります。

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グレーゾーンになりやすい領収書の扱い


ここでは、グレーゾーンになりやすい領収書について解説していきます。

①但し書きが「お品代」だけの領収書

経費精算のために領収書を作成してもらう際に但し書きの欄に「お品代」と記載してもらう人もいますが、一般的には好ましくないやり方です。
そもそも但し書きとは、「但し ○○代として」と記載される項目となり、領収書が何の対価として発行されたものなのか代金の詳細を記載するための欄です。

そのため、但し書きの欄に「お品代」と記載してもらったとしても、何に対して支払われたものなのか特定できなくなってしまいます。
品代と記載された領収書が不自然に多ければ税務調査で経費が否認される要因となるため、作成してもらう際にはお品代ではなく、具体的な内容がわかるよう記入してもらうことが大切です。

②レシートと領収書の使い分け

レシートは、商品やサービスの購入があった事実を証明するための書類です。
機械で印刷され、支払日や購入したもの、購入金額など、詳しい情報が含まれているため、改ざんされるリスクが低いことから領収書と同じ役割を担っているケースもあります。
ただし、購入者の名称は記載されません。

税務上、レシートも領収書と同じように信憑書類として扱われますが、社内のルールで「経費精算は領収書」と定められているなら、それに従って提出しなければいけません。
また、中にはレシートを発行していないお店もあるので、その場合には領収書を発行してもらう必要があります。
事業者同士での取引きの場合も、宛名のないレシートは不可となり領収書が必要になります。
社内ルールや取引先によってレシートと領収書を使い分けるようにしてください。

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領収書の不正を防ぐ対策


最後に、領収書の不正を防ぐための対策を解説していきます。不正を防止するためにも下記を参考にして、積極的に取り入れてみてください。

社内ルールの明確化

経費の不正を防ぐためにも、社内ルールの明確化は大切です。
「何が経費として認められているのか」基本的な内容を明示したルールブックを作成し、実務フローと結び付けて運用していきます。

  • 経費の範囲を定義
  • 接待費の上限
  • 交通費の許容ルート など

これらを盛り込み、申請書式や添付書類の種類、承認者の権限や判断基準、清算手段なども整理し、違反時の罰則まで明文化すれば、グレーゾーンの縮小が可能です。
ルールに関しては、定期的に改定を行い、ビジネス環境に合ったものを作り続けることも大切です。

経費精算システムの導入

経費の申請から承認、支払処理までの流れを電子化し、効率化を目指すシステムを経費精算システムといいます。
パソコンやスマートフォンで領収書をアップロードできたり、交通系ICの連携ができたりするなど、ミスや不正を防止するためにも役立ちます。

経費精算システムといっても様々な種類があるため、自社の業務フローや規模などに合わせて最適なものを選んでみてください。

会社クレジットカードの統一利用

支払い方法を会社クレジットカードに統一するのも不正を防ぐ対策の1つです。
現金ではなくクレジットカードで支払いを行えば、「いつ」「どこで」「何に使ったのか」を履歴で確認できるようになります。
そのため、領収書に怪しい点があってもすぐに確認できます。

ただし、対象となる従業員にクレジットカードを渡す必要があるため、カードを使用するためのルールを作るといった手間が必要です。

レシートの提出を義務化

経費精算の手口の多くが領収書の改ざんや不正です。そのため、領収書だけではなくレシートの提出を義務付けることで不正を防止できます。
前述したようにレシートは改ざんがしにくい書類です。領収書と一緒に提出をしてもらうようルールを作れば、不正が発覚しやすくなるでしょう。

ただし、レシートの多くは感熱紙を使用しているため、光や熱、湿気などに弱い性質があります。
時間が経つと文字がかすれやすいデメリットもあるため、保存には適していません。
しかし、経費に関する信憑書類は7年間保存する義務があるため、すべてスキャン保存するルールを設けることで長期保存対策が可能です。

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まとめ・領収書は慎重に取り扱うことが大切

領収書の不正によって様々なリスクがあります。チェック体制を設けていても、多くの企業で不正が発覚しているため、仕組みづくりを徹底することが重要です。
社内ルールを明確化し、経費精算システムの導入やクレジットカードの統一利用、レシートの提出義務化など、あらゆる対策を講じて不正を防いでいきましょう。


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(編集:創業手帳編集部)

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