小池百合子も登壇！イスラエル発のサイバーセキュリティイベント「Cybertech Tokyo 2018」

創業手帳編集部が現地取材しました

（2018/11/30更新）

サイバーセキュリティの先進国、イスラエル発のイベント「Cybertech Tokyo 2018」が、11月29日、30日にかけて虎ノ門ヒルズで開催されました。
様々なサイバー攻撃に防御するサービス・商品の展示会と国内外のスペシャリストが招かれたカンファレンスが行われた本イベント。東京都知事の小池百合子さんも登壇された当日の様子を、創業手帳編集部がお届けします。

「Cybertech」とは

「Cybertech」とは、サイバーセキュリティ分野の産業化に貢献する、イスラエル発の国際イベントです。東京では、昨年に引き続き2回目の開催となりました。世界を代表するサイバーセキュリティ企業・専門家が集結し、最新のトレンドや製品を紹介しています。

実は、イスラエルはサイバーセキュリティの先進国として知られており、その理由はイスラエルの国防との関係が強いと言われています。
イスラエルには「8,200部隊」というサイバーセキュリティのスペシャリストで構成された部隊があり、長らく外部からのサイバー攻撃を防御する役割を担っていました。
インターネットが生活に溶け込んでいる現代において、サイバーセキュリティの知識は重要です。
日本においても2020年の東京オリンピックや2025年に開催が決まった大阪での万博など、サイバーセキュリティが必須のイベントが控えています。

そこで、「8,200部隊」を擁するイスラエルのサイバーセキュリティの知識が注目を浴びて、先進国となっていったのです。

会場の様子をご紹介！

それでは、会場の様子をご紹介します。

会場はカンファレンスホールと展示会ホールに分かれており、金融、輸送、防衛、研究開発、製造、電力・通信などの幅広い分野のさまざまな課題に対応するサイバー脅威の解決策や最新技術について、各分野の専門家たちが発表、展示を行なっています。

また 本イベントではネットワーキングや業務提携の強化、新規ビジネスの開拓などを目的とした交流の場も設けられているので、ネットワーク作りや業務提携を目的としたスタートアップも多数参加しています。

東京都知事 小池 百合子さん 登壇

本イベントには、東京都知事である小池百合子さんも招待され、カンファレンスホールで講演を行いました。
2020年に開催される東京オリンピックの影響で、サイバー攻撃を防御するセキュリティへの関心が高まっている日本。小池さんは東京都の実情と現在行なっている取り組みについて以下のように話していました。

「実は、イギリスのエコノミスト誌の調査部門による世界60都市を対象にした「都市安全性指数」ランキングでは、東京は2015年と2017年に総合1位を獲得しています。客観的なデータから見ても世界一安全な都市だ、ということです。ランキングは様々な指標をもとに決定するのですが、そのなかのひとつであるサイバーセキュリティの指標で1位となっています。ですが、サイバー攻撃の手法は日々変化しています。それらに対応できるように改善が必要なのです。」

中小企業におけるサイバーセキュリティの重要性

「東京都には、約44万社の中小企業があり、この中小企業が、東京都の産業の中枢を担っているわけでございます。これらの中小企業が様々な独自技術や顧客情報などの重要情報を持っていまして、これらがサイバー攻撃で流出した場合の損害は計り知れないものとなります。ですが、多くの中小企業は人員などの影響によりサイバー攻撃への対策は十分とは言えない状況にあるのも事実です。その現状を改善するために、東京都では様々な支援策を行なっています。具体的には、”中小企業向けサイバーセキュリティ対策の極意”というガイドブックの無料提供、サイバーセキュリティに対する設備を導入した際の助成制度である”サイバーセキュリティ対策促進助成金”の制定などが該当します。」

日々の忙しさに追われて後回しにしてしまいがちなサイバーセキュリティ。「ちょっと難しそう…」と感じて対応するのが億劫になってしまう方もいるかもしれません。インターネットが人々の生活やビジネスに深く関わっている現代だからこそ、各自治体が発行しているガイドブックや助成制度を参考にして対策を取ってみてはいかがでしょうか？

Cybertech Tokyo 2018 概要

日時：平成30年11月29日、30日
会場：虎ノ門ヒルズフォーラム　東京都港区虎ノ門1-23-3 虎ノ門ヒルズ森タワー5階
URL：https://tokyo.cybertechconference.com/ja

（執筆：創業手帳編集部）