なぜ一流のリーダーは”長期休暇”を取るのか? 成果を出すリーダーの時間の使い方を知る
一流企業のエグゼクティブ秘書として活躍してきた能町さんに取材!
(2017/03/29更新)
「リーダーとしてどうあるべきか」ということは、起業家はもとより、部下を持つビジネスパーソンには避けられない悩みのひとつではないでしょうか。今回は、一流企業エグゼクティブの秘書を歴任し、リーダーの仕事を最も近くで見てきた能町光香さんに、優れたリーダーの時間の使い方、について取材しました。
株式会社リンクCEO 人材育成コンサルタント、作家。一流秘書養成スクール校長。
10年間一流企業のエグゼクティブ秘書として秘書業務の垣根を超えた業績をあげた。2013年一流秘書養成スクール設立。著書『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』(クロスメディア・パブリッシング)『なぜ一流のリーダーは東京―大阪間を飛行機で移動するのか』(扶桑社新書)ほか多数。
リーダーの長期休暇で部下が育つ!?
能町:一番大切なことはとにかく1年に1回、3週間から1か月まとまった期間休むことです。外国人のエグゼクティブは、「日本の社長は休みの効能を知らなすぎる」と、よく言っていました。
能町:多いですね。例えば3週間の休暇なら、2週間は全然仕事をしないで家族と一緒にいる。最後の2、3日ぐらいで仕事全体を俯瞰して考えると言う人が多いですね。
仕事から離れて「脳をからっぽにする」のが一番良いみたいです。「無になる」状態と言ってもいいかもしれません。よくシャワーを浴びている時や朝起きた時、何かひらめくことがありますよね。ああいった「ひらめき」や「インスピレーション」が多数舞い降りてくるようです。
能町:時に、”職場にリーダーがいないこと”は、とてもいいことだと思います。
一流のリーダーは、長期休暇前に「僕はメールを見ない。3日に1回は見るかもしれないけど、期待しないでくれ」と言うんですよ。
そうすると、部下はリーダーが居ない間、リーダーの代わりに意思決定しなくてはならないですよね。このような経験によって、部下が育っていくわけです。
長期間休むと、「自分の仕事を誰かに奪われるのではないか」と思う人もいるでしょう。女性も男性も、企業のトップマネジメントもそう考える人が多いです。でもそれはナンセンスですね。
一流のリーダーは二次会に行かない
能町:例えば、一流のリーダーは”隠れ家”を持っています。‘’隠れ家‘’といえば、なんだか怪しげな感じがするかもしれませんが(笑)・・・例えば、会員制のサロン。そこに社員は絶対いないので、音楽を聞いたり、絵を描いたり、仕事とは関係ないことおこなうことで頭をリフレッシュさせることができます。短時間であっても周囲からの視線を感じずに過ごせる場所を持つというのが、ひとつリフレッシュ方法として挙げられるます。
能町:早起きです。早朝のオフィスは静かですし、また、誰もいないため集中できて、1日の仕事の段取りをつけやすいので、誰よりも先に出社するリーダーも多くいます。オフィスに来る前にジョギングや、スカッシュをする人もいましたね。いつ何時起こるかわからない不測の事態に対応するために、メンタルを保ち続けることが必要であり、朝早起きして運動することを習慣化しているのだと思います。
能町:そうですね。朝、1日のテンポを作って、夜は基本的には早く帰る。接待があったとしても、日本人のリーダーのように2次会には行くことはほとんどありません。どんなに遅くても22時には帰ります。
自分が輝けば人脈は集まってくる
能町:一流のリーダーは、交流会で名刺100枚をひたすら配る…といったことはしません。自分自身を身売りするようなやり方は、逆にマイナスの効果になります。
ある時、担当役員がこんなふうに言っていました。「自分が外に向かって人を求めるよりも、自分が輝くことで自然と人は集まってくるんだよ」人脈を広げるためのベクトルが逆なんですね。人脈を広げようと躍起になるのではなく、多くの人たちが集まってくるようにする。「気にかけてもらう人」になることが大切です。
能町:SNSを上手く使うことが大切だと思います。SNSを使えば、個人でも広報活動ができるので、ファンになってもらうのにはもってこいではないでしょうか。
全部1人でやろうとしないこと
能町:”全部1人でやろうとしないこと”ですね。本当にやらないといけないことに集中して、それ以外は全部手放すぐらいでいいと思います。今はオンライン秘書の人たちもいますから、便利なサービスは積極的に利用していくと良いと思います。
また、ぜひ一度優秀な秘書と一緒に仕事してみてもらいたいです。そうすれば「秘書がいるとなんて楽なんだろう!」って思っていただけるはず。うまく秘書を活用してもらいたいですね。
能町さんの著書、
「なぜ一流のリーダーは東京-大阪間を飛行機で移動するのか (扶桑社新書)」
も是非チェックしてみてください!
(取材協力:株式会社リンク/能町光香)
(編集:創業手帳編集部)