動画を作って終わりにしていませんか?いまさら聞けない動画活用法~実用編~
スタートアップが活用すべき動画コンテンツの極意
(2017/06/07更新)
前回の基本編では、動画が有効になる条件として、「SNSで共有したくなる動画」「リアルで活用している動画」をご紹介しました。今回は実用編として、創業者からよく質問のある会社の紹介動画の活用方法と、営業現場で実際に動画コンテンツを有効活用するための注意点を解説していきます。
この記事の目次
「まじめ」な動画をオンライン上で活用するには
ネット上で使う動画であれば、SNSを活用して共有したくなる動画を作る、または広告を利用してPRするという2つの方法があります。
しかし、動画を有効活用したい創業者の中には、「あっと驚かせるようなアイデアが思いつかなくて、ついついまじめな紹介動画になってしまう」「プロモーションするための予算を確保できない」といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
そんな「まじめ」な会社紹介動画を作ってしまったら、まずは以下の3つに気をつけて、活用してみてはどうでしょうか。
動画を小分けにして活用シーンを増やす
まずは、動画の本数です。
ありがちなのが1本の映像に、「キャッチコピー」「サービス紹介」「利用した場合のメリット」「それを裏付ける実績・他社との違い」「お問い合わせ先」といった内容を含んでいること。
この内容を切り分け、1本の動画予算で、内容を細かく分けて本数を多く作りましょう。小分けにした動画は、購入導線に応じた適切な場所に分散して配置します。
これにより1本当たりの映像の尺が短くなり、視聴者が再生ボタンをクリックした場合に最後まで視聴して頂ける確率も上がります。
また、お問い合わせのあったお客様へ、メールやチャットなどで動画情報を伝える場合にも、非常に効率的にお客様に見ていただけます。
ユーザーに行動を起こさせるようなクロージング動画にする
「お問い合わせ先」の工程でお客様に何をして欲しいのかを訴求しない動画が非常に多く、企業ロゴがフェードインしてきて再生が完了する場合がほとんどです。
お問い合わせ先の動画では、ユーザーに「WEBのこのページを見て」「見積りを依頼して欲しい」「体験版のダウンロードをして欲しい」など、何をして貰いたいのかはっきりと伝えることで行動に結びつける必要があります。配置場所にもよりますが、小分けにした映像全ての最後に付け加えても良いぐらいです。
SNSではなるべくシェアしない
「まじめに作った紹介映像」はSNSでつぶやかないことをお勧めします。どんな使い方をしているSNSでも「共有したくなる」要素がないのであれば、営業色を色濃く感じますし、SNSを利用している人からすると邪魔でしかないので、あなたの投稿を非表示にされてしまいかねません。
オフラインで動画を使いこなすには?
ベテラン営業マンの必勝パターンを動画に凝縮しよう
多くの企業で活用できるのが、営業時に使用する動画コンテンツです。
こちらの場合もオンライン上での動画と同様、小分けにした映像の活用をお勧めします。考えてみてください。今まで映像を使って営業をしたことがない人が、お客様の前で3分以上もある映像を無言で見せ続けることが可能でしょうか?多くの営業マンは、億劫になり映像を見せることをやめてしまうか、冒頭だけ見せて「まぁこんな映像も作っています」と言ってすぐに自分のトークをはじめてしまいます。
営業で使う動画を制作する本質は「複数人いる営業マンの行動を一定に保ち、品質高く置き換える」ことです。
具体的に説明します。入社1年目と20年目では営業トークの説得力が違います。話す順序やスピード・声の大きさなど巧みに使い分けているか、必勝パターンが存在します。これらの要素を動画に凝縮しましょう。この動画を入社1年目の方が使うことで、社歴・能力関係なく、品質を一定に保つことができ、営業効率を高めるのです。
営業活動シーン別での動画使用例
それでは、営業の各工程毎に動画コンテンツを作成していきましょう。ここでは、動画に盛り込む内容と使用方法を解説します。
尚、今まで映像を使って営業活動をしたことのない人は、各工程毎に、映像を見せるタイミング「視聴トリガー」を設定し、動画を使用した営業に慣れていきましょう。
会社案内
お客様と接触した際にフォローする映像になります。1分以内で、事業領域・他社との違い・導入社名を一言ずつ程度説明しましょう。ここでの要点は最低限もれなく伝えたい内容をもりこむことです。新人がやりがちな説明を飛ばすことを防ぎます。
視聴トリガー:名刺交換後
実績紹介
業界ごとに用意し、接触企業の業界に応じた映像を見せるようにしましょう。業界ごとにまとめるほど実績がなければ、映像は必要ありません。紙資料で充分です。
視聴トリガー:お客様から質問を受けるタイミングに織り交ぜる
今回提案するサービス紹介映像
サービスによりますが、成績の良い人と悪い人の差を見つけ出しその内容を重点とします。こちらの映像を作成する場合は、映像を見せながら会話をするかしないかで、再生時間とナレーションの有無を決めます。
視聴トリガー:パンフレットを渡したタイミング
クロージング
クロージングの際には動画は使われないことも多いですが、サービスによって、作成するか否かが分かれます。
視聴トリガー:「◯◯回目の訪問の際」など、サービス内容により設定
動画は補助的なものとして上手に使うこと
今回は、オンライン・オフラインでの動画コンテンツの活用方法について説明していきました。最後に、基本的なことですが、動画が全て解決するわけではない事だけは忘れないでください。
予算は少なくとも、動画を効果的に活用している会社はたくさんあります。あなたも、自社の利益向上や業務効率化をサポートする、補うというスタンスで、動画を上手に活用していきましょう。
(監修:ワークフローデザイン合同会社 代表 渡辺直樹(わたなべなおき) )
(編集:創業手帳編集部)
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