イチから広報・PRをはじめる企業が押さえておきたい12のコツ

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「知ってて良かったスタートアップPR」のまとめ 

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はじめて広報PRをはじめる企業に向けて、広報・PR活動の効果的な方法を連載で紹介し、好評だった『知ってて良かったスタートアップPR』の内容をまとめてみた。これを読めば広報・PR活動は一通りこなすことができるだろう。

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実は、広報やPRというと大きい会社が行うものだと思われがち。本屋などに行っても、そういった大企業向けのPRや広報、IRなどの本が並んでいて、スタートアップ企業向けのものはほとんど見ない。だからこそ、ここにまとめられた内容は、あまり知られていない貴重な内容なので、ぜひチェックしてみて欲しい。

1.起業したての会社の広報は、社長とスタッフ一人で可能

起業したての会社の広報は、社長と他業務と兼任のスタッフ一人で可能だ
ひと言で広報、PRと言っても、スタートアップ企業が行う広報と大企業が行う広報は、全く異なる。起業したての会社が行う広報では、メディアとの関係(メディアリレーション)を強化することに集中しよう。それであれば、社長と事務スタッフ1名がいれば、片手間ではじめることができる。

最初の広報・PR活動の目的は、新聞や雑誌、Webメディアにあなたの社名とサービスが紹介されることだ。ブランドの構築とサービスの広告効果を無料で手に入れることができる。

【関連記事】第1回:スタートアップ企業のメディア向けPRのメリットとは?

2.広報の第一歩は専門メディアから

もしあなたが「日経新聞に出たい!」という野望を持っているなら、それを実現するためには段階を踏むことが必要である。まずは専門の新聞、雑誌、Webメディアに取り上げてもらうことだ。ニュース性が弱くても、業界のニュースなら取り上げてくれる専門メディアは多い。

そして、大手メディアも、こういった専門メディアを見ているものだ。新しいニュースのネタなどを探すときに使われる。大手メディアで取り上げてもらうためには、専門メディアでの実績作りが必要なのだ。

【関連記事】第2回:スタートアップ企業のPRの第一歩とは?

3.専門メディアにもランクがある

専門メディアにもランクがあるので、ランク分けしておく
業界ごとに必ず専門メディアが存在する。業界にもよるが、その数は10~20といったところ。想像以上にたくさんあるものだ。起業当初は、全てのメディアに平等に対応していく必要があるが、慣れてくれば、専門メディアのランク分けをして行くと効率的だ。

「大手メディアがチェックしている専門メディア」、「業界に影響力がある専門メディア」、「その他」というぐらいに色分けをしておこう。

【関連記事】第3回:テレビや4大紙に取り上げられるために専門メディアをランク分けする

4.まずはメディアリストを作成する

広報・PR活動を始めるにあたり、一番はじめに作っておかなければならないのが、メディアリストだ。媒体ごとの担当記者の名前、連絡先(メール、電話、FAX番号)をリスト化したもので、必須のリストである。未だにFAXを使っている会社もあるので注意をしておこう。

リストの作成方法は簡単だ。メディアに電話をしていけばよい。メディアも情報を求めているので、あなたの会社の説明を簡単にして、プレスリリースを配信したいという旨を伝えれば、担当者を教えてくれる。自分で記者に直接コンタクトをすれば、記者の記憶にも残っているもので、それが後になって効果が現れてくる。

【関連記事】第4回:自前でメディアリストという「宝」を作成する

5.プレスリリース = メディアに投げる情報の基本型

プレスリリース = メディアに投げる情報の基本型
プレスリリースは、記者が読んで記事にしやすいように内容がまとまっていることが大事だ。

さらに、重要なのは即時性である。中堅企業であっても、意外とタイムリーにプレスリリースが配信されていないことが少なくない。これはスタートアップ企業にとっては狙い目である。即時性のあるプレスリリース配信は、メディアに取り上げられやすくなる。

また、他社との提携は、相手企業のネームバリューを活用できるので、提携時のプレスリリースは必須と考えておきたい。

【関連記事】第5回:起業家のためのプレスリリースの作成方法

6.プレスリリース書き方のヒントは新聞記事にある

プレスリリースの書き方は、一般的な文章の書き方とは異なる。ヒントは新聞記事のスタイルだ。

はじめに全て(5W1H)が書かれていなければならない。また、修飾語(すごい、素敵、かわいい)といった言葉は省く。記事には客観性が求められるため、主観的な言葉は使えないのだ。日本一、世界初といった場合は、その出典を明記しないといけない。

決しやってはいけないのは、プレスリリース書くときに一般消費者や投資家向けにも利用しようと考えることだ。これらは同じ内容でも、書き方が全く異なるので、どっちつかずの中途半端な内容になってしまう。

【関連記事】第6回:プレスリリースのひな形サンプルで学ぶ!スタートアップ広報のためのプレスリリースの書き方

7.プレスリリース配信日でメディアの取り上げ方が異なる

プレスリリース配信日でメディアの取り上げ方が異なる
プレスリリースを配信するときに気にしたいのが、プレスリリースを配信する曜日だ。

大手企業は重要な発表を金曜日にすることが多い。そのため、金曜日にプレスリリースを配信すると大手企業のニュースでぶつかってしまい、取り上げられにくくなるのだ。

専門メディアの締め切り日なども考えながら、効果的な曜日にプレスリリースを配信しよう。

【関連記事】第7回:プレスリリースはいつ配信するか?メディアの締切日のタイミングを考える

8.メディアのランクを利用してプレスリリースを配信する

プレスリリースを配信したときに、内容によってメディアを選別するという方法がある。

大手メディアが扱わないような情報の場合は、専門メディアにしか送らないのだ。逆に、大きいネタの場合は、大手メディアには事前に伝えて(リークする)、より大きく記事に扱ってもらうようにするのだ。

このコントロールは記者と会って話しながら、体得していくしかない。

【関連記事】第8回:ベンチャーが専門メディア・大手メディアにより効果的にプレスリリースを配信する方法

9.メディア対応の命はスピード

プレスリリースを配信すると、記者から質問が来ることが多い。その対応はスピードを重視しよう。「対応は当日」という癖をつけるのだ。

そのためにも、想定質問や、記事を書くときに必要になりそうな資料や画像のデータは事前に用意しておく。もし、あなた(社長)が外出してしまう場合があるなら、会社にいる担当者でも対応できるようにしておくのだ。

【関連記事】第9回:メディアの記者への対応で気をつけること

10.社長インタビューにオフレコはあり得ない

社長インタビューにオフレコはあり得ない
記者にとって社長に会って話ができるというのは、ポイントが高い。会社の方向性や、業界の話などを聞いて、そのまま記事にすることができるからだ。広報担当者が話したことであれば、そうはいかない。この場合、会社の他の役員などに裏取りが必要になる。

そのため、社長がインタビューを受けることは、その話した内容が全て記事になることを意識しないといけない。社長のインタビューにオフレコはあり得ない。

【関連記事】第10回:ベンチャー経営者がインタビューを受けるときの対応方法

11.記者との良好な関係を結ぶには、記事の確認は御法度

記者は取材で情報を収集し、記事を書くことのプロだ。その領分に素人が口を出すべきではない。取材後に記事を確認するのはNGだ。

記事を確認するより、記者のインタビューに分かりやすく答えることを考えた方が良い。それが社長であるあなたの役割だ。

もし、間違っていた場合なども小さいことに目くじらを立てる必要はない。スタートアップにとってメディアに取り上げてもらったことを良しとしよう。記者との良好な関係を築けば、相手もあなたの会社のことを良く知り、ミスはなくなっていく。

【関連記事】第11回:記事のニュアンスが間違っていたら?メディアの記者と良好な関係を築くコツ

12.記者が喜ぶお土産は「情報」

記者が喜ぶお土産は美味しいモノではなく情報である
記者が欲しているのは情報だ。いくら飲みに連れて行ったり、食事をおごったりしても、それだけでは記者は喜ばない。締め切りに追われている記者にとって、食事をしたり、飲んだりした分、仕事の時間が奪われるからだ。

しかし、そこに情報が入ると話は別だ。食事やお酒を飲みながら、「情報交換」をするのはOKだ。その場合は、こちらから自社の情報を提供するだけでなく、業界の動向、他社の動向などを聞き出そう。記者におごるなら、そのくらいの情報はあなたの会社としては取っておきたい。

【関連記事】第12回:メディアの記者ともっと仲良くなる方法

知ってて良かったスタートアップPRのまとめ

営業や社内体制構築と比べると、ベンチャー企業や中小企業では、広報やPRは忘れられがちになるが、その分だけ他社と差別化しやすい要因でもある。まずは、事務社員をサポートにして、実際にプレスリストの作成からやってみると良いだろう。

【記事一覧】知ってて良かったスタートアップPR

(監修:K.I.
(編集:創業手帳編集部)

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