起業家の4割が苦労する新規顧客・販路開拓、みんなどんな取り組みをやってるの?

創業手帳

日本全国の起業家1,500人がやっている顧客・販路開拓方法は?そして売上増加の効果は? → 調べてみた。

商談中のビジネスマン
「腕に覚えアリ!このスキルがあれば独立して食っていけるぞ!」と張り切って起業したものの、「さあ困った!」となりがちなのが、新規顧客や新規販路の開拓。

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売上拡大のためには、顧客単価を上げるか、販路の新規開拓で顧客数を増やしていかなければならないが、出来立てホヤホヤの創業ベンチャーや個人事業主に、受注単価が高い注文が舞い込むことは稀だろう。

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新規顧客や新規販路を積極的に開拓していく必要があるのだが、実際、全国の起業家達は、どのような方法で新規販路開拓新規顧客開拓をおこなっているのだろうか?

起業家の4割が創業時に苦労した新規顧客・販路開拓

日本全国の起業家1,500人以上に対しておこなったアンケート結果(「新規開業白書2014.『開業時に苦労したことおよび現在苦労していること(三つまでの複数回答)』.日本政策金融公庫総合研究所 編」)によると、彼らが起業・開業時に苦労したことは、「資金繰り、資金調達」(46.1%)、「顧客・販路の開拓」(44.7%)、「財務・税務・法務に関する知識の不足」(29.3%)の順になっている(図1)。

起業家の4割が創業時に苦労した新規顧客・販路開拓

図1. 開業時に苦労したこと/現在苦労していること:「新規開業白書2014.『開業時に苦労したことおよび現在苦労していること(三つまでの複数回答)』.日本政策金融公庫総合研究所 編」のデータを元に創業手帳編集部が作成

先立つものはお金だ。創業期の企業のうち、半数近くの企業が資金繰りや資金調達を課題としているのだ。

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そして今も起業家は新規顧客・販路開拓に悩み続ける

一方で、今現在苦労していることでは、「顧客・販路の開拓」(44.8%)がトップの課題になっている。注目すべきは、創業時とほぼ同数の起業家にとって、今でも「顧客・販路の開拓」が、悩みの種になっていることだ。

他に課題だった「資金繰り、資金調達」は46.1%33.5%、「財務・税務・法務に関する知識の不足」が29.3%22.6%とそれぞれ減少し、課題が解消に向かっているのと対照的である(図1)。

朋遠方より来たる有り。また顧客を紹介してください!

では、全国の起業家は、どんな方法で新規販路開拓新規顧客開拓をおこなっているのだろうか?

新規の販売先・顧客を開拓するために行った取り組み

図2. 新規の販売先・顧客を開拓するために行った取り組み:「新規開業白書2014.『新規の販売先・顧客を開拓するために行った取り組み(複数回答)』.日本政策金融公庫総合研究所 編」のデータを元に創業手帳編集部が作成

業界や地域によっても異なってくるとは思われるが、起業家へのアンケート(「新規開業白書2014.『新規の販売先・顧客を開拓するために行った取り組み(複数回答)』.日本政策金融公庫総合研究所 編」)によると、「個人的な友人・知人に紹介を依頼」(44.2%)、「取引先に紹介を依頼」(37.2%)が、多くの企業がおこなった取り組みとして挙げられる。

「取り組みは行っていない」企業はわずか8.3%であり、9割以上の企業が何らかの顧客・販路開拓の取り組みをおこなっている(図2)。

持つべきものは友だ。「朋遠方より来たる」場合は、「顧客を紹介してください!」である。起業後に友人や取引先に挨拶回りをしたり、訪問を受けたりする場合があるだろう。顧客・販路の新規開拓が上手くいっていない起業家は、積極的に友人・知人や取引先に顧客を紹介してもらえるように依頼してみよう。また、新たに独立起業する場合は、独立前からの顧客や販路ネットワークを大切にしたい。

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B2C業種ではITを使った販促活動が必須

全業種を対象とした上記の調査では、「自社のホームページの充実」(28.8%)、「ソーシャルメディア(フェイスブックなど)の活用」(19.0%)が、次点の取り組みとして続く(図2)。

ここではデータを挙げないが、業種別の調査では、小売業、飲食店、宿泊業、教育等の業界において、とりわけITを活用した販売促進活動が盛んであり、取り組みの1位あるいは2位に、ホームページやソーシャルメディアの活用がランクインしている。

これらの業種では、ホームページからソーシャルメディアまで、一通りのITツールを使った販促活動は必須と言えるだろう。

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顧客・販路の新規開拓の効果は?取り組みは集中的に

新規顧客や新規販路開拓の目的で起業家がよくおこなっている取り組み施策は、これまで述べてきた通りだが、これらの取り組みはむやみにおこなっても効果的ではない。

顧客・販路の新規開拓による売上状況(取り組みの有無別)

図3. 売上状況(取り組みの有無別):「新規開業白書2014.『新規の販売先・顧客を開拓するために行った取り組み(複数回答)』.日本政策金融公庫総合研究所 編」のデータを元に創業手帳編集部が作成

調査(「新規開業白書2014.『新規の販売先・顧客を開拓するために行った取り組み(複数回答)』.日本政策金融公庫総合研究所 編」)によると、新規の販売先・顧客を開拓するための取り組みの数が、「行っていない」(39.8%)→「一つ」(58.9%)→「二つ」(63.4%)と増加するにしたがって売上増加の効果も上がっている。

しかし、「三つ以上」(62.4%)になると、その割合が「二つ」(63.4%)から横ばいで頭打ちになっている。したがって、むやみに取り組みの数を増やしても、売上が増えるわけではないといえる(図3)。

業種や、取り組みを実施するための予算や人的資源の多寡にもよるが、効果的に売上増を目指すのであれば、取り組みの中からあなたの事業にとって効果的と思われるものを1~2つ選んで実施するようにしたい。

また、ここで注意したいのは、「やりっ放し」にしないことである。取り組みは1つでも、やらないよりは効果がある。キッチリと効果測定しながら進めていくとよいだろう。

起業時における「顧客・販路の新規開拓」まとめ

起業家の4割が、起業時も、そして現在も顧客や販路の新規開拓に悩んでいる。

依存はよくないが、友人・知人や取引先担当者のネットワークを活用して新規開拓を行うのが、一般的で効率よい方法だと言ってよいだろう。また、ホームページやfacebookなどのソーシャルメディアを使った販促活動も、業界によっては必須と言える。

ただし、むやみに顧客・販路開拓の取り組みを増やせば良いわけではない。これらの取り組みの中からあなたの事業にとって効果的な取り組みを1~2つ選び、効果を測りながら進めていくのがポイントである。

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(創業手帳編集部 A.Bizgami)

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