顧客のクレームを減らす、サイボウズのコミュニケーションツールとは?

創業手帳

サイボウズ株式会社 製品統括責任者が語るスタートアップの社外コミュニケーション方法

(2015/07/29更新)

国内グループウェア市場でトップシェアを誇るサイボウズ株式会社。同社のメール共有ツール「メールワイズ」は、導入することによってどのようなメリットがあるのでしょうか。
同社のビジネスマーケティング本部で製品の統括責任者を務める和田 武訓氏に、製品が生まれた背景や活用事例も交えてお話を伺いました。

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顧客のクレームを減らす仕組み

ーサイボウズのメール共有ツール「メールワイズ」が開発された経緯について聞かせていただけますか?

和田:弊社のグループウェア「サイボウズOffice」がバージョン4を発売した時、爆発的にヒットして新規で月500件ほどのお客様にご契約いただきました。ところが発注書や受注書類の他、導入や設定の問い合わせが大量に来て、社内で対応しきれなくなってしまったんです。

当時はまだ営業マンもいないような小さな会社だったので、サポートメンバーもそれほど多くなく、しまいには社内で「あのお客さんの対応はどうなっているんだ」とか「このメールはなぜ返していないのか」とケンカが起こりまして。

じゃあサポートをケアするシステムを作ろうということで、サイボウズのサポートシステムとしてメールワイズが生まれました。

その後、ある取材でそのサポートシステムの話をしたら、記事を見たお客様から興味があるとお声掛けいただき、それがきっかけで製品化することになったんです。

なのでメールワイズはもともと製品化や販売を考えず、社内のケンカをなくそうと思って作ったシステムなんですよ(笑)。

ー必要に迫られて開発されたシステムだったんですね(笑)。メールワイズを導入すると具体的にどのようなことができるのでしょうか。

和田:例えば企業のお客様対応を行っている部署は少ない人数で回すことも多いので、どうしても対応漏れや遅延が出てきてしまいますよね。

メールワイズは、リアルタイムでステータスや担当者が見えるため、少ない人数でもやり取りを行う上での社外トラブルをなくすことができます。

メール対応はどうしても個人のスキルに依存する部分が多いので、テンプレートを使いながら新人でも同じクオリティを保ちながら対応できるというのは効果的だと思います。

他にも社長と広報が「メールワイズ」を使ってやり取りをしていれば、多忙な社長に代わって広報がメールを返してあげることもできます。

また、Ccでメール内容を共有していても場合、お客様がCc含めて全員に返信をする方とは限らないですし、社内でもお客様への返信の際に誤ってCcを抜かしてしまう場合もあります。そうすると過去の履歴が紐づかなくなってきますよね。

その点、「メールワイズ」では必ず紐づくようになっているので、そのあたりは使い勝手が良いという声を多く聞きます。創業期はお客様を獲得し、それと同時に獲得したお客様をいかにつないでいくかというところが重要になってくるので、このあたりの機能は重宝していただけるのではないでしょうか。

ー確かに対応漏れや遅延が起こってしまうと、社外に対して信用を失いかねないですよね。

和田:特にEC系の事業を行っている会社だと、最近ではお客様が問い合わせてから30分以内に返事ができないと他の店舗に流れてしまうと言われていますよね。

ECではファーストリプライが何より大事になってきます。漏れと遅れはお客様のクレームにつながるので、そこは絶対になくさなければいけないところだと思います。それぞれが情報を閉ざしていると、何か起きた時に確認するのに時間がかかってしまいますよね。

「メールワイズ」ではすべての情報を見える化して、そもそも誰が対応すべきものだったのか、以前対応したのは誰だったのか、というところまでしっかりと分かります。そこが「メールワイズ」を利用していただく最大のメリットなのです。

これは会社が大きくなったら必要になるのではなく、逆に起業したばかりの最初の段階からこういった仕組みを持っているということが大事なのではないでしょうか。

ー創業期の場合、後から入社する従業員も多いと思いますが、「メールワイズ」では簡単に情報共有の輪に加わることができるのでしょうか?

和田:「サイボウズOffice」も「メールワイズ」も、みんなで同じものを見ましょうというのが基本的な考えです。ですからそれほど複雑なアクセス系の設定は必要ありませんし、そもそも持っていません。

「メールワイズ」は新しく入った方でも過去の履歴を確認できるようになっていますし、どういった対応をしたかということも見返せます。過去のやり取りはすべてスレッドで見れるようになっていて、そこに紐づく資料もちゃんと残っているので、当時の資料はこれだったんだということを確認しながら新しいアクションを起こすことができます。

また、過去の担当者が1年前に何をやっていたのかを確認して、その上で今年のスケジュールを立てるという方もいらっしゃったりするんですよね。前任者の情報をきちんと把握できるというのは、新しく何かをする時に欠かせない要素かなと思います。

「サイボウズOffice」も「メールワイズ」も時代に合わせて少しずつ改善をしていく

ーサイボウズでは「中堅・中小企業向け グループウェアの選び方」と題して全国でセミナーを開催していますが、セミナーではどのようなことを話していますか?

和田:「サイボウズOffice」はサービス内容が多く、お客様もどのポイントで選べばいいのか分かりづらいかと思いますので、グループウェアの教科書という冊子をご用意して、成功事例を交えながら正しいグループウェアの選び方のポイントをご紹介しています。

セミナーでは、10社ぐらいの事例をご紹介しますので業界が違うお客様でも自分たちと近い事例があって参考になるという声を多く聞きます。

また、実際に製品画面を見たり事例を聞いたりする機会もあまりないので、イメージしているものと合っているかという確認で来られているお客様が多いようです。

セミナー後に設けている個別相談では、来場された方が自分たちが抱えている課題を話されるので相談会のようになります。

ーセミナーはどのぐらいの頻度で行っているのでしょうか?

和田東京は月1回程度、大阪、名古屋、福岡は2カ月に1回ぐらいで、それ以外の地域はエリアによってまちまちです。20〜50名ぐらいの方がいらっしゃいますが、中小企業の経営者や役職者の方の参加率が高いですね。

ー「サイボウズOffice」と「メールワイズ」が支持される理由は、どのようなところにあると思いますか?

和田:最も評価いただいているのは使いやすさで、易しい画面、直感的で分かりやすい画面だとよく言われます。

私たちは、小さいお子さんからおじいちゃんおばあちゃんまで誰もが使えるシステムを目指しているので、パッと見た時にこのボタンを押したら何ができるのか、ということを分かるようにしています。そこはこだわりを持って作っていますね。

製品以外のところではサポート体制の強化ですね。ヘルプやマニュアルももちろんご用意していますし、電話やメールでのサポートも随時受けられるようにしているので、設定が分からなければその場でお電話いただければすぐにお教えすることができます。

ー今後の課題があれば教えてください。

和田: 創業当時、90年代後半は企業内のインターネット普及率がまだ30%ぐらいで、サイボウズはちょうどいい波に乗れてここまで成長してきました。

今はパソコンだけでなくスマートフォンやタブレットも使われるようになって、当時よりもデバイスが増えています。使う用途の幅が広がってきているので、そこにどうやって柔軟に合わせていくかが今後の課題になってくるのではないでしょうか。

「サイボウズOffice」も「メールワイズ」も、その時代の技術やデバイスに合わせて開発してきましたが、これまで大幅に手を加えるということはしてきませんでした。「サイボウズOffice」は、パッケージ版とクラウド版を合わせると既存のお客様が47,000社いるので、変えすぎてしまうと他のシステムを使っているようになってしまうんですね。

そのため、今後も少しずつ時代に合わせて改善をしていきたいと思っています。「サイボウズOffice」も「メールワイズ」も、より多くの人たちに使っていただいてチームワークを高めて欲しいという考えのもとで作っているので、そこは決してブレずにやっていきたいですね。

(取材協力:サイボウズ株式会社
(編集:創業手帳編集部)

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