創業融資で起業家が絶対に押さえておくべき4つの審査基準

資金調達手帳

創業融資の審査で重視される項目を知っていますか?

創業融資で重要な4つの審査基準
ほとんどの起業家にとって起業は初めての経験。創業融資の審査を受けるのもはじめてという人が大半だろう。

重要なのは、何をもとに審査されるかの基準を知っておくことだ。今回は、創業融資で重視される4つの審査基準について解説していく。

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創業融資で審査基準となる4つのポイント

創業融資で起業家が必ず覚えて置かなければならない「審査の基準となる4つのポイント」がある。すなわち、①自己資金、②経験・能力、③返済可能性、④資金使途だ。

創業融資審査基準となるつのポイント

  1. 自己資金
  2. 経験・能力
  3. 返済可能性
  4. 資金使途

自己資金

創業融資の審査基準1:自己資金

自己資金割合を満たしていますか?

自己資金とは、起業家が借入以外に自分達で用意した資金だ。創業資金(事業全体でかかるお金の総額)のうち、自己資金をどれだけ用意したかという自己資金割合を満たしているかどうかが重要な審査基準の1つ目である。

実は、この自己資金割合を満たせるかというのが創業融資の審査ではかなり重要な位置づけだ。通常の企業経営における融資と創業融資との最大の違いがここにあると言っても過言ではない。

預金通帳がチェックされる

起業家は自己資金でつまずくケースが非常に多い。かなりのクセモノだということを知っておくべきだ。

具体的にいうと、過去1年分の社長個人の預金通帳の提出を求められる。そこで、自己資金として申告した金額が、正しいルートで蓄積されてきたものかをチェックされる。

正しいルートとは、例えば、給料が毎月入ってきて、それを貯金してきたという形跡が残っているかどうか。そうではなく、誰かからポーンと一括で振り込まれていた場合、それが借りたものかどうかが問われることになる。借りたものであった場合、それは「自己資金」ではないからだ。

経験・能力

創業融資の審査基準2:経験・能力
通常の経営における融資では、過去の決算書から業績などに基づいて審査が行われる。ところが創業融資では、過去の実績というものが存在しない。そこで代わりに会社員時代など過去の経験や行動に基づいて判断していく。

起業家の経験

具体的にみていこう。まずは経験から。

起業して営んでいく予定のビジネスに関連する経験を、会社員時代に何年間経験してきたかということがチェックされる。逆に言うと、会社員時代と全然関係ないビジネスで起業しようとすると、著しく不利になるということだ。

起業家の信用能力

次は能力。人の能力は、そう簡単に計れるものではない。ただ、金融機関としては、最低でもお金にだらしない人かどうかだけはチェックしておきたいところだ。その意味で、経営者個人の個人信用情報などが必ずチェックされる。

また、過去1年分の社長個人の預金通帳をチェックする際、税金、水道光熱費、携帯電話代などを延滞することなくキチンと支払っているかどうかもチェックされる。

返済可能性

創業融資の審査基準3:返済可能性

ざっくりわかる融資返済の可能性

金融機関は、起業家がこれから手掛けようとしているビジネスが、きちんと返済できるだけの利益を上げられるものかどうかを、厳しく審査をする。

起業家がどれだけ情熱をもっていても、そのビジネスがどれだけ社会に有益なビジネスだとしても、融資が返済できるだけの利益が上がるビジネスでないと貸せない。そういった視点で冷徹な審査がなされる。

返済の可能性があるかないかは、事業計画書上の利益の推移とその妥当性を審査していく。ざっくりと捉えると

税金を引いたあとの月の利益 > 月々の返済額

になっているかどうか、そして、そのことに説得力があるかどうかだ。

赤字続きの事業計画書作成はご法度

よくある失敗例としては、このことを全く無視して、何年も赤字続きの事業計画書を作成してしまうケースだ。金融機関としては、融資したくても貸せないということになってしまう。

創業融資の財源は、元を辿っていけば、それは税金だ。金融機関にとっては、大事な税金を起業家に貸すのと同じことであり、社会的にも確実に回収する責任がある。よって、金融機関にとっても、融資したいという想いだけでは融資はできないのだ。

資金使途

日本円

お金の使いみちは根拠を示す

創業融資を借りる際には、「資金使途 = お金の使いみち」を全て証明する必要がある。

例えば、創業資金(事業全体でかかるお金)が1500万円だという事業計画書をもとに、自己資金500万円、借入希望額1000万円の申込みをするとしよう。事業全体でかかるというその1500万円の内訳を資金使途として示し、それぞれ、見積書などで根拠を示す必要がある。

具体的には、これから契約する予定の賃貸物件にかかる経費などは、物件のチラシなどを示す。

資金がかからないビジネスの注意点

逆に言うと、コンサルタント業など、多額の資金がかからないビジネスで起業する場合、自己資金が500万円あれば、最大1000万円の借入枠が期待できるケースであっても総額1500万円の資金使途、見積書は示せないはずだ。

よって、このような業態で起業する場合、資金使途が明確になっているお金以外は融資を受けられない場合があるので、注意が必要である。

まとめ

「敵を知り己を知らば百戦危うからず」。

経営は情報戦。創業融資に関してはいえば、重視される審査基準を知ることが、融資の勝敗を分けるといってもいい。失敗の許されない一発勝負の審査に臨むときには万全の体制で準備をしておくことが望ましい。

今回紹介した、創業融資で重要となる4つの審査基準をクリアするためには、事前から準備や習慣を改める必要な場合もあるだろう。いざ融資を受ける際にどうにもならない状況を避けるためにも、しっかり対策を練っておこう。

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(監修:起業コンサルタント(R)・税理士・社労士・行政書士 中野裕哲
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(編集:創業手帳編集部)

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