エンジニアを採用しなくてもOK!初心者でもできる、スマホアプリ作成術

創業手帳

創業メンバーがノンプログラマでもスマホアプリで起業したい!

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(2016/12/20更新)

IT系でスタートアップを目指す方に共通した悩みとして多いのは、やりたい企画やアイディアはあるのにそれを作ってくれるエンジニアが創業メンバーや知り合いにいない、と言うものです。

今の時代、IT系のエンジニアやプログラマは圧倒的に供給が不足しており、一流企業であっても優秀な人材を集めるのは簡単な事ではありません。ましてや資金や将来の保証も出来ないスタートアップが彼らを仲間に引き入れるのはよほどの人脈、幸運が無ければほとんど不可能と言えます。ただしだからと言って起業の夢を諦めてしまうのは早計です。

そこで今回はノンプログラマの方でも出来るスマホアプリ開発のクラウド型ツール、「Yappli」をご紹介致します。

1.Yappliとは何か

前回のコラムでWixやJimboと言うホームページ作成ツールのご紹介を致しました。
これと似たような仕組みでスマホアプリを開発できるオンラインツールがYappliです。また開発だけでなくツール上でAppStoreやAndroidマーケットなど各プラットフォームにアップロードまで出来るので、正にノンプログラマの方に最適なスマホアプリの開発ツールと言えます。

2.Yappliの価格

流石にJimdoなどとは違い無料で利用する事は出来ませんが、個人事業主やSOHOの方であれば29800円/月で利用出来ます。月に3万円と言うと高いと思う方もいらっしゃるかも知れませんが、アプリは外注で開発すると平均で500万~1000万以上の開発費がかかりますので、それに比べればかなり安いと言えます。

また、すでに法人化している場合には要望や仕様に併せて価格が変動してくる様ですが、10日間の無料試用期間が設けられているので実際に試用して動作を確認した上で利用出来ますし、コスト自体もYappliの想定を大きく外れたものでなければ一般的な外注よりもかなり抑えられる事が予想出来ます。

また運用や更新も自分達でオンライン上から行えるので、外注した場合に比べ、運用のエクストラコストが発生しない点も大きな魅力です。

3.Yappliの基本的な使い方

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詳細な使い方は公式ページをご参照頂くとして、まずはYappliを用いた簡単な開発の流れを文系の方やノンプログラマの方にも分かり易く例を使ってご紹介致します。

Yappliはデパート(=アプリ)の中に様々なテナント(=機能)を設置していくイメージです。例えばデパートの中に本屋さんを設けたければ、「機能」の中から「電子書籍」と言う項目を選択し、アプリに追加していきます。映画館を設置したければ「MOVIE」と言う機能を、「ブティック」を設置したければ「カタログ」などの機能を設定していきます。

そしてそのテナント(=機能)毎にそれぞれ内装(=デザイン)を割り当てていきます。最後にそのテナントに商品やアイテム(=素材)を設置していきます。

もちろんアプリの場合はデパートと違い、基本となるコンセプトがあると思いますので、例えばファッション系のアプリであれば動画や書籍に入れる素材はファッションや自社ブランドを紹介するものになると思いますが、基本的にはアプリと言う箱の中に機能と言うテナントを設け、内装をデザインし、素材と言うアイテムを設置していくと言うのがおおまかな流れになります。

4. Yappliのメリット・デメリット

Yappliの導入実績を見れば分かる様に、主にECサイトや自社ブランドの紹介、キュレーションやオウンドメディア等の構築に利用されている様です。また用意されている「機能」もそう言ったもの向けに想定されているものが多く、例えばメッセンジャーアプリやゲームアプリなどを作りたい、と言った場合にはあまり適さないでしょう。

また先ほどは簡単な説明で済ませましたが、当然ツール自体の学習は必須です。更に例えば課金機能など基本機能には無い、プラスアルファの機能は個別にYappli側と相談しての対応となるので場合によっては、外注するのと変らないコストが発生する可能性もあるかもしれません。

しかし、逆にスマホアプリ版のECやオウンドメディアなどの運営を考えているのであればYappliを利用しない手は無いと言っても良い程最適な選択肢となります。先ほども言及しましたが、アプリ開発と言うのは大よそ数百~数千万以上が相場なので、基本的にはスモールスタートであっても従来はそれなりのリスクを伴うものでしたが、Yappliであれば例え個人であっても無理なくアプリをリリースする事が出来ます。

番外編: 一体どうなの?クラウドソーシング

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一昔前であればノンプログラマの方がコストを抑え、アプリを開発するのであればクラウドソーシングが主な手段でした。実際クラウドソーシングは基本的にクライアントとワーカーが直接繋がるため、中抜き料が発生せず、コストを抑えられると言う大きなメリットが存在します。ただし色々なところで聞かれている様に「質」の点では残念ながら玉石混合と言うのが実情です。

これはもちろん発注・受注側双方に問題があるのですが、発注側の問題としては「大体こんな感じ」と言った曖昧な発注を行う事と、恐ろしく高度な要求を二束三文の価格で発注する事が挙げられます。しかし適切な価格や仕様を提示するのは特に経験の少ない方にとっては容易な事では無く、決して悪意があってそうしているわけでは無いとは思います。何を持って具体的と言い、いくら位を適正な価格と言うのか、そう言ったものは実務経験としてある程度場数を踏まなければなかなか身につきません。

よってクラウドソーシングはITプロジェクトに関して本当の初心者、未経験の方がその気軽さに釣られ、安易に手を出すことはあまりお勧め致しません。
逆にエンジニアやデザイナーでなくとも、WebやITの業界で数年程度の経験があるのであれば是非ご活用する事をお勧め致します。

まとめ

今回はYappliをご紹介させて頂きましたが、他にもスマホアプリをノンプログラムで作成するツールは色々と有りますので、興味が有れば是非目的に合ったものを探してみてください。
また「起業」とまではいかなくとも個人でアプリ運営に挑戦したり、学生さんであればサークルやクラブ活動などを紹介するアプリを作って、効果的にPRする事も可能です。
インターネットの世界ではそう言ったものが思いもよらない反響や注目を浴びたりするので、周りにエンジニアがいないからと言って折角のアイディアを眠らせたりせず、自分に出来るやり方でどんどん外部に発信してみて下さい。

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(監修:ByteRoad株式会社CEO・CTO 小島直弘(こじまなおひろ)
(編集:創業手帳編集部)

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