開業手帳2015年9月17日
バーの開業手帳
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- バーの開業は、「風俗営業適正化法」による規制を受けます。その為、新規で始める場合は、都道府県公安委員会の許可が必要になりますので、所轄の警察署に申請して下さい。
また、「スナック・バー」など、ホステスを採用しないタイプの場合、「深夜酒類提供飲食店営業の届出」申請によって深夜営業も可能になります。
しかし、開業地域が第1種、第2種住居専用地域である場合は、営業禁止区域になりますので確認しておいて下さい。
- バーの開業は、「風俗営業適正化法」による規制を受けます。その為、新規で始める場合は、都道府県公安委員会の許可が必要になりますので、所轄の警察署に申請して下さい。
この記事の目次
1.開業に必要な手続き
飲食店の開業手続き
所轄の保健所、食品衛生課に営業許可を申請して下さい。食品衛生法の規定により、各店舗に食品衛生責任者を1人置く必要があります。
食品衛生責任者になる為には、調理師、栄養士、製菓衛生師のいずれか一つの資格が必要になります。また、資格を持っている者がいない場合は、最寄りの保健所が開催する食品衛生責任者の為の講習を受講して下さい。
この食品衛生責任者の資格は、各都道府県でのみ有効です
通常の開業手続き
個人の場合は税務署に開業申請を、法人の場合は必要に応じ、健康保険や厚生年金関係は社会保険事務所へ、雇用保険関係はハローワークへ、また、労災保険関係は労働基準監督署、そして、税金関連は所轄の税務署、または、税務事務所に申請して下さい。
2.開業にあたっての留意点・準備
バーは個人経営をする人が多くなっている為、多種多様な経営スタイルが展開されています。
開業の成功
開業で成功する為には、常連客の確保が必須です。開業した後は、BGMや店舗の内装に工夫を凝らし、競合他店との差別化を打ち出す必要があります。
顧客層と立地
お店の雰囲気や対象となる顧客層によって立地も変わってきますが、お店の評判やインターネット上の口コミも大切になってきますので、特に商店街や繁華街といった立地にこだわる必要はありません。
ビルの中や、繁華街から遠い静かな地域でも開業は可能です。また、廃業する店舗も多い為、開業時には内装費などの開業資金を節約することも出来ます。
接客
接客マナーや接客能力も求められますので、日頃から注意しておいて下さい。また、リピート客の確保も重要になってきますので、「地域に根差したバー」、また、「特産品を提供するバー」など、特徴を強く打ち出すことも大切です。
3.必要資金例
バーの開業に必要になってくるお金、大きく分けると以下の通りです。それぞれ、大まかな額を見て行きましょう。
(1)物件取得費
店舗物件を借りるために必要な費用。保証金、前家賃、不動産仲介手数料などで、これらを全て合わせると(地域によりますが)家賃月額の8~12ヶ月分位になる場合が多いようです。
仮に家賃15万円なら120万円~180万円くらいです。
(2)内外装・設備工事費
設計費、内外装工事費、看板設置、電気水道ガス電話等の工事、冷暖房機器などです。まっさらな状態(スケルトンと言います)から自分好みの店に作り上げる場合は、かなりお金がかさみます。
スケルトン物件の場合、(地域によりますが)一坪あたり約50万円前後、こだわれば100万円以上の工事費が目安になります。
例えば10坪のお店であれば500万円前後、最大でも1,000万円くらいが目安で、それを超えると過剰投資と考えられます。
(3)什器・備品・消耗品費
イス、テーブル、食器、照明、音響、インターネット設備、インテリア、メニュー、名刺などなど。業務用のイス・テーブルは強度の関係で家庭用のものよりも非常に高くなります。
また、細かい備品などは1点1点が少額でも、積み重なると結構な額になります。
(4)運転資金
日々の経費支払や家賃支払など、開業後にかかるお金を、あらかじめ余裕を持っておくことが大切です。
こちらは最低でも、仕入れと給料(人を雇う場合)の合計3ヶ月分くらいは用意しておきたいところ。6ヶ月分くらいあれば開業後のオーナー自身の生活費も補えるので、軌道に乗るまで少し時間がかかる場合でも安心です。
なお、開業時にレセプションやパーティをやる場合は、その費用もここに含めておきましょう。
≪開業資金例≫
開業場所、店舗物件が居抜き物件かどうかや、内外装工事にどこまでこだわるかで、開業にかかる費用が大きく変わります。
下記は、なるべく費用をかけないで開業した場合(家賃15万円/月、10坪、居抜き物件、設備や備品等を中古で揃えた場合を想定)の参考例です。(実際はケースバイケースなので、あくまで参考としてお考え下さい。)
なお、繁華街などである「リース賃貸」という、内装工事が済んでおり備品なども既に用意されている物件を借りる場合は、毎月の家賃は高くなるものの、初期費用を大幅に抑えることができるため、リスクが少なく開業できます。
4.ビジネスプラン策定例
次に、開業した後のビジネスプランの策定にあたって、いくつかの指標をご紹介します。
(1)必要な売上高を考える
開業にあたり、まずは目標売上高を考える必要があります。この目標売上高について、まずは大まかに設定する方法をご紹介します。
①家賃の10倍
最も大きな費用の店舗の家賃から逆算する方法。おおよそ家賃の10倍が目安になります。例えば家賃15万の物件であれば月売上目標150万円になります。
②坪売上15万円
店舗の面積(坪数)から目標売上高を策定する方法もあります。こちらは、一般に黒字の基準と言われる坪売上15万円を一つの目標にすると良いでしょう。例えば10坪の物件であれば、月売上目標150万円になります。
目標売上高が設定できたら、客単価と客数に落とし込んで、より具体的な売上目標を立てましょう。
(2)経費の売上高に対する比率をおさえる
ビジネスプランの策定には、収入面(売上高)だけでなく、支出面(費用)のシミュレーションも非常に重要です。
各費用は、売上高に対する比率を元に目標数値を設定します。まず仕入高は、主に酒類とつまみ類に限られ、売上高に対する比率(原価率)15%程度が目安です。
また、バーでは接客業のためにスタッフを揃える必要性が高い場合が多く、人件費(オーナー自身の給料を除く)比率の目安は35%前後と少し高めになります。
そして、家賃は場所にもよりますが8~12%が一つの目安になります。
≪黒字経営のビジネスモデル例≫
上記の比率で経費を計上して黒字経営になる場合のビジネスモデル例を、売上高の規模に応じて見て行きましょう。
下記は、個人事業主でスタッフを雇っている前提での例になります。この利益(に減価償却費を足した額)からオーナー(開業者)の生活費や、借入金返済、税金支払などを行います。
こちらの数値はケースバイケースなので、あくまで参考としてお考えください。
5.入っておくべき保険
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6.必要になる契約書
準備中
(監修:かみむら会計事務所 上村 大輔(かみむらだいすけ)税理士 )