スタートアップこそ出口戦略を自ら選んで勝ち取ってほしい

資金調達から出口戦略までサポートする「S venture Lab.」 ここに、起業家にとっての選択肢が多数あります

創業後、事業を進めていくなかで避けて通れないのが、その出口戦略でしょう。

スタートアップでは、出口戦略を考えておくことが重要で、M&A(※1)かIPO(※2)かを決断しなければいけないときが必ず訪れます。

「株式会社ストライク」の企業情報部 奥野紘正さんによれば、スタートアップの出口戦略として、M&Aが日本ではあまりに少ないといいます。

そこで同社では、これまでの20年におよぶM&Aにおける実績やノウハウを生かしたプラットフォーム「S venture Lab.(エスベンチャーラボ)」)」を整備。この9月から、運用が始まりました。

スタートアップ(ベンチャー企業)、ベンチャーキャピタル(ベンチャー投資会社)、個人投資家(エンジェル投資家)、M&A仲介事業者たちが集うそのプラットフォームの目指すところを、奥野さんに教えてもらいました。

※1 M&A:「Mergers&Acquisitions」の略で、企業の合併(Mergers)と買収(Acquisitions)を意味する
※2 IPO:「Initial Public Offering」の略で、新規株式公開すること

奥野紘正(おくのひろまさ)
株式会社ストライク イノベーション支援室アドバイザー

「dely株式会社」にて、レシピ動画サービス『クラシル』の立ち上げを編集長として牽引。それまでシェフだったという、デジタルマーケティング界においては稀有な経験と料理の知識を、編集長として遺憾なく発揮。ロジックに基づいたSNS運用やメディアグロースによって、国内ダウンロード数は2700万を超えた。
続く「C Channel株式会社」では、料理動画部門の強化とアプリのグロースをブランドマネジャーとして担当。ここでも料理業界の知識を生かし、月間再生数6億回を達成した。事業計画策定のほか、ファイナンス面においても推進力を発揮し、3つの新規事業を立ち上げた実績を持つ。
現在は「株式会社ストライク」にて、これまでつちかってきたデジタルマーケティングでの知見をもとに、さまざまな企業への事業支援やM&A支援を行っている。

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M&AかIPOか、出口戦略の選択肢を広げておくために

―スタートアップとは何をさしますか? スタートアップが、まず考えるべきことは何でしょうか?

奥野:スタートアップと言うとき、私たちは未上場のベンチャービジネスやベンチャー企業をさしていますが、アメリカと比べると、日本ではベンチャービジネスの総数が圧倒的に少ないのが現状です。
アメリカの若手ビジネスパーソンが、ユニバシティやビジネススクール在籍時に会社を起こしたと言っているのを耳にしたことが、みなさんもよくあると思います。そのような、未上場のベンチャービジネスでは、最終目的ともいえる出口戦略を考えておくことが重要なのです。
つまり、自分のビジネスアイディアやビジネスモデルを、いかにまとめ上げるかです。もっと直接的にいえば、どうやってお金にするか、さらにいえば、どのように次の事業につなげていくかを考えておくということです。

―具体的に言うと?

奥野出口戦略の具体的な手法として挙げられるのが、M&AとIPOです。
IPO、つまり新規に株式を上場するためには、それぞれの株式市場が設けている審査基準を満たす必要があり、容易なことではありません。
たとえば、東京証券取引所が開設する新興企業向けの株式市場「東証マザーズ」で新規上場したい場合、上場時の見込みで株主数は150人以上、流通株式数1000単位以上、上場時の時価総額は5億円以上、同じく流通株式数は上場株券のうち25パーセント以上といった基準があります。
多くのベンチャー企業にとっては、ハードルが低いとはけっして言えません。

―M&Aについて教えてください

奥野M&Aは、合併(Mergers)と買収(Acquisitions)をさすわけですが、一般的には、企業や事業の経営権を移転させることを言い、合併や株式譲渡、事業譲渡といった手法があります。さらに広義においては、経営権を移転せずに協力関係を築く資本提携や業務提携が含まれることもあります。
事業を譲渡するスタートアップ側は、事業を継続させるのに加えて、利潤を確定させて獲得することを目的とするわけです。
一方、譲り受ける企業側は、既存事業の規模拡大をはかったり、新規事業や新しい技術を獲得することや、優秀な人材の確保が目的となったりします。

―では、スタートアップにおけるM&Aとは?

奥野スタートアップが実施するM&Aの場合は、事業売却による資金確保が一つの目的になるでしょう。M&Aを行うことによって、これまでの事業に見合う資金が得られる可能性があります。その資金を元手にして、さらに新しい事業を起こすこともできます。
アメリカと比べて数が少ないとはいえ、日本にもスタートアップの方たちはいます。日本のスタートアップの方たちにもM&Aの有効性を認識してほしいと考えています。

―IPO と比べて、M&Aは難しくないのですか?

奥野:難しくないわけではありません。ただ、アメリカでは、M&Aを選ぶベンチャー企業が非常に多い。実際、アメリカにおけるIPOとM&Aを比べると、IPOが1件あったとするとM&Aは10~15件にのぼります。
アメリカでは普及しているビジネス手法であるM&Aが、日本には浸透していないのが私は残念です。
このような事業展開は、日本でもこれから増えていくべきだと思うと同時に、スタートアップにとって本当に必要なビジネス手法だと考えています。

資金調達の1つとしてもM&Aが有効なわけ

―M&Aで資金調達することとは?

奥野:スタートアップの方たちが、事業を進めていくなかで直面することが多いのが資金調達です。方法としては、出資者を見つける、広義ではM&Aに含まれますが、資本提携する、業務提携するなど、いくつかあります。
まず1つめですが、出資者を見つけるといっても、出資者の実態や状況を見極めるためのよい方法が、現状では少ないといえます。
また、資本提携や業務提携については、提携する企業がともに成長することを同一目標として、互いがWINWINになるような関係性を追求できるかどうかが重要ですが、実際には非常に難しく、調整力が必要です。
そしてM&Aが、もう1つの資金調達方法になり得ます。

―M&Aでも資金調達ができる?

奥野:もちろんできます。M&Aの方法には、経営権を移転する合併や株式譲渡、事業譲渡といった形があります。
株式譲渡の場合の工程を簡単に説明すると、自分のビジネスモデルを譲り受けてくれる会社を探して、双方の合意が得られたら条件を確定し、株式譲渡や決済を行います。
株式を譲渡すれば、相応の資金を手にすることができます。

―日本はスタートアップ数が少ないとのことですが……

奥野スタートアップの数が少ない、いまの日本においてこそ、M&Aが果たす役割は大きいと考えています。
先ほども言いましたが、M&Aで得た資金をもとにさらに新しい事業を起こすことは、また1つスタートアップ=ベンチャービジネスが生まれることにつながります。
資金調達の1つとしても、出口戦略の1つとしても、M&Aを選択肢に入れることは、日本のスタートアップの方たちにとって、新しい道となるのではないでしょうか。

―新しい道ですか?

奥野:弊社はこれまで、M&A仲介で20年以上の実績があります。合併や株式譲渡、事業譲渡はもちろん、資本提携、業務提携まで、あらゆるM&Aの手法に精通しています。それぞれの手法にはメリットがありますが、デメリットも当然あり、どの手法が合うかは事業内容や情勢によって異なってくるので、それに必要な見極めや正確な判断力といったノウハウの蓄積もじゅうぶんにあります。
さらに、業種に関しても、IT・ソフト関連、人材派遣・アウトソーシング、医療・介護業界、商社・代理店業、住宅・不動産、物流・運送業、製造業などなど、多くの業種でM&Aを手がけてきました。
そこで弊社では、そうした実績を生かしたネットワークを構築し、スタートアップの方々をサポートしていくための新しいプラットフォームを整備したところです。

業務提携やM&Aのマッチングをサポート

―新しいプラットフォームについて教えてください

奥野:9月から運用が始まった「S venture Lab.(エスベンチャーラボ)」、通称「エスラボ」がそれです。
ベンチャーキャピタル、個人投資家、M&A仲介企業、地方自治体などが集う、プラットフォームにするべく社内でチームを立ち上げ、戦略を模索中です。
ベンチャーキャピタルとは、成長すると予想した未上場のスタートアップ=ベンチャー企業に出資している投資会社のことを言いますが、スタートアップの方たちが資金調達に行き詰った際、自分のビジネスに投資してくれる可能性のある投資会社の情報をエスラボを通して、今までより格段と公平性を維持しつつ得ることができるのは、かなり心強いだろうと思っています。

―その特徴および強みは?

奥野エスラボの運営チームには、スタートアップ経験者、ベンチャーキャピタルを経験していた者がおります。
スタートアップ経験者は、起業家側の事情や気持ちを理解しています。どのフェーズでどのようなことをしなければならないか、また、プロダクトと組織の相関関係含めて経営をしていくうえでの不安を共有し解決することができます。
一方、元ベンチャーキャピタル経験者は、投資家側の状況を把握しており、金銭的な折り合いといったデリケートな事象にも対応できるのではないでしょうか。
現在、関係者は20人弱おりますが、各々が異なる強みを持つ専門家として知識や経験を充分に備え、スタートアップの方たちとともに考え、とことん寄り添っていく体制を整えています。

―「エスラボ」が目指すのは?

奥野:「エスラボ」は、スタートアップの方たちのさまざまな悩みを解決できるプラットフォームを目指しています。
直面する資金調達や出口戦略といった課題に真摯に向き合い、弊社のデータベースと豊富な人的資産を駆使した柔軟なネットワークで、スタートアップの方たちをていねいにサポートしていきます。
さらには、大手企業の方々にとっても、新規事業の手がかりやイノベーションに関する新しい素材を提供できる場になっていくことも目的の1つとしています。
見方を変えれば、スタートアップの方たちにとっては、ビジネスモデルに合うマッチアップ先の大手企業が見つかる可能性が広がります。大手企業から興味を持ってもらえたり、問い合わせがきたりする場にもなり得ると思っています。

―最後に、意気込みをお願いします

奥野:スタートアップの方たちに見受けられる意欲や、ビジネス展開のトリガーとなりうる事象は、じつはさまざまなところで垣間見えています。
「エスラボ」は、スタートアップから大企業まで、あらゆる規模の企業が交流できる場です。資金調達から出口戦略まで、そこにあるニーズをとらえトータルにサポートできるプラットフォームにしていきます。
M&Aに興味を持ったら、事業継続を円滑に進めたいと思ったら、M&AかIPOか迷ったら、ぜひご相談ください。資金調達を考えているなど、小さな悩みから壮大な企画までお任せください。

―「S venture Lab.」の発展に期待しています。ありがとうございました。

まとめ

奥野さんのお話で、スタートアップにおける出口戦略の大切さがよくわかりました。
今まさに、資金調達や業務提携で悩んでいる、M&AかIPOか迷っている、M&Aの方法がよくわからないという場合は、「株式会社ストライク」に相談してみてはいかがでしょうか。
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(取材協力・監修: 株式会社ストライク イノベーション支援室アドバイザー/奥野紘正
(編集: 創業手帳編集部)

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