コロナでオフィスの在り方が変わったら。事業内容にあったオフィスの作り方や内装について解説

創業手帳

生産性の上がるオフィス作りのポイントを解説します

(2020/06/30更新)

新型コロナの影響で、リモートワークや時差出勤などが増え、オフィスの役割が変わってきていると感じている方がいるのではないでしょうか。
コロナをきっかけにフルリモートをする従業員が増えれば、大きな会議スペースが必要なくなったり、常時置いておくデスクの数を減らしたりなど、これまでとは異なる価値観でオフィスを見直す必要が出てくるかもしれません。
そこで今回は、これを機にオフィスを見直そうと考えている方や新たにオフィスを構えようとしている方に、オフィスの内装選びのポイントや、予算、費用を抑えるコツをご紹介します。

業種や業務、そして人数にも触れていますので、参考にしてください。
また、「工事なしでオフィスのイメージチェンジをする方法」も紹介しています。

創業したばかりの方だけではなく、すでにオフィスをお持ちの方も参考にしてください。

この他にも冊子版の創業手帳では「創業期のオフィスの選び方」や「起業する際に揃えておきたい必須アイテムリスト」なども紹介しています。利用は無料ですので、オフィス選びに悩んだらぜひご覧ください。

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オフィスの内装の考え方

オフィスの内装は目的やコンセプト、予算に合わせて選びます。

まずは目的、今後の事業規模を考える

新しくオフィスを構える場合は、会社のフェーズや規模、経営方針などを基に、目的を考えることが大切です。

創業時には社員数は少ないことが多いですが、事業拡大に合わせ人材が増えることが見込まれる場合は、スペースを広く確保して拡張性を持たせるのがおすすめです。

人材獲得や定着率の向上を意識するなら、福利厚生を重視しカフェスペースやリフレッシュルームなどの設置が効果的とされています。

社員数が1~2人というケースや、在宅ワークが進む中で経費を削減したいケースでは、最小限のスペースでミニマムかつシンプルな内装のオフィスも良いでしょう。

一般的なオフィスのスペース区分

オフィスはおおむね「エントランス」「ワークスペース」「会議室」「社長室」「リフレッシュエリア」5つのスペースに別れます。

コンパクトなオフィスの場合、エントランスや社長室、リフレッシュエリアがないケースも珍しくありません。
また、目的別に個室を設置するのではなく、パーテーションなどで区切って使用することも多くあります。

オフィスの内装の種類

オフィスの内装には多彩な種類があります。代表的な例を画像と共に紹介します。

生産性を重視したオープンタイプ

生産性を重視したい場合には、オープンかつシンプルなオフィスがおすすめです。
上記の画像の様に大きな机に複数の椅子を設置したスタイルなら、個人の席を固定せずに自由に働く席を選択することができるフリーアドレスが可能です。
席替えをしやすいので、部署やチームを超えたコミュニケーションを促進したい場合にもピッタリです。
ベンチャー企業やIT関係に好まれるスタイルです。

固定席でも解放的なオフィス

電話やWEB会議が多いなら半個室にしたりパーテーションで区切るのがおすすめです。オープンスタイルでは生産性重視に触れましたが、電話やWEB会議が多いのであれば、オープンタイプより半個室の方が集中できるケースも多くあります。

新型コロナウイルスの感染拡大により、ワークスタイルが見直される中で、営業や商談を電話やオンラインで行う企業が増えてきました。

半個室や仕切りがあれば、周囲に気兼ねなく社外の人とコミュニケーションを取ることができます。
セールスだけではなく、ITエンジニアやクリエイターなど、「独りで作業に没頭する」タイプの業務にも向いています。

福利厚生を重視したオフィス

業務効率化を図るためには、「適切なタイミングでリフレッシュをする」ことも重要なポイントのひとつです。
カフェやリラクゼーションスペースの設置など、福利厚生を重視したオフィスを持つ企業は多くあります。
福利厚生は「働く人」への配慮であり、人を大切にする企業姿勢を示すことができます。
事業内容に限らず、多彩な企業に取り入れられているスタイルです。

とはいえ創業フェーズでは、福利厚生にあまり力を入れることができないケースが多くあります。
その場合は、上記の画像の様に大きなソファを設置すると、リフレッシュだけではなく、会議やコミュニケーションの場としても活用することができます。

知っておきたい「自然を取り入れる効果」とは

クリエイティブな業務を行う方が多い場合、オフィスに自然を取り入れるケースが良く見られます。
自然を取り入れることでリラックス効果が期待でき、ストレスを軽減できます。
また、コミュニケーションを活性化し業務効率をあげる効果もあります。
さらに自然に触れることでリフレッシュできるのもメリットのひとつです。

しかし、窓の外は一面の緑!というような場所にオフィスを構えるのはなかなか難しいですね。借景で自然を取り入れられない時は、観葉植物を活用するのがおすすめです。室内で扱いやすい観葉植物は、パキラやモンステラ、カポックなど他にも数多くあります。

オフィス内のモニターで環境映像を流すなど、ユニークな取り組みも行っている企業もあります。
業種を問わずに効果が期待できますので、ぜひ自然を取り入れてみてください。

気になるオフィス内装の費用とは

オフィスや事務所の内装工事は坪単価で平均10万円~30万円です。
内装工事が坪単価約10万円位で、そこにビルの運営費や人件費などの諸費用が加算され、坪単価20万円前後を超えてくるケースが多くあります。
さらに、デザイン会社に依頼をすると、別途デザイン料として坪単価5~7万円程度の費用が掛かります。

予算が足りない時の見直しポイント

内装工事は意外とお金が掛かるものです。
そこで、予算が足りない時に見直したいチェックポイントをご紹介します。

・相見積もりを取る
工事の内容や時期を明確にし、相見積もりを取りましょう。
その際、「見積もりが安いから」という理由だけで決めるのは避けてください。
内容や条件をしっかりと確認することが大切です。

・材料を見直す
仕上げのグレードや使用する材料を見直すことで、工事費用を抑えることができます。
デザインと費用のバランスを考えてみましょう。
予算が少し足りないのであれば、正直に話して相談をすることで、「どうすれば予算内に収めることができるのか」アドバイスをもらうことができます。

・時期を見直す
繁忙期の見積もりはどうしても高くなってしまうものです。
例えば、2021年に東京オリンピックが予定されていますが、そこに向けて多くの工事が行われている時期は引き合いが多く見積もりが高くなる傾向にあります。
時期を見直し、繁忙期を避けるとグンと安くなることもあるので、工事会社に相談をしてみましょう。

・家具や電化製品は自分で手配する
工事業者任せにせず自分で手配を行うことで、搬入費や人件費などの業者に支払う経費をカットすることができます。
新品を買うことにこだわらず、リサイクル品やアウトレット製品を活用するのも良いでしょう。
家具や電化製品はオフィス向けのリースも多くあるので、これらを活用することで初期費用の負担を軽減できます。

起業後でもOK!工事なしでオフィスのイメージチェンジは可能

内装工事には時間もお金も掛かります。
しかし、工事なしでオフィスのイメージチェンジをすることは可能です。

タイルカーペットやラグを活用する

タイルカーペットやラグを活用することで、簡単に室内のイメージをガラッと変えることができます。
グレーなどの単調な色ではなく、カラフルなものを敷くだけでも、雰囲気が変わります。

壁にカッティングシートを貼る、絵を飾る

オフィスの多くを占める壁をそのままにせず、カッティングシートを貼ったり絵を飾ったりしてみましょう。

カッティングシートはデザインが豊富で、何度も貼ったりはがしたりできるものが市販されています。
手軽に室内のイメージを変えることができ、退去時の原状回復工事が要らないのもメリットのひとつです。

家具の配置を見直す

例えば、「業務に集中したいけれど、半個室を確保するスペースや予算がない」場合。
上記の画像のように机の配置をずらして、目線が合わないようにすると集中できるようになります。

内装工事を行うのではなく、家具の配置をずらしたりパーテーションを設置したりするだけでも効果的です。

まとめ

仕事を効率よく進め、コミュニケーションを円滑にとるためには、オフィスの内装が重要な役割を担います。見直すときには、来客の目線で入口から入るのも有効です。どこに最初に目が行くのかを意識して、その場所を整えるだけでも印象が変わります。
皆さんもぜひ、従業員も来客者も気持ちよく過ごせるオフィスデザインについて考えてみてください。

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(編集:創業手帳編集部)

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