注目のスタートアップ

鉄触媒を用いた材料開発を行う「TSK」が資金調達

company

2023年9月15日、株式会社TSKは、資金調達を実施したことを発表しました。

独自の鉄触媒合成技術をもとに、合成反応の基礎研究や、鉄触媒を用いた材料開発を行う京都大学発の化学ベンチャーです。

ディスプレイメーカーやパートナー企業に対し新規材料の実用化に向けたサポートを行っています。


触媒は化学反応を促進させたりする物質であり、現代社会ではいたるところで活用されています。

たとえば、自動車では排気ガスを浄化するためのプラチナ触媒やパラジウム触媒が利用されているほか、有機合成の分野ではパラジウム触媒が、研究開発から工業まで幅広く利用されています。

こうした触媒はレアメタル(希少金属)を利用していることが多く、資源の枯渇や、海外情勢によって価格が左右されてしまう点などの課題を抱えています。

こうした背景から、近年はより安価で資源量の多い金属を利用した触媒の研究開発が進められ、注目を集めています。

鉄は供給リスクや環境負荷が低い金属です。もし鉄触媒がさまざまな反応で応用できるようになれば、有機合成化学産業には大きな革新が訪れます。

2004年、東京大学助教授(現・京都大学教授・TSK取締役)の中村正治氏は、独自に設計・合成した鉄触媒により、望みの反応性を引き出すことを発見しました。さらに2017年には、既存のパラジウム触媒技術では不可能な分子構造の構築に成功し、電子材料や医薬品の合成の重要な反応を開発しています。

TSKは、この独自の鉄触媒技術を発展・活用するため、2021年7月に設立された企業です。

研究開発を続けるには、多くの資金が必要となります。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、創業期の資金調達について詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB TSK ディスプレイ モニター 京都大学 化学 合成 実用化 技術 材料 材料開発 株式会社 触媒 資金調達 鉄触媒
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
【初心者向け】事業計画書の書き方18ステップ|起業・融資対応テンプレート付
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

外食のギフト・サービス「ごちめし」など運営の「Gigi」が3.2億円調達
2020年10月15日、Gigi株式会社は、総額3億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 飲食店での食事を贈ることができるギフト・アプリ「ごちめし」と、先払いサービス「さきめし」を運…
食に特化した事業承継プラットフォーム事業を展開する「まん福ホールディングス」が8.16億円調達
2022年7月20日、まん福ホールディングス株式会社は、総額8億1,600万円の資金調達を実施したことを発表しました。 まん福ホールディングスは、食に特化した事業承継プラットフォーム事業を展開していま…
独自の免疫測定技術を活用した免疫センサー・デバイス開発の「イムノセンス」に「大阪大学ベンチャーキャピタル」が追加投資
2021年3月30日、大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社は、株式会社イムノセンスに対し、1億円の投資を実行したことを発表しました。 イムノセンスは、大阪大学産業科学研究所・民谷特任教授が開発したGL…
コミュニティ専用プラットフォーム「OSIRO」を提供する「オシロ」が「凸版印刷」と資本業務提携
2022年10月28日、オシロ株式会社は、凸版印刷株式会社と、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 オシロは、コミュニティ専用オウンドプラットフォーム「OSIRO」を提供しています。 サブス…
「セキュア」と「ヘリックス」 現場DXを推進するクラウド型ウェアラブルカメラを共同で提供開始
2022年8月15日、株式会社セキュアと株式会社ヘリックスは、ウェアラブルカメラで撮影した映像を活用して現場DXを推進する新たなクラウド・AIソリューション「フルスタックカメラ ウェアラブルタイプ」の…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集