【保存版】株式会社設立の「全手順」と流れを詳しく解説します

創業手帳

会社設立の方法と流れを、詳しくまとめました

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(2016/10/11更新)

今この記事を見ている人は、少なからず起業や会社設立に興味があったり、近い将来その予定がある方が多いのではないでしょうか。

・漠然と「会社を設立する」と言っても、まず何から始めたらよいか分からない
・会社設立を行う上での事前知識を得ておきたい
・自分で全ての手続きをする場合と、誰かに頼む時の両方のメリットを知りたい
・注意しておくべきポイントを知りたい

などといった疑問を抱えている会社設立初心者のために、会社設立に関しての情報を1ページにまとめました。
関連する情報は、記事のリンクから確認できますので、是非そちらもご覧いただけたらと思います。

さて、早速見ていきましょう。

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この記事の目次

【準備編】会社設立のメリット/デメリット、個人事業主との違いは?

まず、会社設立を行う上で、事前知識を身に着けておきましょう。
ここでは、費用面・税制面・経営面で、会社設立にどんなメリットがあるかを解説します。
既に知っているよ!という方は次の章へ行っても構いません。

会社設立の費用面

会社設立自体にお金はかかってしまいますが、設立後は費用面においてかなりのメリットがあります。
3つのメリットを確認しておきましょう。

経費処理ができる範囲が広がる

法人の場合には、借入金の返済や固定資産の購入を除いて、支出はすべて経費になります。個人事業主では、経費の対象とならない生命保険、火災保険などの保険類や、限度はありますが、寄付金なども経費になります。
親族で経営している会社の場合は、会社と代表者やその親族は別人格となるため、特別大きな金額でない限りは、本人や家族の給料は経費にすることができ、税金の分散が可能です。

個人事業主の方は、下記記事で税金面での違いも見ておくと良いでしょう。
かなり詳しく解説されています。
>>法人と個人事業主の違い~税金・会計に関する違い編~

欠損金を9年間繰越可能!

会社設立前からあまり考えたくはないですが、現実的なところも見ておくことが大切です。欠損金、つまり赤字が出たときの処理についてです。青色申告が前提ですが、欠損金が出でしまった場合には、翌年以降に繰り越すことが可能です。法人の場合には、9年間繰越することができます。

資金調達の選択肢が増える

会社でのお金の流れをスムーズにするためには、銀行からの融資も大切です。銀行が融資の判断基準とするのが、「本当に返済が可能かどうか」という点です。会社はお金の流れはすべて帳簿付けしてあるので返済能力を判断することが可能です。

資金調達に関しては下記の記事をご参考ください。
>>【保存版】起業の資金調達方法メリット・デメリット総まとめ

会社設立の税制面

会社設立をする上で、税制面でのメリットを感じている人は、結構多いのではないでしょうか。
具体的に、どんな税金が抑えられるのか見ていきましょう。

逆にどんな税金が発生するかは、下記記事で確認しておきましょう。
>>【保存版】起業家必見!会社で発生する税金の種類と納税時期のまとめ

節税が可能になる

法人になると様々な税金の負担が増えます。そのため「節税」対策は必須です。資本金1,000万円未満で新しく会社を設立した場合、消費税が“2年間免除”されます。その際、2年目については、1年目の上半期の売上、給料の支払額が1,000万円を超える場合には、支払能力があると判断され、消費税を納税する必要があります。

相続税がかからない

個人事業主が会社を設立し、その資産を会社に引き継ぎしている場合には、売却という形になるため、すでにある程度の資産が会社に引き継がれている状態になります。その場合には、個人が亡くなった場合に相続税の対象となる資産は少しになります。所有している会社の株式を後継者に引き継ぐ際には、相続税が大幅に軽減されます。

負担は30%前後の税率

個人事業主は、利益が出れば出るほど税率は高くなる累進課税となっています。いちばん高い税率になると、住民税と合わせて50%を超える税率となります。しかし、会社の場合には、法人税・地方税合わせても税率は30%前後となっています。

経営面

個人事業主として会社を経営していた方であれば特に、経営面でのメリットは大きいものとなります。
具体的メリットを見ていきましょう。

信頼がアップ!

会社という形は、やはり「信頼度」が違います。平成18年の株式会社の様々な規則を定めた会社法の施行により、株式会社の設立は「1円」から可能になりました。しかし、資本金200万〜1000万円の会社が、いちばん多く存在します。会社設立の際にある程度の資本金を用意することで、取引先、銀行からの信頼がアップするからです。

より詳しく、デメリットも含めてご覧になりたい方は、下記リンクからご覧いただけたらと思います。
>>「会社設立のメリット・デメリットの勘所を押さえてスムーズな起業」

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【準備編】会社設立時に使える助成金/補助金がある!

新しく創業した人が受給できる可能性がある「創業補助金」という制度をご存知でしょうか。創業補助金とは、創業に関係する経費の一部を最大200万円まで補助してもらえるという仕組みです。

受給の手順や申請方法は下記の記事をご参考ください。
>>「創業補助金」申請の具体的手順とポイント。会社設立時~中小企業にも。

また、創業してからもらえる補助金も確認しておくと良いでしょう。キャッシュフロー健全化のためにも、低利率借りられたり、還す必要のないお金があれば、積極的に活用すべきです。
>>補助金/助成金を活用しよう。起業家が選べる4種類をご紹介します!

【準備編】本当に株式会社でいいの?会社には種類がある!

「会社を設立する」というと、連想するのは「株式会社」という方が多いのではないでしょうか。実は、会社設立には、様々な種類があります。「合同会社」「合名会社」「合資会社」「一般社団法人」「一般財団法人」などが、それにあたります。

また、現在個人事業主の場合は、個人事業主から法人成りする場合のメリットやデメリットや、向いているようなケースも確認しておきましょう。もしかすると、法人登記をしない方がよい場合もあるでしょう。

「会社設立」=「株式会社」という考えはひとまず置いて、どの組織形態に自分がやろうとしている会社、そして、自分自身が合っているのかを、しっかり吟味してから選ぶようにしましょう。

会社設立をする!と決めたら、「合同会社」も視野に入れよう

意外と選択肢に入ることが少ない、「合同会社」。様々な制限はありますが、実は株式会社同様のメリットもあったりと、是非一度確認して頂きたい選択肢です。

簡単にメリットを列挙すると、

・合同会社のほうが、簡単な手続きで済む
・定款認証費の5万円がかからない
・法務局で設立登記をするときの「登録免許税」の費用が9万円程安く済む

など、コスト面でのメリットが意外とあります。
これを知らずして、株式会社を選んでしまうのはもったいないですよね。

しかしもちろん制限もあるので、詳しくは下記の記事でご確認ください。
>>会社設立費用を総まとめ!株式会社と合同会社で比較するとどちらが安い?
>>株式会社と有限会社と合同会社の違い、分かりますか?



【準備編】会社設立は誰に頼む?

「会社設立」=「株式会社」とイメージする人が多いように、「誰に手続きを頼もうか?」と考えたときに、真っ先に税理士が頭に浮かぶ人も多いのではないでしょうか。しかし、実際は、税理士だけではなく、司法書士、行政書士、社会保険労務士といった様々な士業の先生に依頼することができます。それぞれの士業の先生のメリット・デメリットを紹介しましょう。

税理士の場合

メリットその1:税務関係の届出の作成・提出を代行をしなくて済む!

会社設立の手続きは、費用に余裕がないときなどは、自分で行う!というケースも多いかもしれません。しかし、なんといっても面倒なのは否定できません。税理士に依頼すれば、税務関係の届出の作成・提出を代行してもらえます。

メリットその2:税金が抑えられる!

税理士に依頼すると、税金を抑えたいときの相談も可能です。

メリットその3:他の士業よりも安い場合が多い!

会社設立報酬が他の士業と比べて安いのも大きな特徴です。会社設立後の会計記帳、決算、申告などがすべてセットになっているので、会社設立費用はその中に含まれる場合があるのです。ただし、会社設立費用が安い!というところだけに飛びつかないようにしましょう。決算料などで費用が高めに設定してある場合があります。

社労士に依頼するメリット

法人を設立した際には、社会保険・厚生年金・雇用保険の加入が必要になってきます。これらの手続きを会社設立の手続きと一緒に依頼できるメリットがあります。また、助成金の申請を得意とする社労士が多いため、会社設立と助成金の手続きなどを一緒にお願いすることで、コストがグッと抑えられる場合があります。

司法書士に依頼するメリット

司法書士のほとんどが電子定款認証に対応しており、法人の登記手続きを代行できるのは司法書士だけということを考慮すれば、司法書士に頼むのはかなりのメリットがあります。司法書士への報酬が4万円以下で会社設立だけを依頼するのであれば、自分でやる以外で一番コストが抑えられる方法です。

行政書士に依頼するメリット

登記手続きができるのは行政書士だけです。そのため司法書士に会社設立の手続きを依頼した際には、登記手続きを提携の司法書士に依頼するか、もしくは、自分で行う必要があります。では、会社設立の手続きは行政書士にお願いするメリットはない?と思うかもしれませんが、実は違います!
許認可手続きを一緒にやってもらいたい建設業、運送業、飲食業などの業種では、一定の認可が必要になるので、行政書士に依頼するのがベストです。

簡単に、各士業に頼む場合のメリットを列挙しましたが、コスト面などを含めてより詳しく見たい方は、下記をご覧いただけたらと思います。
>>「会社設立は誰に頼む?司法書士・行政書士・社労士・税理士を徹底比較」

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【実践編】会社設立準備

会社設立はスピーディーに進める必要があります。大切な資産である「時間」をムダに過ごしている暇はまったくありません。会社設立における「知っておくべきこと」を準備編でチェックした上で、いよいよ実践編です。ここからは具体的な手続きなどについて詳細をご紹介していきます。

1)商号決定

「商号」とは株式会社の名前です。基本的には、名前は自由に決めることができます。ここで注意しなければいけないことは、「同一住所に同一の商号がある場合は。登記できない」という点です。事前に本店所在地を管轄している法務局で類似商号がないことを確認しておきましょう。

「商号」を決定する際にチェックするのは「会社法」だけではありません。不正競争防止法等にも注意が必要です。例えば、銀行業でないのに「銀行」という文字を使用することは、混乱を招くため法律上、禁止されています。また、実績のある有名企業の名前も使うことはできません。

2)印鑑作成

登記手続きを行う際に、提出する申請書には会社の代表印を押印する必要があります。代表印は、登記申請を行う際に一緒に届出をしなければいけません。スピード作成などで印鑑を作ることも可能ですが、大切な会社の印鑑は、きちんとしたお店で作ることをおすすめします。きちんとしたお店は、できあがるまで時間がかかるケースも多いので、類似商号のチェックが完了すると同時に準備をはじめるようにしましょう。

会社設立を行う際に必要になってくる法人印鑑をまとめたので、是非チェックして頂きたいです。
>>「法人印鑑|会社設立時に準備すべき実印・銀行印・角印」

3)役員報酬額を決める

どこの会社の役員が、どのくらい役員報酬を手にしているのか、毎年話題になります。役員報酬は、税法と照らし合わせながら、非常に綿密に決定されているものです。なぜなら、役員報酬は原則経費にできないからなのです。つまり、節税の効く範囲で決める必要があるのです。

役員報酬は、起業直後の会社にとっては最も大きな費用と言っても過言ではありません。つまり、役員報酬をいくらにするかによって、会社が払う法人税や、社長となる個人として支払う所得税が大きく変わって来るからです。会社の資金繰りに大きく影響して来るので、しっかりと検討しましょう。

役員報酬の決め方は、下記記事でご確認頂けたらと思います。
>>「役員報酬とは?決め方と注意点、法人税への影響を解説します。」

4)資本金額を決める

会社設立の際に悩むポイントのひとつが、資本金の額です。1円から株式会社が設立できる中で、一体いくらに設定すれば良いのでしょうか。
まずは「資本金」の意味を知っておきましょう。「資本金」とは、株式を発行することで集めた資金を指します。資本金の用途は、会社が業務を行うための資金なので、資本金が多ければ多いほど、業務に使えるお金が多い、つまり「体力のある会社」と認められます。

資本金をいくらにすべきかという疑問は、下記記事で解決できます。是非ご覧ください。
>>株式会社設立の際、資本金はいくらにすべき?4つのポイントを解説

資本金は対外的に、会社の信用力としての働きをします。資本金の多い会社は、金銭的に体力のある会社として見なされます。お客様の信用を得ることで有利に取引を進めることができます。取引先を選ぶ際には、定款のチェックをすることで、資本金までしっかりと目を通されることになるのです。

設立したばかりの会社では、対外的な評価があまりありません。その際の判断基準として資本金が最も大きな役割を果たすのです。しかし、例えばBtoCのビジネスの場合には、一般の消費者は企業の規模まではあまり注意してチェックしないので、資本金を高めにする必要性は低いとも言えます。あくまで業種、資本金調達能力に合わせて検討することが基本です。

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【実践編】定款の作成

会社では、基本原則となる「定款」を作成する必要があります。この「定款」には、必ず記載すべき事項である「絶対的記載事項」があります。もし、この絶対的記載事項の記載がない場合には、定款全体が“無効”になってしまうので、十分な注意が必要です。

1)事業目的

定款に記載していないことを会社が事業として行ってはいけません。つまり、設立時に行わない事業だとしても、将来的に行う可能性がある場合には、前もって記載しておくことをおすすめします。
ここでポイントです。
定款の目的の最後に、「前各号に付帯または関連する一切の事業」追加しておきましょう。すると、新しい業務を始める場合でも、目的に関連したものであれば定款を変更する必要がなくなります。

2)本店所在地

自宅を本店として定める際には注意が必要です。特に賃貸の場合です。契約書を確認して「法人不可」の記載があるかどうか、しっかりとチェックしましょう。定款には、最小行政区画までを記載する必要があります。東京23区については区までの記載となります。もちろんすべての住所を記載することも可能です。

3)設立に際して出資される財産の価額又はその最低額

株式会社の設立の際に記載するのは、「株数」ではありません。出資財産額、または出資最低額を記載します。つまり、確定している額ではなく、「その最低額」を決定すればいいのです。定款作成後、定款に記載した「発起人の出資額」のうち、一部のみしか出資の履行ができないようなケースでも設立が可能ということなのです。

株式登記申請時には、資本金の額を確定する必要があります。資本金の額、発行済株式の総数が、登記すべき事項となっています。

4)発起人の氏名又は名称及び住所

株式会社設立の際には、「発起人」を必要とします。発起人は、設立手続きを実際に行う人です。定款に発起人として署名する必要があります。発起人の指名・住所は、定款に必ず記載する必要があります。つまり、絶対的記載事項です。記載を欠いた際には、定款そのものが無効になります。発起人は、最低1株を引き受けて設立事務を行っていきます。つまり、発起人なしには、株式会社の設立は不可能です。発起人の氏名、住所とともに、発起人の引受株数の記載が必要です。

5)発行可能株式総数

発行可能株式総数については、定款認証時に定めておく必要はありません。しかし、定款に定めていない場合には、会社の成立までに、定款を変更してその定めを設ける必要があります。設立時発行可能株式総数は、発行可能株式総数の4分の1を下回ることはありません。ただし、非公開会社のケースを除きます。

6)定款認証|電子定款も上手く活用しよう!

ここまでの流れを踏まえた上で、定款の作成をしたら、次はその定款の記載が正しいものであるかどうかを第三者に証明してもらう必要があります。「定款の認証」です。会社の本店所在地を管轄する法務局に所属する「公証役場」にて行います。
定款は、紙ベースだけでなく、PDFの電子定款で準備することも可能です。紙の定款認証には収入印紙代として4万円が必要ですが、電子定款では不要になります。

定款作成についてよくある間違いなど、下記記事で解説しています。是非チェックしてください。
>>【設立登記の基本】知っておきたい登記実務・定款作成方法まとめ

Files. Pile of paperwork



【実践編】登記書類の作成

資本金の払込

何度も触れていますが、現在の会社法では、資本金は「1円」であってもよいことになっています。しかし、1円での起業は現実的ではありません。業種にもよるので、一概には言えませんが、100万〜1,000万円が目安となります。

資本金が1,000万円を超えると、会社設立初年度から消費税が課税されます。通常、設立初年度の会社は消費税は免除されますが、1,000万円を超える場合には、この特例は適用されません。

資本金は「金」とあるのでお金だけが対象と思われがちですが、実は、出資方法には、お金以外に「物」で出資する現物出資があります。

資本金の払込は次のような流れで進められます。

  • 資本金は“振込”の必要があるため、自分名義の口座に自分名義で振込みます。
  • 通帳の表紙と1ページ目、振込をしたページのコピーを取ります。
  • 払込証明書を作成します。2のコピーと一緒に綴ります。
  • 3の書類の継ぎ目に会社代表印を押印します。
  • 法人設立の完了後、法人名義の口座を開設し、資本金緒金額を個人名義から法人名義へと移します。

【実践編】登記書類を作成

最終段階の登記申請に向けて、登記書類の準備をします。会社のタイプによって、作成する書類の種類も変わってきますので、以下の書類の中から、自分の会社の形態に合わせて準備しましょう。

  • 発起人決議書
  • 発起人会議事録
  • 代表取締役選定書
  • 取締役就任承諾書
  • 監査役就任承諾書
  • 印鑑届書

登記書類は製本が必要です。基本的には、印鑑証明書以外のすべての書類を重ねて、左側をホチキスで留めるだけで完了です。サイズはA4サイズに統一します。

登記書類については下記記事に詳しくまとめてあるので、ご覧いただけたらと思います。
>>【保存版】法人・個人会社設立の届出書類一覧と経理カレンダー

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【実践編】会社設立登記

さて、資本金払込後2週間以内に、法務局へ登記申請をします。会社成立日は「登記申請をした日」となります。原則として、会社設立登記の申請は、代表取締役が行います。

登記を申請するのは、設立する会社の本店所在地を管轄する法務局です。申請方法はとても簡単です。書類一式を法務局へ持参します。窓口で手渡すケースと、ボックスに入れて提出というケースがありますが、いずれの場合もとても分かりやすいので、迷うことはありません。

登記申請には収入印紙が必要

登記申請に必要になるのが、収入印紙です。法務局内に登記申請書に貼る収入印紙が購入できる販売所があります。事前に郵便局で購入することも可能ですが、登記申請書に貼る印紙は、通常15万円と高価になるので、まずは法務局で書類をチェックしてもらい、提出する直前に販売所で購入してから貼ることがおすすめです。無駄にしないためにも、内容に不備はなく、このまま申請に進める!という状態で貼るようにしましょう。
申請書の左上に、鉛筆で申請人の連絡先(電話番号)を記載しておくことを忘れずに。

収入印紙について全く知識が無い方は、この機会に下記記事で抑えておきましょう。
>>収入印紙を貼らなきゃいけない書類と印紙税の基礎知識

登記申請書提出日=会社設立日

書類の提出場付近には、「本日受付の登記申請の完了予定日は○月○日です」といった表示が出ています。もし、登記申請書に書いた内容に修正の必要がある場合には、この完了予定日よりも前に、先ほど鉛筆で記載した申請人の連絡先(電話番号)に連絡が来ることになっています。連絡が来なければ無事に手続きは完了し、会社設立をしたことになります。設立日は手続き完了日ではありません。登記申請書を提出した日が会社設立日となるので、日程を間違えないように持ち込みましょう。

法務局の業務時間に注意!

法務局の業務取扱い時間にも注意しましょう。会社設立は何かと時間と手間がかかり、忙しくて法務局に行く時間もないという人も多いかもしれません。登記申請は郵送でも可能です。宛先は管轄の法務局にして、封筒の表にはしっかりと「登記申請書類在中」と記載して郵送しましょう。郵便の種類に指定はありません。普通郵便でも問題なく受理されます。しかし、安心なのは、書類が管轄の法務局にきちんと届いたことを確認できるように、書留または配達記録郵便などにしておきましょう。

会社設立日=書類が法務局に到着した日

ただし、ここで注意が必要です。郵送の場合、「会社設立日=書類が法務局に到着した日」となります。会社設立日にこだわりがある方は多いことでしょう。その際には、郵便局の窓口で手数料30円をプラスすれば、配達日を指定して郵送することが可能です。また、郵送の場合には、窓口での表示の確認我で来ませんので、完了予定日を知ることができません。書類の到着予定日に法務局に電話でお問い合わせすれば教えてもらえます。

【実践編】会社設立後の法務局での手続き

さて、無事に会社が設立できてホッとしたところですが、会社設立後にも手続きがいくつか必要になります。

会社設立の際に、会社の印鑑の届出をしたのを覚えているでしょうか?会社設立と同時に印鑑カードが出来上がっています。印鑑カードは、会社の印鑑証明書の取得時に法務局の窓口で提示するものです。印鑑カードの受取方法は、「印鑑カード交付申請書」を作成して、窓口に持参するだけです。

印鑑カードを受け取ったら、早速ですが会社の印鑑証明書の交付をしてみましょう。銀行口座の開設など、会社の設立時には何かと印鑑証明書が必要になります。数枚まとめて発行しておくと便利です。

法務局での手続きはまとめて終わらせよう!

法務局に何度も足を運ぶのは面倒なものです。いつも何かと混んでいるので、法務局に言った際にはまとめて用事を済ませることをおすすめします。印鑑証明書と一緒に登記簿謄本の取得もしておきましょう。発行には印鑑証明書のように印鑑カードなどは必要ありません。こちらも会社設立後の手続き、口座開設などに数通必要になるので、5通ほど交付しておくと時間の節約になります。

おしゃれなノートとペン

【実践編】会社設立後の税務署への届出/申告

会社には様々な税金がかかります。法務局での手続きが完了したら、次は税務局への届出をしましょう。会社設立後の手続きの中でも最も重要な位置づけとなっています。会社の所在地を管轄する税務署へ届出をします。

届け出に必要なものは主に次の6つになります。

  • 法人設立届
  • 青色申告の承認申請書
  • 給与支払事務所等の開設届出書
  • 源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書
  • 棚卸資産の評価方法の届出書
  • 減価償却資産の償却方法の届出書

通常は、1〜4の提出で間に合いますが、不明な点は税務署の窓口でしっかりと確認しましょう。必要な書類に記入、そして押印をしたら、コピーを1部ずつとり、税務署に時算します。税務署でコピーに日付印を押してもらえるので、こちらを控えとして補完しておきましょう。

税務署への届出が完了したら?

税務署への届出作業が完了したら、都道府県税事務所、市町村役場への届出をします。税務署に提出する法人設立届出書と同じ内容のものを提出すれば完了です。税務署の窓口で設立届出書の用紙を受け取った場合には、複写式になっているので、2枚目以降を自治体に提出するだけでOKの場合もあります。

社会保険関係の手続き

そして最後に、社会保険関係の手続きをします。会社設立時には資金の関係でといった理由で、加入していない会社が多いのですが、加入は義務づけられています。手続きは最初にまとめて片付けてしまった方が後が楽なので、一気に終わらせてしまいましょう。

  • 年金事務所
  • たとえ社長1人の会社であっても加入の必要があります。ちなみに、厚生年金は「日本年金機構」が、健康保険は「全国健康保険協会」が運営しています。日本年金機構の事務所である年金事務所では、健康保険の加入手続きも一括で行うことが可能です。

  • 労働基準監督署
  • ここでは「労災保険」の加入手続きを行います。ただし、従業員がいない場合には加入の必要はありません。

  • ハローワーク
  • 公共職業安定所、通称:ハローワークでは、「雇用保険」への加入手続きを行います。こちらも従業員が居ない場合には加入する必要はありません。従業員が入ったら、すぐに手続きを行いましょう。失業保険に関わることなので、とても重要です。

会社設立後に必要になるものまとめ

「会社設立が終わって、一安心!」というのもつかの間、いざ営業が始まれば、必要なものがたくさん出てきます。
下記は、会社設立後にすぐではなくてもいずれ必要になるものです。

早め早めの準備を心がけましょう。

設立日には準備しておきたい厳選7つ

会社設立後にあわてないためにも、最優先で準備しておきたいものをまとめました。
会社ロゴや名刺など、必須のものばかりなので、まずはこちらをチェックしておいてください。
>>これさえあれば1人でも失敗しない!起業前に準備すべき必要なもの【厳選7つ】

契約書関係

会社設立が終了したら、人を雇ったり、取引先と契約を結んだり………と様々な場面で契約書が必須となってきます。
先程ご紹介した7つよりは優先度が低くはなりますが、早いに越したことはないものばかりです。

例えば、

人を雇うときは、「雇用契約書」
お金を借りるときは、「金銭消費貸借契約書」
外注するときは、「業務委託契約書」
第三者に重要な情報を漏らしてほしくないときは、「秘密保持契約書」
オフィスを借りるときは、「オフィス賃貸契約書」

など、簡単に列挙するだけでも、こんなに数があります。

下記記事で必要になるすべての契約書をまとめてあるので、是非ご覧いただけたらと思います。
>>【保存版】会社設立後に必要になる「契約書」をまとめました

カード/口座関係

法人登記をしたら、個人用の銀行口座/カードを使うというわけにはいかなくなってきます。
会社や個人事業主の経費処理のポイントは、法人と個人のお金の出入りをしっかり分けることにほかなりません。法人向けカードを使うことでお金の出入りを分けられるほか、カード会社が発行する明細が経費処理に使えるので、経費の管理にも便利です。

まず法人口座とは何かについて理解できていない方は、下記記事でしっかり確認しておきましょう。
>>「創業時の法人口座開設で知っておきたい3つのポイント」

設立当初は審査に通りにくい場合もありますが、そんなときには、下記記事をご参考ください。
>>「会社設立1ヶ月でも審査が楽に通る法人クレジットカードのおすすめを厳選!」

オフィス関係

個人事業主から法人成りした方は特に、自宅にオフィスを構えてしまう場合も多いですよね。
いざ仕事を開始すると、商談場所に困ったり、プライベートとの区別がつかなくなり、オフィスを構えたくなるものです。
そういった場合には、会社設立してからでも問題ないので、ポイントを抑えてオフィスを準備しましょう。

まずはどんな選択肢があるのか、下記の記事でチェックしましょう。
>>「創業期に選ぶオフィス・事務所の形態別まとめ」

いざオフィスを構えるといっても、設立後はお金が無いケースがほとんどかと思います。
そんなときにまず候補にあげられるのは、コワーキングスペースだと思います。借りる人や目的によって一長一短あるかと思いますが、まずどんなものか知っておいて損はないはずです。
>>「家賃節約と起業家コミュニティが魅力。それでも選ぶなら覚悟を決めろ!起業して初めてのコワーキングスペース選び」

コワーキングスペースは短期利用も可能ですが、シェアオフィスとなると、ある程度の期間契約することが多いです。
シェアオフィスならではのメリットやデメリットも抑えておきましょう。
「シェアオフィスで恋して・・・起業して初めてのシェアオフィス選び」

「レンタルオフィス」に興味を持った場合、下記の記事が参考になるでしょう。
レンタルオフィスとは、一般的な賃貸借契約よりもシンプルな仕組み=レンタルによって利用するスタイルのオフィスのことです。メリットやデメリットを踏まえて、選択しましょう。
>>「賃料よりサービスが決め手 起業して初めてのレンタルオフィス選び」

レンタルオフィスよりは敷居が高くなりますが、人数や地域によっては、賃貸オフィスも選択肢の1つです。
「賃貸オフィスを契約する前に知っておきたい ”6つのポイント”」

まとめ

株式会社設立までのステップをご紹介しました。【起業準備】会社設立前に”絶対に”やっておくべき10のアクションとはも参考にして、会社設立への準備をしっかりとしておきましょう。

起業後に事業が軌道に乗るまでの期間は、起業の「事前準備期間の過ごし方」が大きく影響してきます。起業までの日々をどう過ごすかが成功へのカギとなるでしょう。会社設立で成功した人の話などを読んでイメージトレーニングをするのもおすすめです。
さて、準備はできました。いざ、会社設立へ!

(編集:創業手帳編集部)

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