事業計画書の書き方|テンプレートに盛り込む必須14項目を解説。

資金調達手帳

説得力のある事業計画書の書き方とテンプレートをご紹介します

事業計画書

(2016/11/16更新)

出資や創業資金の融資を受ける際には、事業計画書が必要となり、その内容が審査結果に大きく影響してきます。融資担当者は「遅滞なく、きちんと返済してくれるかどうか」を見ているのです。きちんと返済できる事業者であることを、事業計画書を通してしっかりアピールしましょう。

また、融資を受けるか否かに関わらず、創業する際には、事業の中身をじっくりと検討しながら必ず事業計画書を作成するようにしましょう。

何度も精査して書き直すことによって、客観的に事業の方向性を見つめ直すことができ、修正することができます。「事業計画書ってどんなことを書いたらいいの?」という方のために、以下に作成手順とポイントを紹介しています。では、一緒に事業計画書を作成していきましょう!

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この記事の目次

事業計画書とは

事業計画書とは、前述の通り、事業拡大において必要になってくる「融資」や、ベンチャーキャピタル(VC)からの「資金調達」など、会社の戦略や将来を説明するという目的で使われます。

事業計画書は、「うちの会社はここが良くて、こんなに凄いんです!ぜひ投資してください!」と相手を説得するような、力強い内容が求められます。

事業計画書は、融資や出資を受ける時以外に、自分の事業を見直すきっかけにもなります。この機会に、是非書いてみてくださいね。

事業計画書のテンプレート

事業計画書のテンプレートは、その目的によって様々なものがあります。
ここでは、日本政策金融公庫と金融機関の例をご紹介します。

日本政策金融公庫の創業計画書テンプレート

創業融資を受ける際には特定の事業計画書テンプレートがあるので、融資を考えている方は目を通しておきましょう。融資の際、最もポピュラーな「日本政策金融公庫」の創業計画書は、「株式会社日本政策金融公庫のホームページ」よりダウンロードが可能です。

金融機関のテンプレート

金融機関の場合も特定の事業計画書テンプレートがある場合が多いです。テンプレートは多くの場合数枚しかないので、別途自分で作成した事業計画書を添付するのが良いでしょう。

事業計画書の書き方その1.「会社プロフィール」を書こう

会社概要について書きましょう。(例:商号、所在地、役員、株主構成、電話番号、ホームページアドレス、メールアドレス、主要取引先、主力商品、代表者経歴)

創業前であれば予定のものを書きましょう。

ポイント
  • 創業時は代表者経歴が重要
  • 事業に関連する経験、ノウハウ、スキルをどれだけ持っているか、代表者の事業に対する熱い思いを書いて、本気度をアピールしましょう

事業計画書の書き方その2.「事業コンセプト」を書こう

ここでは、なぜ、この事業をやるのかを明確にしましょう。
できるだけ簡潔にわかりやすく表現しましょう。

ポイント
  • 自社の使命(ミッション)
  • 自社らしさ(コアエッセンス)
  • 自社の強み(コアコンピタンス)
  • 顧客のメリット

事業計画書の書き方その3.「5年後のビジョン」について書こう

具体的に自分が達成できているイメージを鮮明に描けるようなものにしましょう。
5年後のビジョンを考える上で大事なのが3W1H。

ポイント
  • 「When」……5年後
  • 「Where」……想定する市場(どこで)
  • 「What」……商品・サービスの具体的な内容
  • 「How much」……いくら儲けるのか(具体的な数字で。達成可能と思われるもの。同業他社の例や過去の経験則を参考にしてみましょう)

事業計画書の書き方その4.「事業ドメイン」を決めよう

事業ドメインは、事業活動を行う領域のことです。ここでは、どのような顧客を対象にどのようなビジネスをするのかを考え、事業展開する領域を決めましょう。

ポイント
  • 「Who」誰に……例えば年齢、性別、職業、趣味などの属性に分けて絞り込む
  • 「What」何を……「Who」の絞り込みができれば、そのターゲットに対して、どの商品やサービスを提供するのか
  • 「How」どうやって……どんな技術・ノウハウ・スキルを活かすのか
  • 自社の立ち位置の決定……ポジショニングマップ(縦軸と横軸に差別化したい項目を書く)を書き、自社の商品やサービスがどの位置にあるのかを明確にする
  • 商圏はどこにするのか

事業計画書の書き方その5.「この事業が成功する社会的背景」について書こう

ここでは、以下のポイントについて分析し、それらの背景があることからこの事業が成功するという理由を説明しましょう、

ポイント
  • 政治情勢……法改正や政府の動向、規制など(新聞、ニュース、業界紙などを参考)
  • 経済環境……人口動向、円安円高、原油高原油安、インフレデフレなど(経済産業省のホームページがおすすめ)
  • 社会情勢……人々の関心事、社会全体のムードなど(国民生活白書がおすすめ)
  • 技術革新の状況……商品の生産性が画期的に向上する技術上の発明の状況(例:フェイスブックの登場)

事業計画書の書き方その6.「市場規模」について書こう

ここでは、自社の事業のマーケットの現状について分析します。この事業が成功するための十分な市場規模と成長性があることを明確にしましょう。

市場規模に関する情報を集める手段として、
経済産業省、総務省、業界団体、民間のシンクタンク、マーケティングリサーチ会社などを利用するとよいでしょう。

事業計画書の書き方その7.「競合他社の動向」について書こう

ここでは、競合他社を最低3社は見つけ、それらの強みを分析します。他者の強みを分析することで、自社の強みや独自性を見つけることができます。

ポイント
  • Product(商品)……何を売っているのか
  • Price(価格)……いくらで売っているのか
  • Place(流通)……どういう流通経路で売っているのか
  • Promotion(販売戦略)……PR戦略、ブランド戦略など どうやって売っているのか?

事業計画書の書き方その8.「顧客のメリット」について書こう

ここでは、自社が顧客から選ばれる理由を、以下のポイント4つの視点で分析します。

ポイント
  • Customer Value(顧客にとっての価値)
  • Cost to the Customer(顧客の負担)
  • Convenience(利便性)
  • Communication(コミュニケーション)

事業計画書の書き方その9.「自社の強み」について書こう

技術、スキル、ノウハウ、資格、組織力、企業風土などの観点から、自社の強みについて書いていきましょう。

事業計画書の書き方その10.「商品・サービスの説明」をしよう

ここでは、どんな商品・サービスなのかを説明しましょう。

ポイント
  • 価値……目に見える価値、目に見えない価値、付随するサービス
  • 価格……自社のコスト、同業他社との比較、商品・サービスの価値、顧客が考えるコスト
  • 商品・サービスの品揃え

事業計画書の書き方その11.「販売戦略」について書こう

ここでは、顧客に自社の商品・サービスのことを知ってもらい、購入してもらうまでの仕組みについて説明します。

ポイント
  • 「販売チャネル」……販売経路
  • 「プロモーション」……顧客に商品・サービスを認知してもらうための戦略

事業計画書の書き方その12.「ビジネスモデル」を書こう

ここでは、この事業が継続的に儲けられる仕組みについて、フロチャートにしてわかりやすく説明しましょう。

ポイント
  • この事業におけるすべての登場人物と取引内容について矢印で結ぶ
  • 顧客に商品・サービスが届くまでのプロセス
  • 代金回収の仕組み
  • 利益を生みだす仕組み

事業計画書の書き方その13.「社内体制」について書こう

ここでは意思決定の流れと役割分担を明確にした社内組織図を書きましょう。第三者が組織図を見ただけで業務内容が推測できるようなものにしましょう。

事業計画書の書き方その14.「財務計画」を作ろう

ここでは、以下の計画を作成し、この事業が将来どれだけ利益をあげることができるかを具体的な数字で説明しましょう。現在から5年後までの計画を書いてみましょう。

財務計画の項目1:「売上計画」

各商品や各サービス単位などに分けて書きましょう。予測の方法として、見込客数や、公の経営指標などを利用して実現可能な計画にしましょう。

財務計画の項目2:「売上原価計画」

売上原価は、売上げを上げるために直接かかった費用のことを言います。ここでも「売上計画」と同様、各商品や各サービス単位などに分けて書きましょう。

財務計画の項目3:「人員計画」

人件費(給料だけでなく、社会保険料や通勤費、研修費、退職金積立も含みます)や採用にかかる募集費用なども予測し、採用計画をたてましょう。

財務計画の項目4:「設備計画」

投資に見合うリターンが見込めるか、何年で回収できるかなどを見積もりましょう。

財務計画の項目5:「利益計画」

一番重要視される項目です。
売上→売上原価→人件費→減価償却費→販売費→管理費→借入利息→法人税等の順序に予測しましょう。

その結果、売上総利益→営業利益→経常利益→税引後利益の予測ができます。信憑性のある数値にしましょう。

財務計画の項目6:「資金計画」

「利益計画」と同じく重要視される項目です。

利益計画では利益が出ていても、現金が十分に足りているのか、それとも不足しているのかはわかりません。

なぜなら、設備資金の支払や入金と出金のサイトのずれは、利益計画からは把握できないからです。

融資担当者は返済可能な資金があるかどうかを見ています。

資金計画を立ててみて不足する場合は、返済できる自己資金がどれだけあるのかなど、きちんと明示しておくことが必要でしょう。

事業計画書の書き方|まとめ

経営者の中には「一生懸命商売をしていれば数字はついてくる、事業計画書を書くのは時間の無駄」とおっしゃる方がいます。

確かにそのとおりの部分もあります。でも考えてみてください。

勝つための戦術や戦略を練ってある程度の予測をたててから行動する人と、何も考えずに行動する人では、どちらが成功するでしょうか?

また、お金を貸す側の立場になった場合、どちらに貸すでしょうか?

答えはもちろん前者です。大変な作業ですが、事業を成功するための第一歩として「事業計画書」を作成してみましょう。

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(監修:ゆう税理士事務所 税理士 小林優子
(編集:創業手帳編集部)

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